出張先のホテルで執拗な暴行

再逮捕されたのは、佐々木被告のほか、同社従業員の島畑明仁被告（34）＝殺人と監禁罪で起訴＝と、岩出篤哉被告（30）＝監禁罪で起訴。3人は2023年7月12日、静岡県富士宮市内のビジネスホテルで、当時同僚だった高野修さん（死亡時56歳）に暴行を加えた疑いがある。

捜査関係者によると、3人は高野さんを頭からベッドに叩きつける、首を締め上げる、顔面を殴る蹴るなどの暴行を加えた。これらの行為は、いわゆる「プロレス技」と称されていたが、高野さんにとっては危険な暴行だった。

スマホに残された暴行動画

被告らのスマートフォンからは、高野さんへの暴行の様子を映した約30分の動画が発見された。動画には、高野さんが暴行をやめるよう懇願する様子も記録されていたという。当時、佐々木被告ら3人は高野さんと仕事で静岡県を訪れ、同じホテルに宿泊していた。

日常的な暴行の実態

高野さんは2020年には被告らに熱湯をかけられやけどを負い、2023年には手足を縛られ下半身をハンマーで殴られるなど、日常的に暴行を受けていたことが明らかになっている。これらの暴行の様子も、被告らのスマートフォンに動画として残されていた。

踏切死事件との関連

警視庁は、高野さんを自宅から連れ出して乗用車内に監禁し、踏切内に立ち入らせて電車にはねられるよう仕向けたとして、再逮捕される3人と、野崎俊太被告（39）＝殺人と監禁罪で起訴＝の計4人を殺人と監禁容疑で逮捕していた。佐々木、岩出両被告の殺人容疑については東京地検が処分保留としており、警視庁が捜査を続けている。

警視庁は、一連の暴行が高野さんを精神的に追い詰め、抵抗できない状態にさせていたとみて、踏切死事件との関連を慎重に捜査している。

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