ログイン
ログイン
会員登録
会員登録
お問合せ
お問合せ
MENU

法人のサステナビリティ情報を紹介するWEBメディア coki

2025年夏ボーナス、都道府県・健保組合で“手取り格差”の実態とは 「同じ額面でもこんなに違う?」

コラム&ニュース コラム
リンクをコピー
2025年の夏のボーナス
ボーナス手取り、地域差と健保組合で差が出る実態

今年の夏のボーナスも、額面は例年並みといった声が多い一方で、「手取りが意外に少なかった」と感じる人が少なくありません。なぜなら、日本では健康保険料率が都道府県によって異なり、加入している健康保険組合の違いも手取りに大きく影響するからです。

本稿では、全国健康保険協会(協会けんぽ)の都道府県別料率と、企業ごとの健保組合料率の差に着目し、「額面は同じでも手取りに差が出る真相」を明らかにします。そして、東京都と地方の差、健保組合による違いを具体的な数字で示しつつ、読者が「自分事」として考えられる内容にまとめました。

 

協会けんぽ:都道府県別健康保険料率の実態

協会けんぽは、都道府県ごとの医療費水準や加入者構成に応じて、毎年保険料率を決定します。2025年3月以降に適用される全国平均料率は「10.00%」。しかしその内訳は地域差が大きく、佐賀県では10.78%、沖縄県では9.44%と、1.34ポイントもの差があります。東京都は2025年以降9.98%から9.91%に微減する見通しですが、全国平均と比べるとやや高めです。

この料率は健康保険と介護保険の合算となっており、40~64歳の場合は介護保険料も含まれます。   特に介護保険料率は1.59%に統一されており、料率が高い地域ほど控除額が膨らむ構図です。

 

健康保険組合に加入している企業は“差益”あり

一方、協会けんぽではなく、企業が運営する健康保険組合を使う場合、料率が独自に設定されることがあります。実際、ある大企業の健保組合料率は9.4%前後に設定されており、これは協会けんぽの平均より0.6ポイントほど低い水準です。

つまり、同じ額面でも、たとえば東京都在住者であっても、健保組合加入者のほうが手取りが数千円~1万円程度多くなる可能性があるわけです。

 

モデルケースで見る手取り差の具体例

次に、標準賞与額50万円(千円単位以下は切り捨て)の場合を例に、東京都と沖縄での控除額を比較してみます。

協会けんぽ料率:

  • 東京都 9.91% → 健康保険料(折半分)=50万円 × 9.91% ÷ 2 ≈24,775円
  • 沖縄県 9.44% → 同方式で約23,600円

この差は約1,175円で、年間2回支給されれば2,350円の差になります。さらに健保組合が9.4%ならば折半負担で約23,500円となり、東京都協会けんぽ加入者と比べて毎回約1,275円、年2回では2,550円の差が生まれます。

さらに厚生年金(料率18.3%、折半で9.15%)、雇用保険(率0.3%)、所得税(前月給与・扶養状況に応じた源泉徴収税率)を差し引くと、総支給額50万円に対し手取りは約40万5千円程度が中央値となります。地域と組合により微差が出るものの、生活に影響がないわけではありません 。

 

SNS上に見る“地域差実感”の声

実際にX(旧Twitter)やInstagramの投稿を見てみると、

「東京で働いてた頃と地方戻ってからボーナスの控除額が全然違う!」
「ウチ、健保組合加入だからボーナス天引きが少なくてびっくりした」

といった都道府県ごとの協会けんぽ料率や、健保組合加入による引かれ方の変化を、生活者がリアルに実感している体験談が多数SNS上で投稿されています。

 

「見えない格差」を知ることは手取りアップの第一歩

こうした地域と組合による料率差は、賞与手取りに直に影響し、長期的には数万円~数十万円の差となるケースもあります。そこで重要なのは、まずは「自分がどの保険料率区分にいるか」を知ることです。

所属する健康保険が協会けんぽであれば、加入支部(都道府県名)と料率(例えば東京都9.91%)を確認すること。企業の健保組合であれば、料率と健康・介護給付の内容を比較する価値があります。

また、自宅の都道府県と勤務先所在地が異なる場合は、通勤先で加入している保険料率が適用されることがあるため、加入資格や手続きの確認も必要です。

 

最後に:ボーナス手取りは“額面だけでは語れない”

2025年夏ボーナス、金額は例年並みと感じていても、「実際に使えるお金」は都道府県と保険組合によって変わってきます。特に健康保険料率には全国で1.3%以上のバラつきがあるため、あなたにとっての「見えない差」を把握することが非常に大切です。自分の加入する保険料率を知り、必要があれば健保組合への加入も検討することで、手取り額を最大化する習慣を身につけましょう。

Tags

ライター:

関連記事

タグ