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開業医7割以上がペイハラ被害 過重労働やDX遅れも深刻 ギミック「開業医白書2024」公開

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開業医白書2024
提供:ギミック

クリニックのDX化を支援する株式会社ギミックは、全国の開業医500人を対象に実施した「開業医白書2024」を公開した。調査の結果、開業医の7割以上が患者からのハラスメント(ペイハラ)を経験しているなど、医療現場の厳しい実態が明らかになった。

過重労働や医療DXの遅れといった課題も浮き彫りとなり、クリニック経営を取り巻く環境の改善が急務となっている。

労働時間の長さと休日の少なさ

調査によると、40代以下の開業医の3割は1日10時間以上労働しており、大都市圏の開業医では労働時間が長短二極化している傾向が見られた。一般的な労働者の約9割が週休2日制であるのに対し、開業医の7割は休日が週2日未満という結果も出ている。

医療のDXの遅れ

人材不足が深刻化する中、その解決策として期待される医療DXの導入も進んでいない。オンライン資格確認リーダーの導入率は57.2%と最も高いものの、WEB予約システムは24.4%にとどまっている。

40代以下の開業医ではWEB予約システムの導入率が41.8%と世代間格差も明らかになった。システム導入によるスタッフの充足度は低い傾向にあり、DX推進の効果的な活用が求められる。

スタッフ採用難とペイハラの深刻化

開業医白書の開業医の悩み
提供:ギミック

開業医の半数近くがスタッフ採用に悩みを抱えており、特に応募者の少なさが課題となっている。従業員数が多いクリニックほどスタッフとのコミュニケーションや離職率に悩む傾向も明らかになった。

また、71.2%の開業医がペイハラを受けた経験があり、クリニックスタッフも標的となっている。従業員が充足しているクリニックと比較して、充足していないクリニックではペイハラ対応に追われる院長の負担が大きいことも判明した。

開業医白書2024のペイシェントハラスメントの影響
提供:ギミック

開業準備の短期化と資金調達の実態

開業準備期間は7割近くが1年未満と短く、40歳以下では半年未満というケースも35.9%に上る。開業資金は過半数が5000万円未満で、40歳以下では1億円以上の調達も見られた。事業承継については、70代でも25%が「まだわからない」と回答しており、地方では引退後「廃業予定」と回答した割合が25.9%に達している。

今後の展望

調査結果を受け、ギミックは人材不足の解消には医療DX推進に加え、スタッフ採用や評価制度の改善など人材定着に向けた環境整備が必要だと指摘。ペイハラ対策として、クレーム対応マニュアルの作成など、スタッフと連携した対応体制の構築を呼びかけている。

「開業医白書」は今後も継続して調査・研究を行い、時代の変化に合わせた開業医の実態を明らかにする予定だ。

調査方法

・調査期間:2024年10月22日(火)〜11月11日(月)
・回答数:500人
・対象:全国の開業医
・調査方法:インターネット調査
※インターネット調査のパネル委託先:医師専用コミュニティサイト「MedPeer」によるパネル調査

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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