「最近ではお客様からサプライチェーンの上流も含めたデータの開示を求められることが増え、すぐさま要望に応じられる体制を整える必要がありました」と、LCA算定へのニーズの高まりを実感するのは、ニデック株式会社(旧・日本電産株式会社、以下、ニデック)環境統括部長の石橋健作さん。
モータを主力に、幅広い産業分野に製品を提供する同社は、LCA(Life Cycle Assessment)算定で顧客のニーズに応じ、ひいては脱炭素社会の実現に貢献する製品を創出していく一歩として、製品単位のCO2算定に乗り出した。
三井物産株式会社(以下、三井物産)が提供する国内初の製品単位のCO2排出量算定プラットフォーム「LCA Plus」は、そんなニデックが「まさに求めていたシステム」だった。
LCA Plusをきっかけに、脱炭素社会の実現に向けたブレークスルーを起こそうと一歩を踏み出した両社。
共創関係に至る背景から今後の展開までを、ニデックの石橋さんと三井物産の鉄鋼製品本部 次世代事業開発部 LCA事業推進チームでシニアプロジェクトマネージャーとしてLCA Plusプロジェクトを率いる長谷川明彦さんに聞いた。
きっかけは京都議定書、いち早く気候変動対策に着手
ESGの認知が拡大し始めたのは、2006年の国連PRI (責任投資原則、Principles for Responsible Investment)以降ですが、ニデックは先駆けて気候変動対策に取り組まれています。
環境に注力するようになった背景について聞かせてください。
石橋
当社が環境保全活動に乗り出したのは、2004年。きっかけは京都議定書でした。
京都に拠点を置く企業として、事業を通じた社会貢献をしたいという想いのもと、3年ごとに環境保全活動中期計画を立てて実行してきました。
私個人は、前職を含め25年以上のキャリアのうち約半分の期間、半導体のエンジニアをしておりました。2008年の環境省への出向を機に環境の世界へ足を踏み入れました。
それまで環境に関する知見はわずかでしたが、半導体エンジニアとして働く中で、少しでも環境への負担を軽減できないかという問題意識は持っていたように思います。
というのも、半導体の製造には電力や水を含む多くの資源を使う上、廃液や廃棄物も排出します。
エンジニアとしてその実情を目にしていたことから、消費電力を抑制できるデバイス開発の必要性や資源の効率的な活用を実感していました。
2022年4月にニデックに入社した後は、環境関連の業務全般のとりまとめを担当しています。その一環で製品のLCA算定手法を模索してきました。
事業の主軸であるモータは、精密・小型から中・大型まで、様々な分野で使われる部品です。
使われる場面も、生活に身近なスマホ、家電、自動車から、産業用のロボット、データセンター、発電所など多岐にわたります。
特に電動化が著しいモビリティ(電気自動車、電動二輪車等)およびDX(デジタルトランスフォーメーション)の進化とともにデータが拡張し続けている昨今、データセンターにおける消費電力はますます増大しています。
こうした中、いかに高効率のモータ、モータを軸としたソリューション(電気自動車用トラクションユニット、データセンター用の冷却デバイス等)を届けられるかが、当社だけでなく、お客様にとってもエネルギーおよび資源の効率的な利用の可否を左右します。
また、当社はモータやこれらのソリューションを作るための工作機械なども手掛けており、脱プラスチックで再評価されているアルミ缶に関わる工作機械についても圧倒的なシェアを占めています。
少し古いですが、世界で使用される全電力量の50%近くをモータが消費しているという調査結果(※) もあり、当社製品のCO2排出量の定量評価が社会に与えるインパクトは、それなりに大きいと捉えています。
定量評価の結果を活用し、より良い製品開発の指標となることを期待して、製品のLCA算定を進めています。
※出典:IEA Energy Efficiency Series, Paul Waide and Conrad U. Brunner, et al. 2011
LCA算定方法を模索し「ベストマッチするシステム LCA Plus」と出会う
ニデックがLCA Plusを導入するに至った経緯は。
長谷川
ニデック様には、当社からアプローチさせていただきました。協働したいと考えた理由は、主に2つあります。
1つ目は環境への取り組みには企業によって温度差がありますが、ニデック様は以前から高い熱量で気候変動対策に取り組んでおられたこと。
2つ目は、ニデック様の主幹事業であるモータは様々な産業で使われています。このため、プラットフォーム型のサービスを展開する上での共創パートナーとして、様々な産業に刺さりこんでいるニデック様であれば、共にLCA Plusの世界観を広げられると感じました。
これらの理由から、LCA Plusの共創の形がある程度定まった段階で、2023年1月頃に提案させていただきました。
石橋
先ほどお話したとおり、当社の事業領域は多岐にわたります。
そのため、どのような手法であれば製品のCO2排出量を適切に定量評価できるのか、適切なLCA(Life Cycle Assessment)の考え方を用いた算定方法の開発に課題を感じていました。
昨年来、半年ほどかけていくつかのLCA算定システムをベンチマークしていましたが、当社に適したコンパクトかつスピーディに製品あたりのCO2排出量を算出できるシステムは見つからずじまい。
2022年末には「自社でエクセルシートを使って算定しよう」と腹をくくっておりました。そんなとき、長谷川さんからLCA Plusのことを伺い、当社の考えにベストマッチするシステムだったため導入に至りました。
実際にLCA Plusを導入された後の変化や使用感はいかがですか。
石橋
まだシステム立ち上げ段階で、お客様から製品のLCA算定要望を事業部門が受けた際に、環境統括部が試行的に活用している段階です。
今後は、社内の算定運用ルールを定め、事業部門のエンジニア自ら使える体制を整えて、効率的に運用できればと考えています。
導入前は、部内で約3カ月にわたり、喧々諤々と関連部門ともやりとりしながら、必要なデータを収集し、試行錯誤でエクセルシートを使用した算定を行っていました。
LCA Plus導入後は、検討してきた算定ロジックをシステムに落とし込むことで、ロジックの改善点も見える化できました。
さらに当社の考え方に則ったデータの箱を用意し、必要なデータをインプットしています。
今後、システムが立ち上がれば、必要なデータを揃えるだけで、人為的な算定ミスを防ぎ、スピーディかつ簡便に定量評価できるため、圧倒的な時間短縮につながると見込んでいます。
長谷川
LCA Plusの製品コンセプトのひとつが、まさに「正確かつ簡便に算定できる」ことです。
「そもそも何から手をつけていいか分からない」という段階から「LCA算定を始めてみたものの、非常に時間がかかって困っている」という段階まで、様々なステージのお客様に対応できるよう、簡便さを重視しています。
石橋
たしかに、長谷川さんご自身が手作業で算出を試みて得られた課題感をもとに開発されたシステムということもあり、ユーザー目線でしっかとり作り込まれたシステムだと実感しています。
ちょうど私の小学生の息子がプログラミングを習い始めたのですが、小学生レベルのプログラミング知識でも仕組みを理解しながら使えるほどの簡便さを実現したシステムだと思います。
スピード感を持ってLCAを算出する必要性を感じられたきっかけがあったのでしょうか。
石橋
当社の製品は、お客様の製品や製造現場に組み込んで使っていただいて初めて世の中の役に立つデバイスの類いです。
したがって、それらのデバイスの価値をお客様と共有することが重要なのですが、製品のLCA算定はその手段のひとつと捉えています。
同時に、お客様側から算定を求められるようになってきたことも事実です。この1年だけでも大きな変化がありました。
最近では製品の製造に関わるサプライチェーンの上流も含めたデータの開示を求められることが増え、すぐさま要望に応じられる体制を整える必要がありました。
長谷川
LCA算定のニーズの高まりは私も実感しているところです。
モチベーションは企業によって異なりますが、環境対応で差別化して競争力強化を図るケース、長年ESG対応に取り組んできた流れの延長で算定を始めるケース、さらには顧客の算定要求を受けて対応を迫られるケースなどが挙げられます。
共通するのは、製品単位の算定が求められていること。
各社ツールを検討されていますが、当社は国内初の製品単位のCO2排出量算定のプラットフォームということで、「ニーズにマッチする」というお声を多くいただいています。
石橋
製品単位でLCAを算定できる、まさに求めていたシステムでした。
製品のLCA算定の考え方は、サプライチェーン全体のデータを網羅した上で製品1個あたりに落とし込んでいく考え方と、1個1個の製品を出発点として原材料の調達や製作まで遡り、最終的にエンドユーザーが使用するところまでたどっていく考え方の、2つに大別されると捉えています。
前者は各方面で議論されていて、国内外でプラットフォームを生み出そうという動きも活発化しています。
そちらに歩調を合わせることも検討しましたが、当社のお客様から寄せられるのは、「ニデック製品の製品CO2排出量の算定結果が欲しい」という声。
その要望にお応えするには、後者の手法を採用しているLCA Plusが実用的だったのです。そこで、LCA Plusを導入して三井物産と共に後者を深掘りしていこうと決意しました。
LCA Plusには信頼度の高い2次データベース「IDEA(イデア)」を搭載。カスタマイズ機能も強み
LCA算定で悩ましいポイントのひとつに、収集するデータの正確性をどこまで追求すべきかが挙げられます。LCA Plusを活用される前は、ニデックではどのようにデータを収集されていたのですか。
石橋
国立研究開発法人産業技術総合研究所が提供しているLCAのインベントリデータベースであるIDEA(イデア)の活用を検討していました。
実際にサプライヤーから提供されるデータを積み上げるとなると、何を「正確な数字」とするかの判断が困難です。製造時のCO2排出量の割付までであれば、一定の精度で対応可能です。
しかしながら、2次、3次サプライヤー、さらにはその先の材料調達まで含めるとなると、算定ルールの標準化がなされていない現在、データの集計方法によって全く異なる様相を呈します。
その点、IDEA(イデア)には日本のCO2排出量平均値がインプットされているので、まずはそのデータベースを活用しようと判断しました。
LCA PlusにはIDEA(イデア)のデータベースが標準搭載されている上、IDEA(イデア)以外のデータベースも選択できる仕組みになっています。
例えば、モータに使われる電線、鉄心、絶縁材、永久磁石と材料を分類した上で、「電線部分はCO2排出量半分の材料を使っている」というような場合、電線部分についてはIDEA(イデア)の原単位を引用せずに、別のマスターデータシートに紐づけて計算することができるのです。
LCA Plusにはこのような機能が搭載されているため、今後当社がサプライヤーとかけあって「CO2排出量の少ないこの材料を使うところを新製品の強みにしよう」と考えたとき、「カーボンニュートラルの部材を使った製品でこのような効果を生み出せます」と具体的に示すことも可能です。
長谷川
最も信頼されている2次データベース「IDEA(イデア)」を標準装備していること、さらには企業ごとに異なる拡張的なご要望にも対応できることを決め手に、LCA Plusを導入いただくケースは多々あります。
LCA Plusは、製品1個あたりのCO2排出量をきめ細かく算定できるシステムであると同時に、正確な算定の前提となるデータの信頼性も担保されているというわけですね。
長谷川
ほとんどのLCA算定システムは、「スコープ1、2、3全体のCO2排出量を按分して製品1個あたりのCO2排出量を算出する」という考え方で閉じてしまっています。
しかし、CO2排出量の多いホットスポットを分析するには、1個1個の製品を部品や輸送レベルにまで落とし込んで分析しなければなりません。
そこでまず、2次データベースとしての信頼性が高い「IDEA(イデア)」が必要で、さらにオリジナルで拡張したいという要望に応える機能が必要となります。
石橋
マスターデータをカスタマイズできる機能は、開発現場でも活用できますね。
原材料や部品のデータを入力しておけば、そのリファレンスである原単位を紐づけてよりCO2排出量低減に資する製品を開発しやすくなります。
また、弊社のようにM&Aも活用し、成長してきた企業では、生産管理レベルが工場によって異なることも少なくありません。
LCA Plusは自社でカスタマイズしやすいシステムなので、それぞれの工場で生産される製品の実態に則した応用が効く点も、強みですね。
LCAの可視化はブレークスルーを起こすための第一歩
最後に、両社でどのような未来を創造していかれるのか、現在の課題や今後の展開についても聞かせてください。
長谷川
LCA Plusのサービスの一環で、今後、算定結果のお墨付きとなるような第三者検証サービスを展開する予定です。現在、その先行モデルのモニターユーザーとして、ニデック様にご利用いただいています。
石橋
現状ではまだ、お客様から第三者機関による検証まで求められるケースは稀ですが、「ISOに準拠しているか」「きちんとしたデータベースに基づいているか」といった事項を問われることはあります。
将来的には、類似製品を製造する複数企業間のLCA算定結果を比較できるよう、認証の仕組みもより重要になるでしょう。
というのも、自社内で既存製品と新製品のLCAを比較することはできても、他社の類似製品のLCA算定結果と比較するのは難しい現状があるからです。
長谷川
今「比較」というキーワードが出ましたが、実は検証サービスを始動するにあたり、「限定的な保証レベル」と受け取られかねないことを懸念していました。
つまり、「比較が難しいから、単一の外部機関に認めてもらうことで客観性を持たせる」という見られ方にとどまってしまうのではないかと。
当社としては、サービス提供者としての責任をしっかりと引き受けられるよう、2030年~2035年くらいのスパンを目がけて比較要件に沿うよう検証度合いを強めるロードマップを描き、着実に実行していきたい。
石橋さんから「比較が難しい」というお話をいただき、サービスの強化実現に向けて改めて気を引き締めました。
石橋
この課題を克服するには、三井物産1社の力だけではなく、様々なステークホルダーを巻き込みながら仕組みを構築していく必要があるのだと思います。
また、当社にとっても、サプライチェーンの上流から下流まで、製品のライフサイクル全般にわたる定量評価を実現するには、サプライヤーやお客様との連携が非常に重要です。
長谷川
そうですね。サプライヤーと連携することで精度が高まりますし、サプライチェーン全体で脱炭素化のアクションを描く上では、やはり連携対応が必須です。
ホットスポットの特定やそれを解消するためのアクションも打ち出しやすい。
共創型のプラットフォームで繋がり合い、全体のCO2排出量削減を目指すという意味で、LCA Plusはかなり先の未来を見据えたツールと言えるかもしれません。
すでにLCA Plus同士であれば、サプライヤーからデータ収集することが可能です。
国内初の製品単位CO2排出量算定のプラットフォームとして今後よりシェアを拡大し、連携しやすい環境を整えていきたいところです。
とはいえ、現実社会でシェア100%は難しい。このため、他社のシステムや各企業が独自に用意したシステムとの連携を可能にするAPI、インフラ整備にも力を入れています。
海外ではグローバルスタンダード化した仕様も登場しています。当社としては、各方面にアンテナを立て、どこがスタンダードになってもLCA Plusで対応できるインフラを整えられるよう、準備しています。
石橋
まさに商社としての強みを最大限発揮されていますね。
それに、「製品単位のCO2排出量をより簡便に、正確に算出する」という目的がブレない点もすばらしい。様々な制約がある中で、最適な方法を、「ちょうどいい」具合に提示しておられるのだと感じます。
理想論が先走ると、どうしてもミスマッチが起きてしまったり、顧客が求めていないことに力を注いで肝心なところが欠けていたりします。
その点、LCA Plusは、世の中が求めていることに対して先んじすぎてもいないし、遅れてもいない。
時代の要請を見極め、コストも考慮しつつ「今、必要とされているもの」を提供できるのは、三井物産ならではですね。
長谷川
ありがとうございます。
テクノロジーの進んでいるシリコンバレー等ではこのように言われています。「2050年までにカーボンニュートラルを実現するには、テクノロジーのブレークスルーを何100個も起こす必要がある」
当社も、「ブレークスルーを起こすには自社だけでは難しい」という肌感覚を持っています。したがって、まずはLCAの可視化ツールを提供し、伴走する中で、様々な共創パートナーと会話していきたい。
「こういうことを考えている」「こんな新製品を作りたい」など、深い話ができることが理想です。
2050年に向けていくつものブレークスルーを起こすには、当社も含め、それぞれの企業が持っているアセットやケーパビリティを出し合い、深く話し合える関係性を築く必要があります。
LCA Plusは、そのきっかけとなる場作りのためにリリースしました。将来的には、ブレークスルーの起点となるプラットフォームとして、脱炭素化をリードしていきたいと考えています。
ニデック様と三井物産も、サービスの利用者と提供者という関係を超えて、共にブレークスルーを起こすパートナーとして協働できれば嬉しいです。
石橋
その歩みがまさに始まったところですね。LCA Plusをきっかけに、社会全体に脱炭素化の輪が広がっていくことを期待しています。
1つ1つの製品は、最終的には長谷川さんや私を含めた1人1人の消費者のもとへと届けられます。
その製品がサプライチェーン全体でどのくらいのCO2を排出して手元に届くものなのか、個々の消費者が認識した上で選択するようになれば、世の中全体がより良い方向へと変化していくのではないでしょうか。
まずはLCA Plusによる可視化から、次のステップへと進みたい。
LCA Plusというプラットフォームを活用して、サプライヤー、お客様である企業、さらにはその先にいるユーザー1人1人とつながることで、世の中を変えていきたいですね!
LCA Plusで共創関係がますます広がることを期待しております。本日はありがとうございました!
サービスについてより詳しく知りたい方はLCA Plus HPからご覧になれます。
◎プロフィール
石橋健作(上記写真 右)
2022年ニデック(旧日本電産)キャリア入社。前職で台湾半導体メーカーとのLSI協業開発に携わった後、2008年環境省出向、シンガポール赴任等をへて環境業務全般を経験。2020年に環境事業企画でグッドデザイン賞受賞。ニデックでは環境統括部長として、事業活動を通じたカーボンニュートラルの実現に向け、全社活動を牽引。
長谷川明彦(上記写真 左)
2020年三井物産キャリア入社。前職においてICT、IoT、AI等のデジタル関連の営業、事業開発、戦略・事業・DXなど多岐にわたるコンサルティングを約10年経験し三井物産に入社。三井物産では鉄鋼製品本部におけるデジタル新規案件の取り纏めをし、現在はLCA Plusのプロジェクトをリード。
◎企業概要
ニデック株式会社(NIDEC CORPORATION)
設立年月日:1973(昭和48)年7月23日
資本金:877億84百万円(2023年3月31日現在)
従業員数:連結 106,592名(2023年3月31日現在)
所在地:京都府京都市南区久世殿城町338番地
URL: https://www.nidec.com/jp/
三井物産株式会社(MITSUI & CO., LTD.)
設立年月日:1947年(昭和22年)7月25日
資本金:342,560,274,484円 (2023年3月31日現在)
従業員数:5,449名 (連結従業員数46,811名) (2023年3月31日現在)
事業所数:事業所数: 128拠点 / 63ヶ国・地域(2023年4月1日現在)
本店:東京都千代田区大手町一丁目2番1号
URL: https://www.mitsui.com