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バッパー翔太、3か月ぶりの動画配信で帰国を報告 拘束説渦巻く中で語った葛藤と今後

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バッパー翔太
BappaShota 公式インスタグラムより

新疆ウイグル自治区での取材を最後に発信が途絶え、拘束説や失踪説が飛び交っていた旅系ユーチューバー「バッパー翔太」氏が、9月20日にYouTubeで新たな動画を公開した。映像の中で本人は「現在は日本に帰国している」と明言し、発信を控えていた理由を説明。無事を確認できたことにファンからは安堵の声が上がる一方、説明の一部には疑問の声も残っている。

 

 

発信途絶と広がった憶測

バッパー翔太氏は6月28日、「中国ウイグル自治区と強制収容所の実態がとんでもなかった」と題した動画を公開。ウルムチやカシュガルといった現地の街並みを記録し、いわゆる「職業訓練センター」と呼ばれる施設周辺を撮影するなど、敏感なテーマを扱った内容だった。その直後からYouTubeの更新が途絶え、SNSでも発信が止まり、ファンの間では不安が急速に広がった。

特に「中国当局に拘束されたのではないか」という噂が拡散。X(旧Twitter)やInstagramでは「本人らしくない文体」の投稿が確認されたことも疑念を深め、「アカウントが乗っ取られたのでは」「代理で投稿されているのでは」といった憶測まで飛び交った。

一方で、公式な報道機関や政府から「拘束」や「取り調べ」といった発表はなく、真相は不明のまま。SNSを中心に憶測が憶測を呼ぶ状況となっていた。

 

9月20日の動画で明らかにしたこと

沈黙からおよそ3か月。9月20日に公開された動画で、バッパー翔太氏はまず「現在は日本に帰国している」と説明。ファンに向けて「長い間心配をかけて申し訳ない」と語りかけ、元気な姿を見せた。

本人の発言によれば、この間に発信を止めていた理由は以下の通りだ。

  • ネット社会でのプレッシャーやSNS依存から距離を置く必要を感じた。
  • スマホもパソコンも触らず、「現実世界を100%体感する時間」を意識的に作った。
  • 3年にわたる旅の中で、頻繁な環境変化や出会いと別れを繰り返すことで精神的・肉体的に消耗していた。
  • 「旅人」「ユーチューバー」としての自分に縛られ、自分自身の存在が見えなくなっていた。

さらに、ウイグル自治区で撮影した動画の扱いに関しても葛藤を語った。自身の経験をシェアすることで「人を分断させ、憎しみの種を植えてしまうのではないか」と恐れを抱いたとし、発信の意味や責任について悩んだことを率直に明かした。

 

自己再生の時間と新たな決意

休養期間中には、意図的に発信をやめ、約2か月にわたり「自分を見つめ直す時間」を過ごしたという。その間に旅での経験を整理し、「自分はなぜ旅をしているのか」「何を伝えるべきか」を考え直した。

また、これまでの旅を形に残すため、左腕にはタトゥーを刻んだとも告白。これを「旅の記憶を目に見える形で残すもの」と表現し、新しい一歩を象徴する出来事だと語った。

今後については「新たな気持ちで旅を再開したい」と前向きな意思を示した一方で、発信の頻度や内容については「より慎重になる」とし、無理のない活動を続ける考えを示している。

 

ファンの反応と残る疑問

動画公開後、コメント欄やSNSには「無事でよかった」「帰国したんですね、本当に安心した」といった安堵の声が多数寄せられた。特に「姿を確認できただけで安心した」という声が目立つ。

しかし一方で、「説明が抽象的で納得しきれない」「ウイグル動画と今回の発言の間に矛盾があるのでは」「なぜ一部の投稿は本人らしくなかったのか」といった疑念も残っている。とりわけ、休養中に発信されたSNSの更新について「本人かどうか不明」という指摘は拭えていない。

こうした反応は、彼が扱ったテーマが人権問題を含むセンシティブな領域であったこと、また中国での取材というリスクを伴う活動であったことに起因しているとみられる。

 

今後の注目点

今回の動画配信によって「無事」は確認されたが、今後の活動の方向性については依然として注目されている。彼がどのように発信を続けていくのか、また社会的に敏感なテーマを扱う際にどのような姿勢をとるのかは、多くの視聴者が見守るポイントだ。

旅の体験を伝える存在として、多様な文化や価値観をどう表現するのか。そして、その発信が視聴者にどのように受け止められるのか。バッパー翔太氏の活動は、単なる旅動画を超え、情報発信のあり方やリスクをも考えさせるものとなっている。

 

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ライター:

広島県在住。福岡教育大学卒。広告代理店在職中に、経営者や移住者など様々なバックグラウンドを持つ方々への取材を経験し、「人」の魅力が地域の魅力につながることを実感する。現在「伝える舎」の屋号で独立、「人の生きる姿」を言葉で綴るインタビューライターとして活動中。​​https://tsutaerusha.com

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