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中村橋之助(29)と能條愛未(31)が婚約発表 「ポーの一族」で芽生えた絆 伝統と現代を結ぶ新たな夫婦像

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能條愛未
能條愛未さん Instagramより

歌舞伎俳優の中村橋之助(29歳)と俳優の能條愛未(31歳)が10日、都内で婚約を発表した。金屏風の前でそろって笑顔を見せた二人は、互いの手を見つめ合いながら「幸せです」と口をそろえた。

出会いは2021年の舞台「ポーの一族」での共演。当時“夫婦役”を演じた二人が、現実でも夫婦となる日を迎えた。伝統芸能と現代演劇という異なる世界を生きてきた二人が築く家庭は、時代を超えて注目を集めている。

 

成駒屋の長男として生まれた責任と誇り

中村橋之助(29歳)は、八代目中村芝翫(60歳)と俳優・三田寛子(59歳)の長男として1995年12月26日に誕生した。祖父は人間国宝の七代目中村芝翫。日本の伝統芸能を支えてきた名門・成駒屋の血筋を引く。
2000年、わずか4歳で初舞台を踏み、2016年の「芸術祭十月大歌舞伎」で四代目中村橋之助を襲名。

名を継ぐという重圧のなかでも、真摯に芸と向き合う姿勢が高く評価されてきた。

舞台上では、古典の正統を受け継ぎつつも新作にも積極的。端正な顔立ちと落ち着いた声色が観客を魅了している。若手歌舞伎俳優のなかでも“誠実な努力家”として知られ、父・芝翫も「息子には真っすぐでいてほしい」と信頼を寄せる。

会見では、「役者としても一人の男としても、家族を大事に、仲間を大事に、そして愛未を大事に。素敵な家庭を築いていきたい」と言葉を選びながら語った。父譲りの穏やかな口調の中に、家を継ぐ者としての責任と覚悟が滲んだ。

 

能條愛未(31歳) 乃木坂46から舞台女優へ

神奈川県出身の能條愛未(31歳)は、1994年10月18日生まれ。2011年、乃木坂46の第1期生オーディションに合格し、グループの黎明期を支えた。アイドル活動と並行して演技に強い関心を持ち、初期から舞台『16人のプリンシパル』などで経験を積んだ。

2018年にグループを卒業してからは、女優としての道を歩む。『レ・ミゼラブル』『ジャンヌ・ダルク』『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』など数々の舞台に出演し、着実に評価を重ねてきた。ファンからは「努力家」「心で演じる女優」と称えられる存在だ。

会見では、淡いピンクの和服に身を包みながら、「これまで私を応援してくださった皆様への感謝を胸に、成駒屋へ嫁ぎ、橋之助さんを支えられるよう精進して参ります」と丁寧に挨拶した。緊張の中にも凛とした強さがあり、舞台で培った芯のある人柄が感じられた。

 

舞台「ポーの一族」で始まった恋

二人の出会いは、2021年の舞台「ポーの一族」。耽美な世界観の中で、夫婦役を演じたことが縁となった。
能條は「最初のうちはあまり話せませんでした。私も人見知りで…。でも稽古を重ねるうちに、少しずつ話すようになりました」と回想。

「歌舞伎役者さんはお堅いイメージでしたが、話してみると気さくで優しくて、何より面白い方で」と笑顔を見せた。

橋之助も「初めから好意がありました」と打ち明け、舞台が終わった後に「好きです。お付き合いしてください」と真っ直ぐに告白。そこから交際がスタートした。
周囲にはあまり知られないよう静かに愛を育み、互いの仕事を尊重しながら関係を築いてきた。忙しい舞台生活の合間に支え合う姿は、まさに“役者同士”の絆そのものだった。

ハワイでのプロポーズ、0.7カラットに込めた想い

交際3年目を迎えた今年7月、二人はハワイを訪れた。海が見渡せるレストランで食事を終えるころ、橋之助が席を外して戻ってくると、小さな箱を差し出して跪いたという。
「これから愛未にたくさん良い思いをさせられる男でいます。結婚してください」。その言葉に能條は涙を浮かべながら「もちろんです」と答えた。

婚約指輪はハリー・ウィンストン製。0.7カラットのダイヤモンドが指先で光を放つ。橋之助は「頑張りました」と照れ笑いを浮かべ、能條は「この日のために一生懸命選んでくれたのだと思うと感動しました」と語った。
その場にいた関係者によると、二人は互いの手を握り合い、涙をこらえながら笑顔を交わしていたという。華やかでありながら、心温まるエピソードだった。

 

伝統と現代をつなぐ“新しい夫婦像”

歌舞伎俳優と元アイドル女優の婚約は、一見すると異色の組み合わせのように映る。しかし二人の根底には共通点がある。どちらも観客の前に立ち、言葉と所作で心を動かす“表現者”であるということだ。

橋之助は会見で「歌舞伎のため、成駒屋のために、夫婦力を合わせて頑張りたい」と語り、能條も「橋之助さんの隣で支えながら、自分も女優として成長していけるよう努力したい」と誓った。
能條が伝統芸能の家に嫁ぐことは、歌舞伎界に新しい風を吹き込むきっかけになるかもしれない。現代的な感覚を持つ妻の存在が、古典芸能をより広く伝える架け橋となる期待も高まる。

SNSでは「おめでとう」「まるで舞台のワンシーンのよう」「令和の新しい夫婦像」と祝福の声が相次いでいる。
金屏風の前で互いを見つめ合い、「幸せです」と微笑んだ二人。名門・成駒屋に咲いた新しい春が、静かに幕を開けた。


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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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