株式会社MY 吉田社長
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法人情報
名称 | 株式会社キャリアドライブ |
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代表者名 | 田村 嘉規 |
住所 | 神奈川県藤沢市土棚800 |
URL | https://www.career-drive.jp/ |
社員数 | 171名(パート・アルバイト含む) |
設立 | 昭和41年9月20日 |
法人メッセージ
キャリア支援や保育事業進出の根底にある社会貢献への想い|株式会社キャリアドライブ田村嘉規
『我が社は社会貢献企業でなければならない』を、経営理念に掲げる株式会社キャリアドライブ。3代目代表取締役の田村嘉規さんは、設立以来50年以上にわたり続けてきた地元密着型の自動車教習所事業の強みを活かし、わずか6年間で新たに5事業を創出。「地域貢献を事業で体現する」という同社が、なぜ「医療介護サービス」「キャリア支援」「保育事業」と様々な分野に挑戦し続けるのか。今回は同社代表取締役田村嘉規さん、専務取締役田村彰祥さん、取締役DS事業部長瀧井健介さんに、地域貢献と事業創出にかける思い、そしてステークホルダーへの感謝を通して紐解いていきます。
「キャリア」をベースに6年間で5事業を創出
ーはじめに、株式会社キャリアドライブについて教えてください。
田村(嘉):当社はドライビングスクール事業、キャリア支援事業、医療介護サービス事業、保育事業と様々な事業を展開しています。1966年の設立当初は自動車教習所事業のみでしたが、私が2013年に3代目代表に就任してから、2014年にレンタルバイク事業、2015年に訪問看護リハビリステーション、2016年に人材紹介事業、2018年に資格取得スクール事業、そして2019年に保育事業と横展開していきました。
ー多くの業態を展開する理由はどこにあるのでしょう?
田村(嘉):最初のきっかけは業績の低迷です。少子高齢化の日本では自動車教習所事業のみでは先細りが見えていましたので、異なる分野に挑戦しようと思いました。転機となったのは、2015年に始めた訪問看護リハビリステーションです。当初は会社の存続のために始めた事業でしたが、実際に訪問看護に同行したり、お看取りの現場に立ち合わせていただいたりするなかで、ご家庭で介護をする方々の苦労や実態を目の当たりにし、我々のリソースを使って何とか状況を改善できないか?と強く感じるようになりました。ご家庭で苦労や不安を抱え込むことを防ぎ、金銭的な負担を最小限に抑え、専門性の高いサポートをしっかり受けられるサービスが必要だと思い、ハートケア湘南グループという名で、通いサービスを中心に利用しながら、必要に応じて宿泊サービスや訪問サービス、訪問看護の4種類の介護サービスが受けることができる看護小規模多機能型居宅介護という在宅支援サービスを始めました。そこから徐々に、地域の困っている人たちに寄り添う事業を本格的に行ないたいと思うようになりました。
ーその後、人材紹介事業、資格取得スクール事業、保育事業と展開していますが、どのようなコンセプトで展開されているのでしょうか?
田村(嘉):実は「キャリア」が重要なキーワードとなっています。50年以上にわたって自動車教習所事業を続けている我々は、地域で90%以上のシェアを占めています。そのため、初めて免許を取得した50年後に高齢者講習を受けに再びいらっしゃるなど、3世代にわたって通ってくださるお客様もいらっしゃるのですが、ふと「この空白の50年間は、地域の皆様により深く関われるチャンスなのではないか?」と思ったのです。教習所に通うのは、高校卒業後や就職前など進路の節目となるタイミングも多いですよね。そうであれば、地域のお客様のキャリア形成に貢献し、結果として一生涯お付き合いできるサービスが実現可能かもしれない。そんな思いをベースに次々と事業を創出していきました。
保育事業スタートの裏には「奇跡の出会い」が
ー複数の事業を短期間に展開していくことに苦労はありませんでしたか?
田村(嘉):多業態展開というのは、本当に苦労だらけです。経営の師と仰ぐ公益資本主義推進協議会(PICC)の大久保秀夫会長からは「非常に大変だと思う」と言われていましたし、周囲からも「なぜ自動車教習所が保育事業を?」と何度聞かれたか分かりません。
ー確かに保育事業を始めた理由が気になります。
瀧井:保育園を立ち上げる以前、当社では社員の離職が目立つ時期がありました。離職を決めた社員に詳細を聞くと、待遇にも人間関係にも特に不満はないが、未来に対する不安が大きいことが分かったんです。ならば結婚後も安定して働けるようにと開設したのが企業主導型保育所のふじさんBu-Bu保育園です。富士自動車学校で働く社員のなかには、昼休みになると0歳の子どもに授乳しに行く人もいるそうです。この保育園の存在をきっかけに戻ってきた社員もいますし、離職率を下げることもできました。お客様のキャリアだけでなく、社員のキャリアも守りたいという思いから生まれたのが保育事業です。
ー素晴らしい取り組みですね。ちなみに、保育事業を始めるうえでは、どのような課題があったのでしょうか?
瀧井:人的リソースの不足が当初の課題でした。保育園を始めようにも、社内に保育士がいなかったんです。
ーどのように人的リソースを確保したのでしょう?
田村(彰):我々にとっては奇跡のような出会いに恵まれたんです。始まりは、2015年に富士自動車学校で開催した「すわまちおこしVol.7 〜教習所でプロレスやるぞ!オイッ!!〜」というプロレスイベントでした。富士自動車学校の卒業生の諏訪魔選手が地元を盛り上げる取り組みとして実施したこの町おこしイベントをきっかけに、我々も富士市役所をはじめとする行政とのご縁ができたんです。
田村(彰):そして後日、富士市役所の職員の方と話す機会がありました。会話のなかで何気なく「保育園を運営したいと思っている」と話したところ、なんとその松村さんという職員の奥様が保育士だということが分かりました。「田村君のためなら話をしてみると」ということで、実際にご紹介いただいたところ、経験豊富で非常に素晴らしい方でしたので、何とか頼み込み、ふじさんBu-Bu保育園の園長先生になっていただいたんです。すると、その方が園長先生を務める保育園ならば!と、彼女を慕う保育士さんたちが我々の保育園に入ってきてくださったんです。
ー昨今、どの保育園も保育士の確保に難航すると聞きますが…。
田村(彰):優秀で愛のある素晴らしい保育士さんたちが、自然と集まってきてくれましたね。良い保育士さんがいる場所には、自然と園児も集まります。おかげさまで、ふじさんBu-Bu保育園の場合、開園当初から定員マックスでスタートすることができました。町おこしという過去の取り組みがあったからこそ繋がった素晴らしいご縁だと思っています。
50年かけて培った地元からの信頼が一番の強み
ー今お伺いした保育事業をはじめ、様々な事業がありますが、今後特に注力したい分野を教えてください。
田村(嘉):2018年に始めたキャリアコンサルタントという国家資格取得のサポート事業には力を入れていきたいと思っています。自動車教習所事業を長く続けていたので、資格や免許取得のサポートには自信があります。人生100年時代と言われる現代社会では、人生選択に真摯に向き合う質の高いキャリアコンサルタントを求めるニーズがどんどん高まると予測されます。キャリアを支援する当社にとってキャリアコンサルタントは必要不可欠な存在だと思い、まだ認知度は低い段階から、事業として投資することを決めました。成功すれば地域の方々により一層貢献できると思うので、早く結果を出していきたいですね。
ーキャリア支援も、保育事業も、医療介護サービス事業も、すべて世の中に本当に求められている事業ですよね。
田村(嘉):どれもニーズが高い割に、採算がとりにくい事業です(笑)。ですが、企業は営利を最優先に求める存在ではありません。「事業は、社会性、独自性、経済性の順番で考えるべき」というPICCの大久保会長の思想に従い、私も「社会性」を一番大事にする姿勢を貫き通していきたいと思います。
ーまさに、『我が社は社会貢献企業でなければならない』という御社の経営理念に現れていますね。
田村(嘉):そうですね。自分のなかでは、「子どもに聞かれたときに威張って言える仕事をすること」を基準としています。私の根底には、地域から認められ、必要とされる存在でありたいという思いがあります。50年以上地元で事業を続けるなかで培った地域からの信頼を武器に、より地域の方々に役立つ取り組みを今後も進めていきたいです。
◎会社概要
社名 株式会社キャリアドライブ
URL https://www.career-drive.jp/index.html
所在地 〒252-0806 神奈川県藤沢市土棚800
資本金 1,000万円
設立 昭和41年9月20日
代表者 代表取締役 田村 嘉規
事業内容 藤沢高等自動車学校、静岡県富士自動車学校、三共自動車学校、ハートケア湘南訪問看護リハビリステーション、レンタルバイク藤沢店、国家資格キャリアコンサルタント養成講座、ふじさんBu-Bu保育園
ライター:
佐野 友美
> このライターの記事一覧1991年東京生まれ。中央大学法律学部出身。卒業後は採用コンサルティング会社に所属。社員インタビュー取材やホームページライティングを中心に活動中。