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サステナブルなおみやげが地域を救う ぺノンが中国地方で挑む地域共創の形

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サステナブルなおみやげが地域を救う ぺノンが中国地方で挑む地域共創の形
提供:株式会社ペノン

地方が抱える環境課題と経済の停滞に対し、デザインと技術で解を提示する試みが注目を集めている。エシカル文具を展開するぺノンが、中国地方5県で完結させた「旅するマグネット」の取り組みから、地域共創の新たな形を考察する。

 

中国5県の観光名所とローカル文化を網羅した地域共創の全容

サステナブルなものづくりを標榜する株式会社ぺノンは、各地の観光資源をテーマにした「旅するマグネット」のネットワークを拡大させている。このほど、鳥取、島根、岡山、広島、山口の中国地方5県における全てのラインナップが出揃い、同エリアのコンプリートを達成した。

このプロダクトは、単なる観光地の記念品ではない。各地で活躍するご当地クリエイターと協働し、その土地ならではの風景や歴史をイラスト化。それを美濃焼の廃材を再生した素材に、独自の立体プリント技術で定着させたものである。鳥取の砂丘や広島の平和記念公園といった象徴的なスポットから、地元の生活に根ざした食文化までが、手のひらサイズの磁石に凝縮されている。

美濃焼の廃材活用と現地クリエイター起用で差別化する独自の仕組み

同社の取り組みが既存の土産物ビジネスと一線を画すのは、徹底した地域循環の設計にある。多くの観光土産がコスト優先の海外生産や画一的なデザインに陥る中で、ぺノンは「現地でしか買えない」価値を重視する。

注目すべきは、製造プロセスにおける重層的な連携である。まずご当地クリエイターが原画を描き、それを宮城県女川町の工房がスペインタイルとして焼き起こす。さらにそのタイルをスキャンし、最新の技術で立体成形するという工程を経ている。この手法により、大量生産品にはないタイルの柔らかな質感が再現される。また、美濃焼の廃材をアップサイクルした素材の使用、プラスチックを一切排除した再生紙パッケージなど、環境負荷低減への配慮が細部にまで貫かれている。

地域のアイデンティティを未来へつなぐ地域共創型のものづくり哲学

 

このプロジェクトの底流には、地域の微細な息づかいを掬い上げ、表現者を支援するという一貫した哲学がある。作り手の言葉に耳を傾けると、その一端が垣間見える。

鳥取のクリエイターである伊吹春香氏は、ゆっくりと時間が流れ心がほどけていくような風景を描いたと語り、島根のみたにらん氏は、伝統芸能を子供の視点からポップなものとして捉え直した。クリエイターたちの言葉に共通するのは、自らの郷土に対する深い敬愛である。ぺノンは、彼らの視点をプロダクトの核に据えることで、単なる消費される商品を、地域のアイデンティティを伝えるメディアへと昇華させている。写真とは異なるイラストならではの表現を通して魅力を伝えたいという作り手の情熱が、消費者の共感と地域の自尊心を支えている。

サステナブルなビジネスモデルから学ぶ地域経済活性化への示唆

株式会社ぺノンの取り組みは、現代のビジネスにおける持続可能性の真意を問いかけている。まず学ぶべきは、廃材という負の遺産を技術とデザインによって情緒的価値へと転換する構想力である。

次に、中央からの一方的な発注ではなく、現地の表現者をパートナーとして尊重し、共に価値を作り上げる水平的な協力体制の重要性が挙げられる。そして、プロダクト本体から什器、包装に至るまで妥協しない環境配慮を貫く姿勢が、ブランドの信頼性を揺るぎないものにしている。単に環境に優しいだけでなく、地域経済を循環させ、文化的な豊かさを守る。同社の試みは、縮小する地方市場において、持続可能なビジネスを構築するための重要な示唆に満ちている。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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