
吉本興業が2025年11月1日よりスタートさせる新たな有料配信サービス「ダウンタウンチャンネル(仮称)」。お笑い界のレジェンドであるダウンタウンの名を冠したこのチャンネルは、既存のテレビや動画配信サービスとは一線を画す取り組みとして大きな注目を集めている。松本人志の復帰の舞台となる可能性や、過去の名作番組のアーカイブ配信、さらには新しい資金調達モデルなど、話題は尽きない。
サービスの概要と開始日は?
「ダウンタウンチャンネル(仮称)」は、吉本興業が独自に構築する配信プラットフォームで、スマートフォン・パソコン・テレビから視聴できる。公式発表によれば、2025年11月1日(土)にサービスを開始し、サブスクリプション方式の有料配信が予定されている。料金体系はまだ公表されていないが、グッズやイベントとの連動、海外展開なども視野に入れており、単なる配信サービスにとどまらない包括的なエンターテインメント基盤を目指す。
配信されるコンテンツの特徴
チャンネルの柱となるのは、ダウンタウン二人が出演する「ダウンタウン枠」、松本人志が企画・出演する「松本人志枠」、浜田雅功による「浜田雅功枠」の三カテゴリだ。詳細は未発表だが、過去に放送された名作バラエティ番組のアーカイブを配信する方向でテレビ各局と交渉していると報じられている。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の初期フリートークや、『ごっつええ感じ』、『松紳』などが候補とされており、もし実現すれば往年のファンにとっては大きな魅力となる。さらに「すべらない話」のような定番企画や新作コントも復活する可能性があり、既存のテレビでは難しい尖った企画が展開されることが期待されている。
松本人志の復帰と出演者の行方…
現在活動休止中の松本人志にとって、このチャンネルが復帰の舞台になるのではないかという観測が強い。松本本人は復帰時期について明言していないが、複数のメディアが「再始動の場となる可能性が高い」と報じている。ただし、性加害疑惑に対して説明や謝罪がないままの復帰は納得できないという厳しい意見も根強く、賛否が分かれているのが現状だ。
出演者については公式発表はないものの、松本と親交の深いバイきんぐの小峠英二が有力候補とされている。松本が小峠を高く評価していることは知られており、共演の可能性は高い。加えて吉本の若手芸人や他事務所の芸人、さらには地上波で姿を見なくなった人物が参加する可能性もあると噂されている。自由度の高いキャスティングは、このチャンネルの特徴の一つになりそうだ。
革新的なビジネスモデル?
「ダウンタウンチャンネル」の特徴の一つが資金調達の仕組みだ。吉本は「コンテンツファンド」を組成し、国内外の企業から数十億円規模の出資を受けて番組制作を行う。テレビがスポンサー広告、大手配信が株式市場に依存しているのに対し、企業とのパートナーシップを基盤とした運営は新しい試みである。これにより運営の安定性が高まり、撤退リスクを低く抑える狙いがあるとされる。さらにサブスク収入に加えて、グッズ販売やイベント事業、海外配信ルートを組み合わせ、多角的に収益を確保する構想だ。
世間の反応と今後の展望はいかに
SNSやネット掲示板には、期待と批判の声が入り混じっている。「ガキ使トークを復活させてほしい」「笑ってはいけないを配信でやるなら加入する」といったファンの熱い声がある一方で、「若い世代が課金してまで見るのか疑問」「禊ぎがないままの復帰は受け入れられない」との指摘も少なくない。賛否の大きさは、同サービスが注目されている証でもある。
「ダウンタウンチャンネル(仮称)」は、松本人志の復帰の舞台という個人の物語、芸人たちの新しい活動の場としての業界的変化、吉本の独自ビジネスモデルという経営的挑戦の三つが重なる場所だ。成功すれば、お笑い界の総本山としての役割を担い、芸能界の新しい流れを生み出す可能性がある。2025年11月1日、このチャンネルの船出はお笑い界の未来を占う節目の日となるだろう。