ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

地域資源の「循環」を体験へ。国産オーガニックBeが熱川の宿に選ばれた必然

サステナブルな取り組み SDGsの取り組み
コラム&ニュース コラム ニュース
リンクをコピー
地域資源の「循環」を体験へ。国産オーガニックBeが熱川の宿に選ばれた必然
提供:株式会社Be

産原料の活用から、製造工程で生じる残渣のアップサイクルまで。静岡の風土を余すことなく製品に封じ込める国産オーガニックブランド「Be」の哲学が、地域の魅力を再発見させる宿の理念と共鳴した。

 

静岡の風土を纏う。新施設「熱川粋光」での導入

2025年11月1日、静岡県東伊豆町に開業したスモールラグジュアリーホテル「伊豆リトリート 熱川粋光 by 温故知新」。全16室オーシャンビュー、源泉かけ流し露天風呂を備えた同施設の客室アメニティとして、国産オーガニックブランド「Be(ビー)」のスキンケア製品が採用された。

今回導入されたのは、クレンジングオイル、ローション、クリームのパウチセットに加え、パウダールームには現品のフォームウォッシングを設置。館内のショップ「旅土産」での現品販売も開始されており、宿泊体験を通じて製品の質を確かめた顧客が、自宅用や贈答用として購入する好循環が生まれている。

「地産地消」を超えた、アップサイクルの独自性

「Be」の製品が他社のオーガニックブランドと一線を画すのは、その徹底した地域資源の活用と「残渣(ざんさ)」への視点だ。

同ブランドは、デビュー当初から富士山麓の水をベースに使用し、静岡県内の工場で製造を行ってきた。さらに2025年4月のリニューアルで加わった新独自成分「カミツレ乳酸発酵エキス」には、静岡県三島市の自社農園で有機栽培したカミツレを採用している。特筆すべきは、蒸留後の「未利用資源」をアップサイクルし、独自の乳酸菌で発酵させた点にある。

単に地元の原料を使うだけでなく、製造過程で生まれる副産物をスキンケア成分として再定義し、最終的な残留物は堆肥として大地に還す。この「完全循環型」のスキームこそが、先行する多くのブランドにはない「Be」の独自性といえる。

「地域のショーケース」という共通の哲学

 

今回の採用背景には、運営元である株式会社温故知新の「地域に貢献する、地域のショーケース」という確固たるフィロソフィーがある。同社の広報担当者は、導入の経緯を次のように語る。

「宿を“地域の魅力を発見する場”として位置づけています。静岡の自社農園で育てたカミツレを用い、蒸留後の残渣をアップサイクルするなど、自然の循環を意識した製品づくりを行うBeの姿勢は、地域資源の価値を丁寧に伝えたいという私たちの考え方と深く共鳴するものでした」

宿が提供する体験価値と、ブランドが製品に込めた物語が「静岡」というキーワードで結びついた。単なる備品としての「アメニティ」ではなく、その土地の文脈を語るための「メディア」として製品が機能しているのである。

ストーリーの「垂直統合」

本件からビジネスパーソンが学ぶべきは、サステナビリティを「点」ではなく「線」でつなぐ重要性だ。

多くの企業が地域貢献を掲げるが、その実態は寄付や単発のイベントに留まりやすい。しかし、Beと温故知新の取り組みは、原料調達、製造、体験提供(宿泊)、そして廃棄物の循環に至るまで、垂直方向にストーリーを統合している。

顧客は製品を使うことで、その背景にある三島の農園や熱川の自然に思いを馳せる。企業が「何を売るか」以上に「どのような循環の中に存在するか」を問い直すことが、結果としてブランドの独自性を生み、競合他社が模倣できない強固な信頼を築く鍵となる。

Tags

ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

関連記事

タグ

To Top