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玉ねぎ高騰の救世主か 北海道で始動した「かくれロス」削減の衝撃

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玉ねぎ高騰の救世主か 北海道で始動した「かくれロス」削減の衝撃
提供:ASTRA FOOD PLAN株式会社

日本の食糧基地・北海道で、統計には表れない膨大な未利用資源「かくれフードロス」を資産へ転換する革命が始まった。アストラフードプランが挑む、独自の過熱蒸煎技術を用いた玉ねぎのアップサイクル事業の全貌に迫る。

 

規格外玉ねぎが「新素材」に。北見市で動き出した驚愕の実証実験

食卓の主役である玉ねぎの価格が高騰を続ける中、その救世主とも目されるプロジェクトが北の大地で産声を上げた。

埼玉県に本拠を置くフードテックスタートアップのアストラフードプランが、国内最大の玉ねぎ産地である北海道北見市を舞台に、前代未聞のアップサイクル実証実験を仕掛けている。

これは単なる環境保護活動の域を超え、年間2,000万トンという天文学的な未利用資源を掘り起こし、新たな富へと変換する知略に満ちたビジネスの最前線である。

今回の試みは、北海道のスタートアップ支援プログラムに採択されたことで、官民一体の国家級プロジェクトとしての性格を強めている。

わずか10秒の魔法。常識を破壊する「過熱蒸煎機」の正体

競合他社を寄せ付けない圧倒的な武器は、自社開発の「過熱蒸煎機」という秘密兵器にある。

これまで、野菜の端材や規格外品を再利用しようとする試みは、高い処理コストと品質劣化という二つの壁に跳ね返されてきた。しかし、この機械は数百度のスチームを浴びせ、わずか10秒で乾燥と殺菌を完了させる。一瞬の加熱が、素材の旨味と栄養を極限まで凝縮したパウダー「ぐるりこ」へと変える。

捨てればコスト、売れば利益。この単純明快かつ残酷なまでの合理性が、一次産業の既存ルールを根本から塗り替えようとしている。

2,000万トンの「負債」を「資産」へ。加納代表が描く冷徹な勝算

 

このプロジェクトの舵を取る加納千裕代表の視線は、極めて冷静である。彼女が見据えるのは、統計上の食品ロスを遥かに凌駕する、産地や工場で人知れず消えていく未利用資源の山だ。

気候変動によって農作物の相場が乱高下する今、廃棄されるはずだった原料を安定した加工食材として流通させることは、農家の財布を潤すだけでなく、日本の食糧供給網を盤石にするための一手となる。

「もったいない」という情緒的な訴えを、過熱水蒸気という物理的な力で「稼げるビジネス」へと昇華させるその手腕には、凄みすら漂う。

技術を金に変える「社会実装」の執念。ビジネスパーソンへの教訓

アストラフードプランの動きから読み取れるのは、どんなに優れた技術も出口戦略がなければ無価値であるという冷徹な教訓だ。

彼らは機械を売ることに固執せず、地元の自治体や大手メーカーを巻き込み、スープカレーやハンバーグといった具体的な「売れる商品」の開発までをセットで提案している。

社会課題を解決しながら、関わる者すべてに実利をもたらす三方良しの戦略。北海道という巨大な実験場で磨かれるこの仕組みが、日本の一次産業を「憧れの成長産業」へと変貌させる日は、そう遠くないのかもしれない。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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