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日本テレビで続く人材流出 岩田絵里奈アナ退社報道が浮き彫りにする「一強体制」の限界

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岩田絵里奈
岩田絵里奈アナ Instagram

日本テレビの次期エースと目されてきた岩田絵里奈アナウンサーの退社報道が大きな波紋を広げている。直近のフリー転身者の動向、SNSに噴き出す視聴者の声を踏まえ、日テレが抱える構造的課題を検証する。

 

次期エース岩田絵里奈アナの退社報道が与える衝撃

日本テレビで、象徴的な人事の動きが明らかになった。文春オンラインが12月22日に報じたところによると、岩田絵里奈アナウンサーが2026年3月をもって同局を退社する見通しだという。

1995年12月25日生まれの岩田アナは現在29歳。2018年4月の入社から8年で、局を去る決断を下したとみられている。岩田アナは入社1年目に『世界まる見え!テレビ特捜部』の進行を担当し、若手ながら堂々とした進行力で注目を集めた。2021年3月には『スッキリ』のアシスタントMCに抜擢され、エースの水卜麻美アナの後任という重責を担った。番組終了まで大きな混乱なく務め上げた点は、局内外から高く評価されてきた。

現在も『シューイチ』『沸騰ワード10』といった看板番組を担当し、「好きな女性アナウンサーランキング」では2020年から6年連続でトップ10入り。人気と実力を兼ね備えた存在だっただけに、今回の退社報道は日テレにとって看過できない事態と言える。

 

水卜麻美アナに集中する役割と続く一強体制

日テレの女性アナウンサーを語るうえで欠かせないのが、水卜麻美アナの存在だ。水卜アナは「好きな女性アナウンサーランキング」で2013年から5年連続1位を獲得し、2017年に殿堂入り。2021年3月からは『ZIP!』のMCを務め、『24時間テレビ』では2014年以降11年連続で総合司会を担当している。

レギュラー番組に加え、正月特番や大型企画の顔を一手に担う体制は、局の安定感を支えてきた一方で、役割の集中という副作用も生んできた。その中で、水卜アナに次ぐ存在感を放っていたのが岩田アナだった。

制作会社関係者は「水卜アナに次ぐポジションを担える人材が限られる中で、岩田アナの退社は一強体制をさらに固定化させかねない」と指摘する。

 

視聴者の反応に噴き出す不満と諦観 SNSに広がる日テレ不信

岩田アナの退社報道を受け、Xには驚きと落胆、そして局そのものへの不信感が入り混じった声が数多く投稿された。

《水卜ちゃんより先に岩田がフリーになるとは思わなかった》
《岩田アナは日テレの顔になると思っていたから正直ショック》
《スッキリが終わってから扱いが変わった気がする》

番組改編と個人のキャリアを結びつけて捉える声も多く、視聴者が局内の変化を敏感に感じ取っていたことがうかがえる。

さらに、局全体の人材定着に疑問を投げかける投稿も目立つ。

《日テレって若手アナが定着しない印象がある》
《気づいたらフリー転身ばかりで局の顔が育っていない》
《優秀な人ほど外に出ていく構造では》

最近の番組トラブルや不祥事報道と結びつけ、《最近の日テレは内部が不安定に見える》《安心して見られる局だったはずなのに》といった声も上がった。岩田アナの退社が、単発の出来事ではなく、積み重なった不安の象徴として受け止められていることが浮かび上がる。

日テレを巡っては、元TOKIOの国分太一さんを巡る一連の問題も尾を引いている。

『週刊新潮』や『週刊文春』の報道によると、松岡昌宏さんが日テレの対応に疑問を呈し、城島茂さんが幹部の謝罪を拒否したとされる。看板番組『ザ!鉄腕!DASH!!』の行方にも影を落とす事態だ。こうした逆風の中で報じられた岩田アナの退社は、局の求心力低下を象徴する出来事として受け止められている。

 

直近のフリー転身者に見る人材流出の流れ

日本テレビでは近年、フリー転身が相次いでいる。2024年3月末には上重聡アナ(43)が退社し、フリーアナウンサーとして活動を開始した。『ズームイン!!サタデー』『スッキリ』『シューイチ』など情報番組を中心に活躍してきた人物だ。

さらに、報道番組の顔として知られた藤井貴彦アナ(53)も2024年春に退社。『news every.』を長年支えてきた存在だった。ベテランから中堅、そして次世代候補までがフリーへ転じる流れは、局にとって看過できない傾向となっている。

 

ポスト水卜不在が突きつける課題 エース依存が招く組織の停滞

岩田アナの退社が重く受け止められる理由は、日本テレビが長年抱えてきた「ポスト水卜不在」という問題を突きつけた点にある。水卜アナは好感度、安定感、対応力のすべてにおいて突出した存在であり、その力量によって局の信頼が支えられてきた。

しかし、役割が集中し続けた結果、次世代の看板候補が十分な経験を積む機会が限られてきた。制作会社関係者は「水卜アナの次を本気で想定した育成が後回しになっていた」と語る。その中で岩田アナは、朝帯、バラエティ、情報番組を横断できる貴重な存在だった。

だからこそ、その離脱は単なる人材流出ではなく、「ポスト水卜」構想そのものの白紙化を意味する。SNSでも《水卜さんがいなくなったら日テレはどうなる》《結局ずっと同じ人に頼っている》といった声が上がっている。

水卜アナは2023年に俳優の中村倫也さんと結婚し、生活環境も変化した。早朝帯番組を長期間続ける負担を案じる声がある中で、その受け皿となる存在が不在であることは、局のリスク管理の面でも大きな課題と言える。

岩田アナの退社によって、日本テレビは再び水卜アナへの依存度を高める可能性がある。今回の報道は、エース個人に頼る体制から脱却し、複数の顔を育てる組織へ転換できるのかを問う分岐点となりそうだ。

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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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