
真岡北陵高校いじめ暴行動画拡散の余波で、YouTuberやインフルエンサーの現地突撃が相次いでいる。校舎侵入や自宅特定に賛否が噴出し、二次被害も懸念されている。
いじめ動画炎上の余波、真岡北陵高校に「現地突撃」相次ぐ
栃木県立真岡北陵高校で発生したとされる、いじめ暴行動画の拡散騒動。その波紋は、いま新たな形で広がりを見せている。
問題の動画がSNSで拡散された後、同校周辺や、加害者と見られる生徒の自宅周辺に、YouTuberやインフルエンサーが現地突撃(現地凸)し、動画撮影を行う動きが相次いでいることが確認された。
ネット上では「告発か便乗か」「正義の名を借りた私刑ではないか」と、賛否が入り混じった議論が巻き起こっている。
校舎侵入動画を投稿した「所沢のタイソン」
実際に真岡北陵高校を訪問した動画を投稿したのは、「アウトロー系No.1インフルエンサー」を自称するYouTuber「所沢のタイソン」。
動画内では、校舎敷地内に立ち入り撮影を続けた結果、学校関係者とみられる人物から「事前アポイントが無いと訪問NG」と注意を受け、不法侵入として敷地外へ追い出されるまでの一部始終が公開された。
さらにその後、所沢のタイソンは、加害者と見られる生徒の自宅を特定したとする動画も投稿。インターホンを押すものの不在だった様子が映されており、住宅外観はモザイク処理もされないまま公開された。
この行為に対し、ネット上では
「いきなり家に押しかけるのはやりすぎ」
「未成年の家族まで巻き込むのは違う」
「もはや正義ではなく晒し行為」
といった批判の声が多く寄せられる一方、
「問題を起こしたのだから突撃されても仕方ない」
「逃げ得を許すな」
という擁護意見も見られ、評価は真っ二つに割れている。
校門前でイジメ撲滅ラップを披露した「SHO aka POP SHO」
同じく現地を訪れた人物として、「ヤクブーツはやめろ」というフレーズで知られるラッパー、SHO aka POP SHOの姿も確認された。
SHOは真岡北陵高校の校門前に立ち、自作のラップを披露し、この騒動に対する自身のメッセージを表現。
突如、おもむろに音楽をかけ
「イジメ〜は、やめろ♪やめろ♪」
「イジメ〜は、ダメよ♪」
と歌い出した。
ネット上では
「行動力はすごいが、近所迷惑だし場所は考えるべき」
「在校生の気持ちを考えてほしい」
といった冷静な意見も目立つ。
野次馬化する現地、残されるのは地域の負担
現在、真岡北陵高校周辺には、他のインフルエンサーや野次馬的な訪問者も増えているとされる。
「問題を起こした側が悪いのだから、突撃されても仕方ない」という理屈が一部では語られているが、現実に影響を受けているのは、事件とは直接関係のない在校生や教職員、近隣住民だ。
登下校のたびに視線を感じる生徒、見知らぬ人間が住宅街をうろつく不安。こうした“静かな負担”は、動画の再生数の裏側で確実に積み重なっている。
正義の名を借りた過剰制裁では
今回の騒動は、いじめ暴行という深刻な問題から始まった。しかし現在は、「現地突撃」「自宅特定」「晒し動画」という、別の炎上構造へと姿を変えつつある。
告発は社会に必要な行為である一方、その方法を誤れば、容易に私刑や二次被害へと転化する。
ネット社会では、「正義」を掲げた行動ほど、冷静な線引きが求められる。
真岡北陵高校騒動はどこへ向かうのか
真岡北陵高校のいじめ暴行動画問題は、いまや単なる校内トラブルではなく、ネット炎上社会における私的制裁の是非という大きなテーマを内包する事態へと発展している。
本当に必要なのは、感情的な突撃や晒しではなく、事実関係の整理と、公的機関による適切な対応だ騒動が沈静化するのか、それとも新たな炎上の燃料として消費され続けるのか。
真岡北陵高校をめぐるこの問題は、私たちに「正義とは何か」「誰のための行動なのか」を、改めて問いかけているのではないだろうか。



