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脱税資金でブランド品購入か インフルエンサー宮崎麗果被告を在宅起訴 インスタ47万人の裏側

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宮崎麗果
宮崎麗果 公式インスタグラムより

整えられた白い空間、光を反射するバッグ、笑顔で切り取られた日常。
インスタグラムに並んでいたのは、努力と成功を積み重ねた先にあるかのような暮らしだった。

その世界の裏側で進んでいた捜査が、12月25日、表に出た。
東京地検特捜部はこの日、美容系インフルエンサーとして活動する宮崎麗果被告(37、本名・黒木麗香)を法人税法違反などの罪で在宅起訴した。被告が代表を務める広告会社Solarie(東京都渋谷区)も法人として起訴された。



 

 

セレブタレントから実業家へ 宮崎麗果の歩み

宮崎被告は、かつてタレントとしてテレビや雑誌に登場し、華やかな家柄やライフスタイルでも注目を集めてきた。
その後、結婚と離婚を経験し、シングルマザーとなったことを転機に、表舞台の仕事から距離を置き、ビジネスの世界へと軸足を移した。

美容やライフスタイルをテーマにした情報発信は、共感と実用性を武器に支持を拡大。「母であり、働く女性でもある」という姿勢は、多くのフォロワーの心をつかんだ。

SNS時代の流れを巧みに捉え、影響力をそのまま収益に結びつけるモデルを構築。インフルエンサーから実業家へと立場を変えながら、宮崎被告は存在感を強めていった。

 

インスタ47万人の影響力、その収益構造

宮崎被告はインスタグラムを中心に、美容関連商品を紹介。投稿に貼られたリンクから商品が購入されると、成果報酬が支払われる「アフィリエイト広告」を主軸に事業を展開していた。

フォロワー数は約47万人。
Solarieは、企業から商品PRの依頼を受け、宮崎被告自身の影響力を広告価値として収益化するビジネスモデルで成長を遂げた。

 

架空の業務委託費で約5億円を圧縮

起訴状などによると、宮崎被告は2021年、2023年、2024年の確定申告で、実態のない架空の業務委託費を計上。Solarieの所得約4億9600万円を圧縮し、法人税など約1億2600万円を免れたとされる。

さらに2022年2月から2024年1月にかけ、消費税約3100万円を納めず、約1400万円の消費税還付を不正に受けようとした疑いも持たれている。
東京国税局査察部が調査を進め、特捜部に刑事告発していた。

 

脱税資金はどこへ ブランド品購入疑惑

関係者によると、納税を免れた資金の一部は、SNS投稿時に身に着けるブランド品などの購入に充てられた疑いがある。

高級バッグやジュエリー、高額な外車。
それらは単なる私的消費であると同時に、インフルエンサーとしての「世界観」を維持するための演出でもあった。

だが、虚偽の領収書を用いた計画的な所得隠しがあったとすれば、その輝きは別の意味を帯びることになる。

 

夫・元EXILE黒木啓司氏の存在とSNSの変化

事件を受け、宮崎被告の夫で元EXILEのパフォーマーである黒木啓司氏の動向にも注目が集まっている。

複数の芸能メディアによると、黒木氏のインスタグラムでは、過去に投稿されていた高級外車の購入動画が削除されたという。一方で、家族写真などは現在も残されており、投稿内容に変化が見られる。

2人は2021年に結婚。結婚後は夫婦そろってブランド活動やビジネスに関わる姿も発信し、理想的なライフスタイル像として支持を集めていた。

 

ほう助容疑で2人も在宅起訴

特捜部は、脱税を手助けしたとして、会社役員の北島義彦被告(52)と相羽友介被告(44)も法人税法違反ほう助などで在宅起訴した。

Solarieの架空経費計上を巡り、北島被告が仲介し、相羽被告が役員を務める会社名義で虚偽の領収書を交付するなどしたとされ、個人の過ちにとどまらない構図が浮かび上がる。

 

「修正申告で済むのか」世間に広がる疑問

宮崎被告は自身のインスタグラム(@reika_miyazaki)で、「多大なるご迷惑とご心配をおかけし、深く陳謝申し上げます」と謝罪し、修正申告と納税の意思を示した。

しかし、ネット上では「過少申告ではなく、故意の脱税ではないか」「修正申告で済む問題なのか」といった声が根強い。
虚偽の領収書や架空経費の存在は、税務上の悪質性を強く印象づけている。

 

成功の物語は、どこで歪んだのか

影響力が収益に直結するSNS時代。
宮崎被告はその最前線に立ち、共感と憧れを武器にキャリアを築いてきた。

だが、成功を支えるはずだった仕組みが、やがて歪みを生み、刑事事件として表面化した。
華やかな投稿の裏側で何が起きていたのか。裁判を通じて明らかになる事実が注目される。

 

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ライター:

広告代理店在職中に、経営者や移住者など多様なバックグラウンドを持つ人々を取材。「人の魅力が地域の魅力につながる」ことを実感する。現在、人の“生き様“を言葉で綴るインタビューライターとして活動中。

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