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なぜLUNA SEAのROSIER?なぜ加藤清史郎?マクドナルド『LUNA CHEE』CM誕生の理由

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加藤清史郎が24歳で挑むROSIER完全再現

LUNACHEE Xより
Xより

2025年8月19日、マクドナルドが放送を開始した新CM「LUNA CHEE」がSNSを中心に爆発的な話題を集めている。俳優の加藤清史郎(24)がヴィジュアル系バンドのボーカルに扮し、LUNA SEAの代表曲「ROSIER」を完全再現。本家MVをオマージュした映像美と徹底した作り込みに、世代を超えて喝采が寄せられている。

 

LUNASEA のオマージュバンドLUNA CHEEとは

「LUNA CHEE(ルナチー)」は、マクドナルドの新商品「チーチーダブチ」と「チーチーてりやき」をPRするために結成された、LUNA SEA公認のコピーバンドだ。名前は「LUNA SEA(ルナシー)」をもじり、「CHEE=チーズ」を重ねた遊び心に由来する。

バンドのラインナップは次の通り。

  • Vo. 加藤清史郎
  • Gt. HARUTO(LUNA RIVER)
  • Gt. HIROTO(Alice Nine.)
  • Ba. ユエ(キズ)
  • Dr. 響(摩天楼オペラ)
  • 唄い人:たむたむ(ものまねタレント、LUNA SEA公認)

加藤は衣装、ヘアスタイル、メイクに至るまで細部を徹底的に再現。歌唱はLUNA SEA公認のものまねタレント・たむたむが担当し、現場には河村隆一本人も姿を見せて直接指導を行うという豪華な制作環境が整えられた。

注目すべきは、加藤以外の他メンバーには本格的なヴィジュアル系ミュージシャンが参加していること。衣装、ヘアスタイル、メイクまで本家の雰囲気を忠実に再現し、CMでは「ROSIER」のミュージックビデオがオマージュされた。

 

年齢の“奇跡的な一致”

注目されるのは、加藤が24歳というタイミングでこの役に挑んだことだ。実は「ROSIER」がリリースされた1994年当時、河村隆一も24歳だった。この一致は偶然か、それとも演出の一部なのか。SNS上では「運命的すぎる」と話題となっている。

制作側は公式リリースで、加藤がヘアメイクや所作まで作り込み、たむたむが替え歌を歌い上げることで、商品の世界観を重厚に伝える狙いを示している。さらに、LUNA SEAメンバーのリアクション映像や、RYUICHIがたむたむに直接歌唱指導する様子を収めたWeb限定ムービーの公開も告知されている。

 

ROSIERが選ばれた理由

「ROSIER」は1994年7月に発表されたLUNA SEAの代表曲で、オリコン初登場3位、累計40万枚のセールスを記録した。第36回日本レコード大賞では最優秀プロモーションビデオ賞を受賞し、ヴィジュアル系の象徴として歴史に刻まれた。

間奏に挿入された英詞は、ベーシストJが「過去の自分を葬る遺書」として書いたとされ、ライブでは観客の心を揺さぶる名場面となった。こうした深い背景を持つ楽曲を選んだことで、マクドナルドは40〜50代の往年のファン層と、若い世代の双方に同時にアプローチすることに成功した。

 

なぜLUNA SEAだったのか

今回の施策は、①“チーチー”商品の全国展開を後押しする大型告知、②音楽カルチャーと接続するブランド戦略、という二層構造で企画されたとみられる。公式リリースは、顧客要望に応じた全国販売と「伝説の2週間」という販促コンセプトを明確に示す。一方、クリエイティブではLUNA SEA公認の枠組みで「ROSIER」MVを再現し、90年代の象徴的楽曲の“文化的記憶”を活用して多世代訴求を図ったと説明している。

また、2025年のマクドナルドは「音楽×ブランド」施策を継続的に展開してきた。例えば、7月には『ラブライブ!』内ユニット「AiScReam」とのコラボWEBCMを公式に告知しており、音楽IPと商品の接点を広げている。

今回の「LUNA CHEE」は、そうした流れの延長線上にある“音楽コラボの深化”と位置づけられる。なお、CM放送開始や“公認コピーバンド”の設定は音楽メディア各社も報じており、放送開始当日に音楽ナタリーやMANTANWEBが相次いで記事化している。

 

制作現場に立ち会ったアーティストたちの声

今回のCMには現役ミュージシャンが多数参加し、それぞれがSNSで喜びを語っている。

  • ユエ(Ba/キズ)
    「人生初のCM撮影に参加しました。学生時代にコピーしていた自分に“音楽を辞めずに続けろ”と伝えたい」
  • たむたむ(Vo/ものまねタレント)
    「生きてたらこんな世界線あるんですか? 12歳の自分に教えたい。RYUICHIさん、本当にありがとうございました」
  • HIROTO(Gt/Alice Nine.)
    「ただのSLAVEだった少年が、まさかCMでROSIERを演奏する日が来るとは。夢のようです」
  • HARUTO(Gt/LUNA RIVER)
    「SUGIZOさん役で出演しました。全力をぶつけられた瞬間でした。スタッフ、メンバー、すべてに感謝です」
  • 響(Dr/摩天楼オペラ)
    「人生初のCM出演。マクドナルドのCMでROSIERを叩けるなんて夢にも思わなかった。ドラムを続けてきて本当に良かった」

加藤清史郎も「普段の自分では考えられない動きを研究し、まったく新しい姿に挑戦しました。“この僕もアリかも”と思える経験でした」と語った。

ヴィジュアル系バンドを志す者にとってLUNA SEAはバンドをやり始めたころに多くの者がコピーバンドをつくっただろう程、影響力の大きな存在。ある種、青春時代の憧れのスターそのものであり、共演したメンバーの喜びは一入だろう。

 

SNSの熱狂

SNS上では一般ファンからも熱いコメントが寄せられている。

「清史郎くん、努力と隆一さんへのリスペクトが伝わって最高」
「当時ライブに通っていた世代として胸が熱い。清史郎くんも大好き」
「2週間限定はもったいない。また来年もぜひ!」

CMは単なる商品宣伝を超え、音楽文化そのものを盛り上げるイベントとして受け止められている。

 

マクドナルドの音楽戦略の進化

先述したが、マクドナルドはこれまでにもアニメ「ラブライブ!」の特別ユニット「AiScReam」とのコラボを展開してきた。しかし今回の「LUNA CHEE」は、単発的な話題づくりにとどまらず、「文化的価値を重視する戦略」へとシフトした象徴的な試みだ。

音楽評論家からは「リバイバル型コラボの成功例」と評価する声が上がっており、今後他企業でも同様の流れが加速するとみられている。

 

まとめ

「LUNA CHEE」は、偶然の年齢一致、楽曲の歴史的価値、そして世代を超えた共鳴によって、単なるCMの枠を超えた現象を生み出した。2週間限定のキャンペーンは、「文化を大切にする企業」というマクドナルドの新しい顔を強く印象づけている。

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寒天 かんたろう

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ライター歴26年。月刊誌記者を経て独立。企業経営者取材や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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