フジテレビで企業CMのほとんどが公共広告機構(ACジャパン)のものに差し替えられるなか、突如流れた「夢グループ」のCMが話題を集めている。SNS上では「夢グループだけCMをしている」「ここで宣伝を入れられるのは強い」といった驚きや称賛の声が広がった。
フジテレビで唯一の企業CM!夢グループの戦略とは
中居正広氏を巡る一連の報道に関連し、フジテレビでは少なくとも70社がCMの放映を取りやめ、ACジャパンの広告に切り替える状況が続いている。しかし、1月30日のニュース番組『Live News イット!』の放送中、夢グループのCMが突如として流れた。
これに対し、SNSでは「夢グループ専門チャンネルになるのでは」「CMのテンションが高すぎて目立つ」といった声が相次ぎ、予期せぬ形で大きな注目を集めることとなった。また、「今が知名度を上げるチャンス」といった中小企業の戦略的視点からの意見もみられた。
夢グループとは?独自のCM戦略で話題を独占
夢グループは、通信販売を中心に展開する企業であり、もともとは芸能事務所として設立された。2003年、狩人のマネジメントを目的に「有限会社あずさ2号」として創業し、2006年に現在の「夢グループ」に改称。その後、演歌や昭和歌謡のコンサート主催を手掛けつつ、通販事業へ進出した。
同社の主力事業は、家電や健康器具などの通信販売と、全国で開催される「夢コンサート」だ。社長の石田重廣氏が出演するユニークなCMでも知られ、独特の演出が視聴者の記憶に残ることが多い。また、音楽レーベル「夢レコード」を展開し、CD制作も行っている。
一方で、2024年には元社員による背任事件が発覚するなど、課題も抱えている。しかし、同社の独自のマーケティング手法は健在であり、今回のCM放映も戦略的な一手と捉えられる。
企業広告が消える中、夢グループのCMはなぜ流れた?
大手企業が広告を控えるなかで果敢にCMを流した夢グループ。この選択が今後どのような影響をもたらすのか、注目が集まる。