リサイクル原料(GRS) / オーガニック原料 (GOTS)の認証を受けている企業としてLVHM, KERINGに所属する高級ブランドの洋服になる生地のデザイン/製造/輸出を行うファブレス企業、株式会社ブラック。
株式会社BVLAK(ブラック)の「超スピード戦略」「SDGs戦略」、そして企業としての挑戦についてご紹介。
SDGsの活動に積極的な企業 BVLAK (ブラック) とは?
欧州の高級ファッション市場のビジネスから始まったBVLAK (株式会社ブラック) では、早くからSDGs(持続可能な開発目標)を意識して、環境に配慮したリサイクル素材やオーガニック素材を積極的に使用しており、有機栽培(飼育)のオーガニック原料を使用し、環境と社会に配慮して加工・流通されたことを示す「GOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)」や正しくリサイクルが実施された原料製品であること証明する「GRS(国際リサイクル基準)」 の認証を受けており、先進技術を持つ大手化学メーカーとの原料の開発にも取り組むなど、さまざま企業と連携し、新たなニーズの創出に奮闘している。
素材(生地)の開発、デザイン、製造、輸出を行うスタートアップ企業として、ファッションの最先端を走る生地開発を行っており、ヨーロッパの高級ブランドと中間業者を通さず直接取引を行っているため、流行りの洋服が流行る1~2年前には自社で開発した素材(生地)を各ブランドに提案をしている。
トレンドを超えるスピードで求められる開発力と、EVの航続距離の様に常に更新されていくSDGs技術を背景に使った原料の提案など (土壌に埋めると3日で生分解するポリエステルの代替えになる原料など)、ヨーロッパ高級ブランドが「あ!」と驚く「トレンド」の先にあるアイデアと提案で高級ファッション衣料マーケットの「胃」を満腹にさせる事が得意な企業だ。
日本の中小企業 vs ヨーロッパ高級ファッション市場
世界が環境破壊、環境配慮にギアをシフトする中、いち早くSDGsのトレンドを加速した市場がファッションシーンを牽引するヨーロッパ高級市場。
米TESLAなど車市場のEV化が加速する中、2018年に英Burberry社が42憶円もの在庫を焼却処分している事が発覚した事(※1)で、日本を含む世界のファッションブランドが決算期に同様の処置を行い、「違法チャンネルで販売される事の懸念」の基、「廃棄処分」を行っている事がメディアのやり玉にあげられた事が事の始まりだ。
要は、売れ残り在庫が発生するぐらい商品を作りすぎているという問題だ。
事の発端から、廃棄物問題が取り沙汰されるアパレルメーカーは、アパレルのサーキュラーエコノミー推進を余技なくされ、マスマーケットで力を持つH&M、NIKE、GAPなどがアパレル廃棄物の削減に向け協働していくことを誓った年でもあった。
そもそも洋服に使用されるコットン(綿)におけるSDGsの取組みを推進するGOTS (GLOBAL ORGANIC TEXTILE STANDARD)、化合繊(ナイロン、ポリエステル)がメインのGRS (GLOBAL RECYCLE STANDARD)は2018年以前から存在した物であるが、これらの認証は同年以降、SDGs, 所謂、Sustainability (サステイナビリティ―)における基準となり、テキスタイル(生地)を扱うサプライヤー、そして原料を生産する製造元は嫌がおうにも認証を受け、参入を強いられたのである。
勿論、それは環境破壊、環境配慮に応じた処置ではあるが、突如ギアを入れる側としては対応するにあたり、突如現れたカーブに対応する相応の努力が必要であったという事だ。
最近では弊社BVLAK (株式会社ブラック)の様なサプライヤーのみならず、最終製品を扱うアパレルそのものが、認証を取得するトレンドも加速している。(※2)
テキスタイルエクスチェンジ認証
テキスタイルにおける主なSDGsの取組みを証明する認証は以下の4つである。
GRS認証(Global Recycle Standard )
RCS認証(Recycle Claim Standard )
OCS認証(Organic Content Standard )
GOTS認証(Global Organic Textile Standard )
弊社BVLAK (株式会社ブラック) は上記のGOTS / GRSの認証を受けている企業であり、使用する原料に関しては、綿であれば3年間無農薬で栽培された農場で撮れた綿、所謂オーガニック綿を使用、ポリエステルであればペットボトルなどから再生されたリサイクルポリエステルを使用し、ファッション衣料のベースとなる生地を製造している。
使用するだけではなく、上記の表に記載されている「トレーサビリティー」が重要であり、原料の出元~加工元までの履歴が入ったT/Cと呼ばれるTransaction Certificate (商取引の証明)の提出を求められ、認証取得者がオーガニック製品を出荷する際に発行される書類で「出荷日・出荷先・商品・数量」の履歴が記載される書類が証明として添付される。
世界の「持続化」に向け舵を切る中小企業の取組み
下記は主に弊社BVLAK (株式会社ブラック)がGOTS / GRSの認証を受けた後のビジネスへの影響及び顧客からの反応をまとめたデータである。
1. イタリア大手高級アパレルP社との関係:前年対比30%UPの取引量
2. フランス大手アパレルC社との関係:前年対比30%UPの取引量
3. LVMH社に所属すG社 / C社との関係:前年対比20%UPの取引量
4. KERING社に所属するS社 / B社:前年対比40%UPの取引量
弊社BVLAK(株式会社ブラック)がGOTS/GRS認証企業である事により、各顧客は環境に配慮した生地をアパレル製品に使用出来る安心感を得る事が出来、取引が増加、世界のファッションシーンを牽引するブランドとして社会貢献は基より、株主、マーケットへの波及効果もあり「高級品」が「環境に配慮した高級品」という「進化」を遂げ、マーケットへ最終製品が投入されている。
また、GOTS / GRS認証を持つ弊社がLVMH社、KERING社など、世界のファッションシーンを牽引するブランドと直接取引を行っている事で、日本の大手原料メーカーなどが、SDGsに乗っ取った既存の原料のみならず、世界が未だかつて見た事がない原料の共同開発を行うなど、ファッションの分野においては、日々の「UPDATE 更新」スピード、加速が速く、弊社BVLAK (株式会社ブラック) からしか出てこない原料も既に開発済で現在はロードテスト (走行テスト) を行っている原料も多い。
企業として世界基準を推進していく上での挑戦
「GOTS(オーガニックテキスタイル世界基準)」や正しくリサイクルが実施された原料であること証明する「GRS(国際リサイクル基準)」
これらを推進していくうえでの苦労と前進させるための工夫、苦難においては、企業認証を受ける上で監査の厳しさである。
自社の各社員へのインタビュー、資料の準備、就業規則の見直し、残業手当のシステムなど、社会性を問われる項目をしっかりと構築出来ているかなど、ホワイト企業であるアピールを行う準備と実際にそれらが社内、社外で行われているかというプルーフの提出には約半年を要するハードルの高さがある。
それらを前進させる工夫としては、一度社内でルール配備、共通の認識を共有し、責任者をしっかりと立てる事が出来れば、各社員の頭の中にデフォルトが出来るので、それらをしっかりと基準化していく、それぞれがルールの基、実行していけば前進は行える。
また、環境に配慮したSDGsのみならず、各社員が自社で長く働ける、本当の意味でのSDGs、社員の働く「環境」を意識した持続可能ゴールにおいても意識が高い企業を目指しており、どの業界からも、異なる世代からも「カッコ良い」と思われる企業像を作ることが目標だ。
代表自らが全社員と隔週で「SC((Short Communication)-15 」と呼ばれる15分の短い会議を行い、ストレス度やタスクの達成度、問題点などを共有し、方向性の調整を行っている。
各社員は「WFH(WORK FROM HOME=ウーファー)」と呼ばれるリモートワークを週1回行い、感染症の拡大や災害に備え、場所を問わず精度の高い仕事ができる環境を構築し、自社内のコミュニケーション、ワークの質の向上を日々目指している。
無論、企業としてGOTS, GRSなどのSDGs関連の認証を受けるという事はグロバール企業としての認知度の向上、国外の取引先からの信頼度が上がる事は言うまでもない。
◎代表プロフィール
1976年、大阪府出身。
12~23歳を英国で過ごし、現地の大学で学位(B.A)を取得し卒業、
日本へ帰国後はプロミュージシャンとして活動するが、31歳で繊維業界へ転身、
複数の老舗生地メーカーでファッション衣料用の高級生地のデザイン、製造、輸出販売に関わる。
2016年株式会社BVLAK(ブラック)を設立
LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)や KERING(ケリング)が展開するラグジュアリーブ ランドや国内外の高級ブランドに生地を販売し、パリ・ミラノ・東京のコレクションで紹介されるファッションに最先端のテキスタイルファッション素材を製造・デザイン・輸出を行うスタートアップ企業の代表を務める。
◎企業概要
・企業名:株式会社ブラック(BVLAK CO., LTD.)
・設立:2016年10月
・代表取締役:正面雄一郎
・主な事業内容:丸編みカットソー生地のデザイン / 製造 / 販売 / 輸出
・所在地:
【大阪オフィス(本社)】
〒541-0048 大阪府大阪市中央区瓦町4丁目3-14 御堂アーバンライフ509
【東京オフィス】
〒103-0004 東京都中央区東日本橋2-20-10 七條ビル6F
・主要仕入れ先:株式会社大営メリヤス / 株式会社ソトー / 日本化繊株式会社 / フジボウテキスタイル株式会社 / 株式会社ドーコーボウ / 山弥織物株式会社 / 新内外綿株式会社 / シキボウ株式会社 / 株式会社ニッケファブリック / 本多染工株式会社 / 豊島株式会社 / 株式会社STX / 株式会社ユーシーアイエアーフレイトジャパン
・主要販売先:国内 / 海外 アパレルブランド