ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

廃棄ココナッツを「防炎」建材へ 鹿田産業が示すサステナビリティの実装力

サステナブルな取り組み SDGsの取り組み
コラム&ニュース コラム ニュース
リンクをコピー
廃棄ココナッツを「防炎」建材へ 鹿田産業が示すサステナビリティの実装力
提供:株式会社鹿田産業

天然素材を商業施設の内装に採用する際、最大の障壁となるのは防炎性能と品質の安定性である。創業以来、竹すだれを通じて素材と向き合ってきた鹿田産業は、未利用資源であるココナッツ殻を、厳しい商業基準を満たす装飾材へと昇華させた。

業界初となる防炎認定を受けたココモザイクタイルの衝撃

株式会社鹿田産業は2026年1月27日、天然素材内装カタログである鹿田室礼ナチュラルマテリアルコレクションの新製品として、装飾用モザイクタイル「ココモザイクタイル」を発売する。本製品は本来廃棄されるはずのココナッツ殻をチップ化し、内装材として再利用したアップサイクル素材である。特筆すべきは、天然素材由来の装飾用モザイクタイルとして、業界で初めて防炎製品の認定仕様を選択可能にした点だ。家具や建具、間仕切りといった商空間の造作において、意匠性と安全性を高次元で両立させている。

設計者の課題を解消する徹底した実効性と独自性

これまでも天然素材を用いた建材は存在したが、防炎性能の欠如や品質のバラツキにより、ホテルなどのコントラクト市場での採用は限定的であった。鹿田産業の取り組みが他社と一線を画すのは、設計者の実装しやすさを最優先に設計されている点にある。竹すだれメーカーとして培った知見を活かし、素材ごとに異なる複雑な防炎基準をクリアする技術を体系化している。また、天然素材でありながら全量A級品の選別や規格化を行い、設計段階での仕様指定を容易にした。単なる環境配慮型素材で終わらせず、プロの現場で計算できる建材へと昇華させた点に同社の独自性が光る。

伝統と革新を繋ぐ室礼の哲学

この製品開発の根底には、同社が掲げる「室礼(しつらい)」という日本独自の美学がある。それは単に空間を飾るだけでなく、素材を選び抜き、人をもてなす場を整えるという精神である。同社の開発担当者は、天然素材が商空間で扱いづらかった側面を認めつつも、未活用資源を現代の厳しい安全基準に適応させることで、天然素材が再び空間の主役になれる道筋を作りたいと語る。廃棄物という負の遺産を、伝統的な職人技と現代の防炎技術で室礼の道具へと変える。この哲学が、単なるリサイクルを超えた付加価値を生んでいる。

企業が学ぶべきサステナビリティを特殊解にしない知恵

鹿田産業の事例は、地方の老舗企業がいかにしてサステナビリティを事業の核に据え、新たな市場を切り拓くかという好例である。多くの企業が環境配慮を掲げる中で陥りがちなのが、実務での使いにくさという課題だ。しかし同社は、設計者が直面する防炎規制という具体的な悩みを技術で解決し、サステナブルな選択を当たり前の選択肢に変えた。自社の伝統技術を棚卸しし、それを現代の法規制や市場ニーズに適合させる翻訳能力。これこそが、持続可能な社会において既存企業が生き残るための鍵となるだろう。

Tags

ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

関連記事

タグ

To Top