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廃棄率89%減へ 大掃除の悩みを解消するブックオフの手間なし衣類回収システム R-LOOP

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廃棄率89%減へ 大掃除の悩みを解消するブックオフの手間なし衣類回収システム R-LOOP
提供:ブックオフグループホールディングス株式会社

「捨てるのがもったいない」を解決するため、ブックオフは書籍・メディアの買取と同時に衣類を無料回収するシステムを全国展開。顧客の手間を最小化し、廃棄削減率89%を実現する最強のサーキュラーエコノミー戦略だ。

 

年末年始の片付け需要を狙う BOOKOFFが衣類 服飾雑貨の無料回収を全国展開

ブックオフコーポレーションは、年末年始の片付け需要が高まる時期に合わせ、主に本・ソフトメディアを取り扱う「BOOKOFF」142店舗に、ボックス型不要品回収システム「R-LOOP」を設置した。これは、通常店舗では買取対象外の衣類や服飾雑貨を、古物営業法上の手続きなしで無料で回収する仕組みである。

環境省の調査が示すように、家庭で出る不要品のツートップは「書籍」と「衣類」であり、特に衣類の半数以上が家庭内に滞留している。ブックオフは、書籍を持ち込む顧客動線上に回収ボックスを設けることで、この不要品ツートップを「同じ場所で手間なく手放せる」環境を整備した。回収品は海外リユースショップ「Jalan Jalan Japan」などで販売され、廃棄・CO2排出量削減を通じてサーキュラーエコノミーを推進する。

他社との決定的な違い 買取と回収を同一店舗で実現する最強動線戦略

同社の取り組みの独自性は、既存の買取ネットワークと、手軽な回収システムという二つの手放し方を同一店舗内で連携させた点にある。これは、「顧客の心理的・物理的障壁を最小化する」という明確な戦略に基づいている。

先行実施データからも、この利便性が顧客の行動を促したことが読み取れる。先行導入時の利用者の42.1%が「捨てるのがもったいない」という理由で、手間のかかる売却ではなく、回収ボックスの利用を選択した。この期間に回収された約30トンのうち、89%をリユース・リサイクルに繋げている。

これまでアパレルを取り扱わなかった店舗でも、この「R-LOOP」の導入により、来店客は本を売るついでに衣類も手放すという、動線が一つで完結する極めて摩擦の少ない行動が可能になった。これは、店舗の利用価値を高めると同時に、リユース市場の裾野を広げるための戦略的な一手である。

もったいないを解決へ ブックオフが目指す循環経済心理的ハードルの除去

 

ブックオフグループの根底には、「事業活動を通じての社会への貢献」という哲学がある。「R-LOOP」はこの哲学を具現化するものであり、利用者の「捨てるのがもったいない」という善意を、確実な循環行動へと繋げる役割を担う。

同社は、百貨店での買取専門店、宅配買取、そして今回の無料回収ボックスといった多様な「手放し方の選択肢」を提供することで、顧客のニーズや品物の種類に応じた最適な出口戦略を用意している。回収システムは株式会社BPLabと共同運営され、リユース量に応じたNPO法人への寄付や、高いトレーサビリティの確保など、回収後の責任を明確にしている。

これにより、消費者は自身の行動が環境貢献に直結することを認識でき、心理的な負担なくサステナブルな選択を日常的に行える環境が整ったと言える。

サステナビリティを成長へ 成功企業に学ぶ旬と既存アセットの最適活用術

ブックオフの「R-LOOP」展開は、サステナビリティを事業成長に結びつけるための、経営戦略の好例である。

最もモノを手放す意欲が高まる「大掃除」という季節的な需要(旬)に対し、全国に張り巡らされた「BOOKOFF」という既存の強固なアセットを多角的な回収拠点として活用した。この戦略は、新規投資を抑えつつ、顧客の利便性を飛躍的に高めることに成功している。

環境理念の追求だけでなく、「手軽さ」という経済合理性を両立させた行動設計こそが、同社のリユース・リサイクル率の向上、そして年間利用者約8,800万人を擁するリーディングカンパニーとしての地位を確立する鍵となっている。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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