アメリカン・エキスプレスは、個人経営の飲食店を対象とした地域活性化支援プログラムにおいて、今年度も7店舗への支援を決定した。
支援総額は約1500万円。対象地域を大阪府に拡大し、訪日外国人観光客への対応強化なども視野に入れた多様な取り組みを後押しする。
「個人経営の飲食店応援プログラム」 とは
アメリカン・エキスプレスは、International Downtown Association Foundation (IDA財団)との協働で「個人経営の飲食店応援プログラム」を実施している。
これは、同社のコーポレート・サステナビリティ戦略の一環として、2022年から始まった取り組みである。
本年度は、世界13都市で135以上の飲食店を支援しており、日本では東京都に加え大阪府にも対象地域を拡大した。
選定された7店舗には、1店舗あたり210万円、総額約1500万円の支援金が給付され、地域活性化やインバウンド需要の取り込みを視野に、広告宣伝、店舗改装、求人募集など、多岐にわたる分野で支援金を活用する計画である。
支援対象店舗と取り組み
選定された7店舗は、地域に根差した独自のサービスを提供している。
1. 株式会社HAGISO
東京都台東区の株式会社HAGISOは、築69年の木造建築を改修した「最小文化複合施設」を運営し、地域資源の保存活用に貢献している。
同社は支援金を施設のメンテナンス費用などに充てる計画だ。
2. 有限会社すずやこにし
東大阪市の有限会社すずやこにしは、創業1910年以来「石切おでん」の味を守り続け、昭和レトロの雰囲気を残す石切参道商店街の活性化に貢献している。
同社は多言語化対応や外国人観光客向けのサービス拡充を図る。
3. 室町 美はま
中央区の室町 美はまは、福井県美浜町から直送の新鮮な食材を使った和食を提供し、地域のイベントにも積極的に参加している。
同社はインバウンド対応メニューの作成や設備投資に支援金を活用する予定だ。
4. 株式会社あきづ
大阪府泉佐野市の株式会社あきづは、関西空港近郊で19年間、国際色豊かな客層に対応してきた実績を持つ。
同社は、より多様なニーズに応えるため、特別なVIPルームの設置を計画している。
5. abiofarms natural bar MATELIA
渋谷区のabiofarms natural bar MATELIAは、自社農園で生産した食材を使用した飲食物を提供し、サスティナブルな経営を実践している。
同社は移動販売車の製作費用に支援金を充てる計画である。
6. 伯雲
港区の伯雲は、温度、香り、食感を重視した日本料理を提供しており、求人募集や器の購入に支援金を活用する。
7. タマキハル
新宿区のスープ料理タマキハルは、20年間1000円で提供してきた日替わりラーメンで知られる。
同社は店舗改装や業務効率化のための設備投資に支援金を活用する予定だ。
アメリカン・エキスプレスの想い
アメリカン・エキスプレス広報バイスプレジデントの佐藤克哉氏は、「当社は、多種多様な小規模の街のお店が、その地域やコミュニティの魅力の源泉であると考えている。今回支援が決まった7店舗は、地域に根差した運営を通じて、地域コミュニティの活性化を目指す方々である。それぞれの店舗が長期的に地域に愛される場所であるために必要な設備投資や、全国で増加している訪日外国人観光客に対応できる体制づくりのために、アメリカン・エキスプレスの支援金を活用いただき、地域を魅力溢れる場所としてよりいっそう盛り上げていただきたい」と述べている。
地域活性化への貢献
アメリカン・エキスプレスは、「SHOP SMALL」などの取り組みを通じて、これまでも中小規模事業者の支援を行ってきた。
今回のプログラムもその一環であり、地域経済の活性化に貢献することを目指している。
同社は、今後も様々な形でサポートを継続していく方針だ。