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東京暑さマップ公開 暑さが一目でわかる新地図 地域別の熱中症リスクを可視化

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暑さマップ
「東京暑さマップ」より(マップは25年6月21日15時時点のもの)

東京都と日本気象協会が連携し、1km四方の精度で熱中症リスクを可視化する「東京暑さマップ」を公開。身近な地域の暑さ指数が色分けで確認でき、猛暑対策に役立つ新たなツールとして注目されている。

 

熱中症リスクを1km単位で可視化、「東京暑さマップ」公開

猛暑による健康被害が深刻化する中、東京都と日本気象協会は6月20日、都内全域の熱中症リスクを“地図”で確認できるWebサービス「東京暑さマップ」の提供を開始した。
このマップでは、気温・湿度・日射などを元にした「暑さ指数(WBGT)」を1kmメッシュごとに色分けし、地域ごとのリスクを直感的に把握できる。
予測は48時間先まで1時間ごとに確認でき、1週間先までの日ごとの最高値も表示可能だ。

気温だけじゃない、「暑さ指数」とは?

「暑さ指数(WBGT)」は、単なる気温ではない。人体が感じる暑さを総合的に捉えるため、気温・湿度・日射・風速など複数の要素をもとに算出される。
日本気象協会によると、指数は次のように6段階で分類される:

  • 21未満:ほぼ安全
  • 25以上:警戒
  • 28以上:厳重警戒
  • 31以上:危険
  • 33以上:極めて危険
  • 35以上:災害の危険

日射やふく射熱が加わる都市部では、体感温度が実際の気温以上になることも多く、WBGTによる評価は実用性が高い。

「どこが危険なのか」がひと目でわかる

東京暑さマップの最大の特徴は、「1km単位」で暑さを表示する点だ。従来の気象予報は市区町村単位の広域情報にとどまっていたが、身近な自宅や学校、勤務先周辺の暑さリスクをピンポイントで確認できるようになった。

青や水色は「安全」、赤や紫、黒に近づくほど「危険度が高い」とされ、色分けでの視認性が高い。これにより、「午後の外出を避ける」「子どもの登下校時間を調整する」「冷房のある施設を使う」など、行動変容を促す実用的な対策が立てやすくなる。

背景にある“災害級の暑さ”への危機感

東京都内では、2024年5月から9月にかけて熱中症による救急搬送者が8100人に上り、2008年以降で最多となった(東京都調べ)。
この深刻な状況を受け、都は「命を守る熱中症対策」を2050東京戦略に掲げ、日本気象協会と連携して「東京暑さマップ」を開発した。小池百合子知事も定例会見で、「リスクの高い時間帯を事前に確認することで、命を守る行動につながる」と活用を呼びかけている。

「東京暑さマップ」はどこで見られる?

「東京暑さマップ」は、東京都の特設サイト上で10月31日まで公開予定。PC・スマホ両対応で、地図上の任意の地点をクリックすることで詳細な指数データやグラフ、表形式のデータまで閲覧可能だ。
日常のちょっとした確認が命を救うかもしれない──暑さとの共生が求められる現代に、誰もが使える“生活の羅針盤”として機能しそうだ。

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ライター:

システムエンジニアとしてキャリアをスタートし、大手ITベンダーで勤務しつつ、副業でIT系の記事を執筆。2010年よりフリーライターとして独立。IT業界での経験を活かし、エンタープライズからコンシューマー向けテクノロジー、AI、SaaS、DXなど幅広いテーマで執筆

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