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フリーアナウンサーの柳佐知が酒気帯び運転で逮捕 渕上印刷の役員も兼務 地方はいまだに飲酒運転が多いのか? 

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柳佐知氏
柳佐知氏のInstagramより

2月27日夜、鹿児島市内の市道で、フリーアナウンサーであり非常勤の会社役員でもある柳佐知氏(42)が酒気帯び運転の疑いで逮捕された。柳氏は、運転していた乗用車が交差点を左折する際に対向車線にはみ出し、停車していた貨物自動車に衝突する事故を起こしたとのこと。警察が駆けつけたところ、柳氏の呼気から基準値を超えるアルコールが検出されたという。事故による負傷者はなかった。

 

柳氏は「友人の家で酒を飲んでいた。実家に行くために運転した」と供述し、容疑を認めている。警察は28日夜に柳氏を釈放した。

柳氏は過去にMBC南日本放送のニュース番組で司会を務めた経験があり、現在もMBCのラジオ番組に出演している。今回の逮捕を受け、MBCは当該ラジオ番組の来月分の放送を休止することを決定した。

渕上印刷とは?鹿児島の老舗印刷会社、環境配慮の取り組みも

柳氏は渕上印刷株式会社の非常勤取締役も務めており、同社は事件を受けて「誠に遺憾であり、皆様に心より深くおわび申し上げます。本件を厳粛に受け止め、法令順守およびコンプライアンスの徹底を一層強化し、再発防止に取り組んでまいります」とコメントを発表した。

渕上印刷
渕上印刷のHPより

渕上印刷は1944年創業の老舗印刷会社で、鹿児島市に本社を構える。カタログやチラシ、書籍の印刷をはじめ、デジタル印刷やウェブ制作、広告企画など幅広い事業を展開している。近年では、FSC認証(森林認証)を取得するなど、環境に配慮したサステナブルな取り組みにも注力。

売上高は2023年度で10億2600万円、従業員数は81名を擁する立派な中小企業だ(厚生年金適用事業所システム:80名と記載)。紙媒体だけでなく、デジタル広告やSNS運用、ノベルティ制作などにも事業を拡大し、地域企業や行政の情報発信を支える存在として評価されてきた会社のようだ。

同社の代表取締役社長を務める門田晶子氏は、過去の南日本新聞などの報道により、相談役の柳正保氏の長女であることがわかっているので、柳性で柳佐知氏と姉妹である可能性が指摘されている。現社長の門田氏はカリフォルニア州立大学を卒業後、米国のテレビ局勤務を経て2006年に渕上印刷に入社。2010年から6年間社長を務めた後、盛満公平氏が社長となり、2024年10月より再び門田氏が経営の指揮を執っているようだ。

 

酒気帯び運転の社会的な受け止め方とSNSの反応

ところで、今回の柳氏の逮捕を受け、SNSでは「今日日、酒気帯び運転で捕まるなんて東京ではほとんど聞かなくなった」「鹿児島などの地方では、まだこういうことが残っているのか」という意見も見られた。全国的に厳罰化が進む中、地方では未だに酒気帯び運転が根強く残っているという社会的な認識の差が浮き彫りになった。

実際の都道府県別の飲酒運転の検挙数は以下の通り。

 

都道府県別の酒気帯び運転の検挙数と地方の実態

警察庁のデータによると、2023年の都道府県別酒気帯び運転の検挙数では、東京都が最多となるが、運転免許取得者10万人あたりの飲酒運転事故件数でみると、沖縄県が8.3件で圧倒的1位のようだ(2位山梨の6.5、3位福島の4.6公益財団法人 交通事故総合分析センターの2023年データをもとに損保協会調べより)。

このように実際に地方の県が上位を占める傾向が続いている。特に自家用車への依存度が高い地域では、公共交通機関が発達している都市部と比べて飲酒運転の発生率が高いと指摘されている。肝心の鹿児島だが、10万人あたりの事故件数は3.2でこれは都道府県別でみると15位とのこと。それほどお酒を飲んでの事故が多い県ではないことがわかる。

いずれにしろ、当たり前の話だが、飲酒運転の発生率は、車移動が不可欠な地域性と深く関係している。また、地方では飲酒文化が根強く、職場の付き合いや地域のコミュニティにおいて飲酒の機会が多いことも要因の一つとされる。

こうした状況に対し、「都会では飲酒運転が厳しく取り締まられ、社会的な許容度が極めて低いが、地方ではいまだに『少しなら大丈夫』という意識が残っているのではないか」という指摘もSNS上で見られる。田舎社会では車が生活に欠かせないツールであるため、飲酒運転に対する意識改革がより一層求められていると言える。

 

影響と今後の対応

渕上印刷は、地域に根ざした中小企業として、印刷業の枠を超えたソリューションを提供してきた。その経営陣の一員が不祥事を起こしたことは残念であり、同社のブランドに影響を与えかねない。法令順守を徹底し、信頼回復に向けた対応が求められる。

一方、柳氏は社会的影響力を持つアナウンサーという立場にありながら、酒気帯び運転という重大な過失を犯した。報道に携わる者としての責任は重く、今回の件を受けて、自らの行動を深く省みる必要がある。社会的な役割を担う立場であるからこそ、今回の出来事を教訓とし、再起に向けた歩みを進めてほしい。今後、社会の一員として再び貢献できるような活動に取り組むことを期待したい。

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寒天 かんたろう

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ライター歴25年。月刊誌記者を経て独立。伝統的な日本型企業の経営や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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