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【Gパンだ総選挙】倉敷・児島のアップサイクルで観光と教育が融合 カンコー学生服のSDGs戦略とは

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【Gパンだ総選挙】
提供:菅公学生服株式会社

「繊維のまち」児島から、サステナブル教育と地域資源の再発見を融合させたユニークな取り組みが始まった。Gパンだを主人公に据えた選挙形式のキャンペーンが、全国の共感を呼んでいる。

 

児島の観光地に展示されたGパンだが話題に 地元企業と連携し総選挙を開催

カンコー学生服株式会社(本社・岡山市)は、岡山県倉敷市児島を舞台とした地域活性と教育支援を目的とする「児島アートプロジェクト」の第二弾として、『アップサイクルファッショニスタ★Gパンだ総選挙』を開催する。開催期間は2025年3月27日から5月20日まで。キャンペーンでは、繊維産業の廃材を再利用した個性豊かな衣装をまとった「Gパンだ」が、児島の30の観光スポットに展示され、投票形式で「推し」のGパンだを選ぶ仕組みとなっている。

Gパンだは、旧式織機で織られた高級デニムのセルビッチを足元に施した、児島のご当地キャラクター。観光地を回遊しながら投票する形式で、参加者はお気に入りの衣装や観光地への感想を添えてウェブフォームから投票できる。抽選で選ばれた50名には、地元企業が手掛けた「畳縁ポーチ」や「エコフラワー制作キット」など、児島にちなんだ賞品が贈られる。

制服の余り生地を再活用 アップサイクルで魅せる“Gパンだ”の多彩な衣装

本キャンペーン最大の特色は、地域企業の協力により織物や制服の廃材を再利用した衣装づくりにある。Gパンだが身に着ける衣装は、児島の繊維業を象徴する高田織物、坂本織物、ベティスミス、倉敷帆布、カンコー学生服といった地元企業が提供した廃材を活用し、個性豊かな装いに仕上げられている。

また、Gパンだが手にする花「エコフラワー」も制服の余り生地から作られており、SDGsの取り組みの一環として大阪・関西万博の共創チャレンジにも登録されている。

「制服はサステナブル教材」 カンコー学生服が描く教育×地域共創の未来像

 

このプロジェクトの根底にあるのは、子どもたちの学びと地域資源の橋渡しという哲学である。制服は、入学から卒業まで日常的に使われる身近な存在であり、それを通じて持続可能性の概念を体感させることに教育的価値が見出されている。

カンコー学生服は、制服を「サステナブル教材」と位置づけ、廃材再活用という実践を教育現場と共有することを目指している。第一弾では全国38校の児童・生徒が制作した1万本以上のエコフラワーで巨大Gパンだ像を制作。現在はJR児島駅に展示されており、児島を訪れる人々が足を止める光景が広がっている。

アップサイクルから共創へ ビジネスパーソンに示す地域資源活用のヒント

この取り組みから得られる示唆は多い。第一に、廃材という「余剰物」に新たな意味と価値を与えるアップサイクルの実践である。単なるリサイクルではなく、地域の歴史や文化、教育との接点を織り交ぜることで、単体では生まれ得なかった価値を創出している点に注目したい。

第二に、行政・企業・学校を巻き込む共創型モデルの構築である。観光や地場産業と連動することで、持続可能な地域社会の実現に現実味を与えている。これはあらゆる業界において応用可能な「地域連携によるCSV(共通価値の創造)」の具体事例といえる。

制服のその先にある“第二の物語”を描き出す姿勢は、ビジネスにおける価値創造の本質に迫っている。

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サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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