
2026年6月開幕のW杯北中米大会を目前に控え、サッカー日本代表に激震が走った。主将の遠藤航がプレミアリーグの試合中に左足首を深刻に負傷し、長期離脱が濃厚となった。開幕まで約4ヶ月というタイミングでのアクシデントは、すでに主力の負傷が相次いでいた森保ジャパンにとって致命的打撃だ。中盤の要であり精神的支柱でもあるキャプテンの不在は、W杯での目標であるベスト8以上に暗い影を落としている。
遠藤航がプレミアリーグで負傷 担架搬送の衝撃
遠藤航は、所属するリヴァプールFCで現地2月11日開催のプレミアリーグ第26節サンダーランド戦に先発出場した。今季リーグ戦初先発という舞台で、本職のボランチではなく右サイドバックとして起用された。
右SBに負傷者が続出する苦境の中、遠藤は安定した守備とポジショニングで試合を締め、61分のフィルジル・ファン・ダイクの決勝点による1-0勝利に貢献した。しかし後半24分、クロスをクリアしようとした際に左足が芝に引っかかり、足首を大きく捻った。
一度はプレーを続行したが、再び倒れ込み、酸素吸入を受けながら担架で退場。顔を手で覆い、涙を浮かべる姿がスタジアムを静まり返らせた。
試合後、指揮官のアルネ・スロットは「状態は良くない」「見た目が良くない」「長期離脱になるだろう」と語り、重傷を示唆。現地メディアも高位足首捻挫や靭帯損傷、下腿骨折の可能性に言及し、数ヶ月単位の離脱が濃厚と伝えている。
主将不在 森保ジャパンの戦術的空白
遠藤航は単なる守備的MFではない。対人守備、危機察知能力、セカンドボール回収、そしてキャプテンとしての統率力。森保体制において彼は戦術の中心であり、精神的支柱でもあった。
2026年大会で日本が掲げるベスト8以上という目標は、守備の安定なくして成立しない。遠藤は攻撃陣が前線で自由に動くための安全装置だった。その喪失は、チーム全体のバランスを崩しかねない。
森保一監督はこれまで主力の固定化で安定感を築いてきたが、ここにきて想定外の事態が続く。W杯本大会まで時間は限られている。代役探しは急務だが、単なるポジションの穴埋めでは済まない。
負傷者続出の悪夢 代表に広がる危機
遠藤の離脱は氷山の一角だ。
攻撃の核である南野拓実は左膝前十字靭帯断裂で長期離脱。久保建英も左ハムストリング負傷で戦列を離れている。DFラインでは町田浩樹の膝重傷、瀬古歩夢の肋骨骨折、渡辺剛の右足首骨折の可能性など、守備陣が壊滅的状況にある。
GK鈴木彩艶も骨折から復帰途上。主力の多くが満身創痍という異常事態だ。
SNSでは「代表に呪いがかかっている」「お祓いが必要」といった声も噴出。ファンの不安は頂点に達している。開幕4ヶ月前でのこの連鎖は、準備期間を大きく圧迫する。
若手台頭はあるか 救世主候補の現在地
危機は同時に転機でもある。世代交代の扉が、否応なく開きつつある。
GKでは鈴木彩艶の復帰が鍵を握る。小久保玲央ブライアンも高さと身体能力で存在感を示す。
DFでは高井幸大、市原吏音、チェイス・アンリら次世代CBが評価を高める。守備ラインの再構築は急務だ。
MFでは佐藤龍之介、松木玖生、佐野海舟、藤田譲瑠チマらが台頭。攻守両面でスケールを示せば、一気に主力へ躍り出る可能性がある。
FWでは俵積田晃太、鈴木唯人、後藤啓介ら海外挑戦組がチャンスをうかがう。結果を出せば、W杯メンバー入りは現実味を帯びる。
森保監督が大胆な選考に踏み切るかどうか。サプライズ招集は十分にあり得る。
試される結束力 W杯最終メンバーは5月31日決定へ、揺れる陣容とサプライズの行方
2026 FIFAワールドカップ本大会まで約4ヶ月。だが現時点で固定された「最新A代表メンバー」は存在しない。
森保一監督は、5月31日の壮行試合後に最終登録メンバーを決定する方針を明言している。現在は最終調整段階にあり、2025年後半の親善試合や最終予選の招集メンバーがベースとなっている状況だ。
つまり、日本代表はまだ「完成形」ではない。
遠藤航の長期離脱、南野拓実の絶望的状況、久保建英や町田浩樹の離脱継続。主力のコンディション次第で構図は大きく変わる。
現時点で有力視される候補を整理すると、チームの揺らぎがより鮮明になる。
GKでは、鈴木彩艶が正守護神筆頭。骨折から復帰途上だが、戻れば最優先とみられる。大迫敬介、早川友基、小久保玲央ブライアン、谷晃生、野澤大志ブランドンらが激しく競る。
DFは層が薄い。板倉滉、伊藤洋輝、谷口彰悟、菅原由勢が軸となるが、渡辺剛は負傷不安を抱える。長友佑都は精神的支柱としての役割も見込まれる。さらに高井幸大、市原吏音、チェイス・アンリらU-23世代の浮上が現実味を帯びる。
MFは遠藤離脱で最も再編が必要なポジションだ。鎌田大地、佐野海舟、田中碧、藤田譲瑠チマ、松木玖生、佐藤龍之介らが軸候補。三笘薫、伊東純也、堂安律、中村敬斗といった攻撃的タレントもコンディション次第だ。
FWは南野不在で再構築が避けられない。上田綺世がエース筆頭。前田大然、町野修斗、小川航基、後藤啓介、俵積田晃太、鈴木唯人らがしのぎを削る。久保建英の回復状況も重要な変数となる。
森保監督は「サプライズ選出」を示唆している。U-23世代の急浮上は単なる可能性ではない。クラブで結果を出した者が、そのままW杯行きの切符をつかむ構図だ。
今の日本代表は、固定された完成形ではなく、流動する競争状態にある。
遠藤主将の不在は痛い。しかし、それが新世代の覚醒を促すなら、歴史の転換点になる可能性もある。
5月31日。最終メンバー発表の日まで、代表争いは続く。結束か、再編か。日本代表は今、真価を問われている。



