
「一夫多妻」は終焉へ 子ども、夫人たち、そして法律の壁
札幌の郊外で複数のパートナーと共同生活を送ってきたYouTuber・インフルエンサー、渡部竜太氏(37)。彼が自らのSNSや動画で公開してきた一夫多妻生活は、2026年初頭、“完全崩壊”の事態を迎えた。本人による衝撃的な宣言と、世間からの冷ややかな視線が交錯している。
「一夫多妻、崩壊しました」本人発信の衝撃
2026年1月初め、渡部氏は自身のX(旧Twitter)やSNSでこう宣言した。
「千晴に続き、陽咲も脱退し、一夫多妻生活は今日で終わります。今まで見せていたものは全て“嘘”でした。」
「家を出る。今日からヴェルファイアでホームレスとして生きていきます。」
と、突如として極端な言葉を投稿。これに対しネット上では、「子どもがかわいそう」「やらせではないか」「金目当ての演出だろう」という厳しい声が噴出している。
家族の生活が“崩壊”に至った背景には、夫人たちとの価値観のズレと、育児を巡る内紛があるという。動画公開では、パートナーの一人が
「普通のママになりたい」
と本音を漏らす場面もあり、幻想と現実のギャップが露呈している。
家族構成の変遷と現在地
かつて渡部氏はSNSで「ヒモ旦那 × 妻4人 × 子ども4人、彼女5人」という共同生活をアピールしていたが、実際の家族形態は流動的だった。過去には以下のような家族像が報じられていた。
- 複数のパートナーとの共同生活(主に第1~第3夫人と同居)
- 子どもは複数存在し、双子を含め総勢10人前後とされる報道もある。
ただし、日本の法律では一夫多妻制は認められておらず、実態としてはすべて事実婚・パートナー関係だった。正式な婚姻関係としては一人のみしか戸籍に載せることができない状況だ。
今回の崩壊宣言で、主要なパートナーであった千晴氏・陽咲氏が生活を離脱したことが明らかになり、これまでのような「共同生活」は実質的に成立しなくなっている。
世間と専門家の視点:批判と懐疑
今回の一連の発信に対して、ネット上では主に3つの反応が目立つ。
◆ 子どもへの懸念
特殊な家族形態の裏で、子どもたちの育児や心理的安定が脅かされるのではないかという心配の声が多い。過去には育児方法を巡って炎上し、児童相談所への通報が相次いだこともあり、今回の事態はその延長線上にあるという見方も強い。
◆ コンテンツとしての脚色・演出疑惑
「崩壊」や「ホームレス生活宣言」など刺激的な展開が、YouTubeやSNSの再生数増加を目的とする演出ではないかとの懐疑も根強い。視聴者の一部は、「いずれまた戻る美談になる」と指摘する声も上がっている。
◆ 法的・社会的批判
日本ではポリガミー(重婚)は法律で禁止され、事実婚であっても複数のパートナーと暮らす家庭形態は社会制度に対応していないことから、「モデルとして成立し得ない」といった批判も存在する。
専門家が指摘する「限界点」
法律および社会政策の専門家は次のように指摘する。
「日本の民法は一夫一妻制を前提としており、複数のパートナーやその子どもたちの法的安定性が担保されない。共同生活が‘話題性’を超えて長続きするのは現実的に困難だ。」
と語る。
また、子どもの法的地位や社会保障、扶養義務の所在などが曖昧になりやすい点も、特殊な家族形態が社会的に受け入れられにくい理由だ。
渡部氏の今後と残された問い
渡部氏は「ホームレスとして生きる」とまで宣言したが、これが真意なのか、あるいは次の発信戦略なのかは不透明だ。ただし、今回の「崩壊」は、SNS独自のファンタジーと日本社会の現実との衝突点を如実に露呈した点では、象徴的な出来事といえる。
一夫多妻という生活様式は、法律的にも社会制度的にも認められていない。 そこに挑んだ“インフルエンサーの実験”は、少なくとも今の段階で幕を閉じたように見える。



