
クックパッドのクリエイター還元不足とリュウジ氏投稿の波紋
クックパッドの衰退最大の要因は、レシピ開発者への利益還元がほぼない構造にある。殿堂入りやランキング上位になっても投稿者に報酬はなく、有料会員や企業広告の収益をプラットフォーム側が独占する仕組みが問題視されている。
2026年2月17日、リュウジ氏がXに投稿した内容は「クックパッドは殿堂入りやランキング一位になろうがレシピ開発者にほぼ利益がないクソシステムなので自業自得。有料会員や企業広告案件等で莫大な利益があるのにも関わらず一番大事なレシピ開発者への還元がない。良い料理家は当然離れる、つまりクックパッドからは二度と良いレシピは生まれない」と核心を突いた。
この投稿は瞬く間に拡散され、閲覧数やいいね数が急増。
リプライでは「良い料理家離れでレシピ枯渇は当然」「YouTubeやTikTokに移行した方が報酬ある」「パクリレシピだらけで探しにくい」などの同意意見が殺到した。一部で「元々無償投稿前提だった」との擁護も見られたが、クリエイター搾取批判が主流となった。
著名料理家の離脱が相次いだ結果、質の高い新レシピが生まれにくくなり、ユーザー離れを加速させた。
最新業績データから見る衰退の深刻さ
2025年12月期通期決算では売上収益が前年比9.2%減の53億3600万円、営業利益が同60.8%減の2億6400万円、純利益が同44.4%減の7億4100万円と大幅悪化した。
プレミアムサービス会員数の減少が主因で、2025年第3四半期末時点で130.7万人(前四半期比1.9%減)と減少傾向が継続。株価は2015年頃の最高値2880円から2026年2月16日時点で151円前後まで約19分の1に暴落し、東証スタンダード市場に留まる苦境だ。
広告増加によるユーザー体験低下、動画シフトの遅れ、AIレシピツールの台頭が重なり、9期連続減収となった。人員削減や本社移転などの構造改革を進めているが、クリエイター還元策の不在が根本問題として残る。
デリッシュキッチンの3200万利用者達成と動画優位戦略
デリッシュキッチンは管理栄養士監修の短時間動画レシピを武器に急成長を続けている。
2025年10月時点でアプリ+ウェブの月間利用者数が3200万人を突破し、国内レシピサービスでNo.1を獲得。累計利用者数は4400万人超、公式SNS総ファン数1200万人超と支持を集めている。
「パックのまま調理」など時短レシピが忙しい主婦層や若い世代に響き、アプリ評価は国内最高クラスを維持。2026年はAI料理アシスタント機能の強化を予定しており、ユーザー定着率向上が見込まれる。テキスト中心のクックパッドに対し、動画で見てすぐ作れる利便性が明確な差別化となり、食トレンド予測発表でも大きな話題性を生んでいる。
クラシルの4400万ダウンロードと購買事業の多角化成功
クラシルはアプリダウンロード数4400万を突破し、月間アクティブユーザー約3600万人規模を維持しながら安定成長を続けている。
2026年3月期第3四半期の売上高は前年比27.1%増と好調で、メディア事業に加え購買関連事業のレシチャレが大きく貢献。
レシチャレの月間アクティブユーザー数は292万人に達し、小売企業との連携を強化。スマート調理レシピや家計防衛レシピが猛暑下で再生数急増するなど、ユーザー実生活に寄り添ったコンテンツが定着率を高めている。クックパッドの投稿者離れとは対照的に、プロ監修と動画の組み合わせで信頼性を確保し、2026年も小売連携拡大でさらなる成長が期待される。



