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全国初、自転車講習無視で40歳男性を書類送検 「仕事が忙しい」は通用しない 督促を無視した罰則の重みについて

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全国初、自転車講習無視で40歳男性を書類送検

自転車の悪質運転を繰り返した者に義務付けられる「自転車運転者講習」。大阪府警は12日、50回以上の督促を無視し続けた40歳の男を道路交通法違反容疑で書類送検した。講習未受講での摘発は全国初の事例であり、自転車のルール軽視に警鐘を鳴らしている。

 

50回以上の督促を無視した末の「全国初」の摘発

自転車の交通違反を繰り返した運転者に義務付けられている「自転車運転者講習」を期限内に受けなかったとして、大阪府警交通指導課は2026年2月12日、大阪市城東区に住む会社員の男(40)を道路交通法違反(自転車運転者講習受講命令違反)の疑いで書類送検したと発表した。

今回の事件が大きな注目を集めているのは、単なる未受講ではなく、警察による執拗なまでの受講勧告を無視し続けたその悪質性にある。大阪府警によると、2015年に同講習制度が創設されて以来、受講命令違反による検挙は全国で初めてのケースとなる。

府警は今回の書類送検にあたり、検察に対して起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。これは、男の行為が単なる失念ではなく、意図的な拒否であったと判断されたためだ。

「身内が亡くなった」虚偽の言い訳を繰り返した40歳男の呆れた供述

 

書類送検された男は、スポーツタイプの自転車で片道約15キロの道のりを通勤していた。しかし、その途上で信号無視などの交通違反を繰り返し、2023年10月に大阪府公安委員会から講習の受講命令を受ける対象となった。

特筆すべきは、警察がこの男に対して行った督促の回数である。府警によると、電話や自宅訪問などで計50回以上にわたり受講を促してきたという。男はこれに対し、14回にわたって講習の予約を入れたものの、そのすべてを無断欠席や直前キャンセルで反故にした。

男が警察に対して語っていた不参加の理由は、以下のようなものだった。

  • 「仕事が忙しくて行けなかった」
  • 「身内が亡くなった」
  • 「受講するための金がない」

しかし、これらはすべて嘘であったことが判明している。警察は男と面会できない状態が続いたため、昨年7月には男の職場を直接訪問。その場で「受講命令書」を手渡すという異例の対応を取ったが、男は最終的な期限である10月下旬を過ぎても受講しなかった。

調べに対し男は、「自転車の講習ということで軽く考えていた」と容疑を認めている。この「自転車だから大丈夫だろう」という安易な認識が、全国初の刑事摘発という事態を招くことになった。

知っておきたい「自転車運転者講習制度」の仕組みと対象

 

今回の事件の背景にある「自転車運転者講習制度」について、改めてその内容を整理しておく必要がある。この制度は、2015年(平成27年)6月の改正道路交通法施行により導入された。

講習の対象者となる条件

自転車の運転者が、信号無視や酒気帯び運転などの「危険行為」を3年以内に2回以上繰り返して摘発された場合、またはそれらの行為が原因で交通事故を起こした場合に、都道府県の公安委員会から受講が命じられる。

講習の内容と費用

  • 講習時間:3時間
  • 受講料(手数料):6,150円
  • 内容:自転車の交通ルールに関する適正検査、事故当事者の体験談、交通安全の教育など

大阪府警のデータによると、大阪府内で昨年1年間にこの講習を受講した人は327人に上る。多くの利用者は命令に従い、自らの運転を振り返る機会としている。

「たかが自転車」では済まされない刑事罰の重み

 

自転車は道路交通法上「軽車両」に分類されるが、運転免許が不要なため、ルールを軽視する傾向が根強い。しかし、法的な命令を無視した場合の代償は重い。

公安委員会からの受講命令に従わなかった場合、道路交通法に基づき「5万円以下の罰金」という刑事罰が科される。罰金刑が確定すれば、いわゆる「前科」がつくことになる。

今回の事件で大阪府警が書類送検という強い手段に出た背景には、自転車が加害者となる重大事故の増加がある。警察庁や自治体は近年、自転車の交通マナー向上を最優先課題の一つとしており、「悪質な違反者には厳格に対処する」という姿勢を鮮明にしている。

消費者が注意すべき「16の危険行為」

 

自転車を日常的に利用する一般消費者が、いつの間にか「講習対象者」にならないためには、どのような行為が摘発の対象となるのかを把握しておく必要がある。対象となる危険行為は現在、以下の16類型に定められている。

  1. 信号無視
  2. 通行禁止違反(歩行者天国の通行など)
  3. 歩行者専用道路での徐行違反
  4. 通行区分違反(右側通行など)
  5. 路側帯の歩行者妨害
  6. 遮断機が下りている踏切への進入
  7. 交差点での優先車妨害
  8. 交差点での右折車妨害
  9. 環状交差点での安全進行義務違反
  10. 一時不停止
  11. 歩道での歩行者妨害
  12. ブレーキのない自転車の運転
  13. 酒酔い・酒気帯び運転
  14. 安全運転義務違反(ハンドル操作不適当など)
  15. 常習的な妨害運転(あおり運転)
  16. スマートフォンを使用しながらの運転(ながら運転)

特に2024年以降、スマホ使用や酒気帯び運転に関する罰則はさらに強化されており、自転車利用者への監視の目はかつてないほど厳しくなっている。

まとめ:自転車を運転するすべての人が持つべき意識

 

今回の「全国初の書類送検」というニュースは、多くの自転車利用者にとって衝撃を持って受け止められた。しかし、警察が50回も督促を行い、職場まで足を運んで説得を試みたという事実は、むしろ法執行機関が最大限の譲歩と猶予を与えていたとも言える。

「忙しい」「自転車くらい」という言い訳は、もはや通用しない。自転車を運転することは、自動車と同様に他者の生命を預かる責任を負うことと同義だ。

ルールを破れば厳格に取り締まられ、その後の教育命令を無視すれば刑事責任を問われる。この当たり前のルールが、自転車の世界でも徹底され始めた。私たちは今一度、自分の自転車の乗り方が、社会のルールに適合しているかを問い直す必要があるだろう。

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ライター:

女性向け雑誌にて取材・執筆及び編集に従事。独立後は、ライフスタイルやファッションを中心に、実体験や取材をもとにリアルな視点でトレンドを発信。読者が日々の生活をより豊かに楽しめるような記事を提供し続けていることがモットー。

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