
国産ウラジロモミを使う“本物のクリスマスツリー”が注目を集めている。愛グループの通販サイト「FUREAI」は、返却可能なツリーを提供し、環境負荷を抑えながら特別な日を彩る新しい選択肢を提示している。
国産もみの木を使った“本物のクリスマスツリー”を販売・返却可能に
愛グループが運営する通販サイト「FUREAI」が今年新たに打ち出したのは、国産ウラジロモミを使った“本物のクリスマスツリー”を返却可能な形で提供するサービスである。単に生木を販売するのではなく、クリスマスが終わった後も木が無駄にならない循環の仕組みまで設計している点が特徴だ。
長野県や群馬県の山間で育ったウラジロモミは、寒暖差の大きい地域特有の引き締まった幹と、密度のある枝振りを持つ。これらを一本一本選別し、剪定した状態で届けるため、室内に置いた瞬間にその存在感が際立つ。人工ツリーでは再現できない香りや質感が空間に広がり、飾りつけの時間そのものが小さな行事として記憶に残る。
返却オプションによって、シーズン終了後に木を送り返すだけで愛グループが引き取り、その後も育て続ける。これにより、木を「飾って捨てる消耗品」ではなく、「人と共に過ごす季節の象徴」として扱える点が、多くの購入者の共感を呼んでいる。
人工ツリーでは味わえない生木の魅力と、愛グループ独自の品質基準
生木のクリスマスツリーには、人工ツリーでは得られない複数の魅力がある。枝を広げたときに漂う淡い香り、飾る角度によって変化する陰影、年ごとに少しずつ成長する姿。こうした“本物の木が持つ時間の流れ”を生活の中に取り入れることで、クリスマスが単なる一夜のイベントではなく、家族やパートナーとの会話を生む儀式のようになっていく。
愛グループは冠婚葬祭事業を通じて「人生の節目をどう空間として演出するか」を長年考えてきた企業だ。結婚式場のフラワー装飾や空間設計のノウハウを活かし、ツリー選定でも枝の密度、シルエット、バランスに細かく目を通す。見た目に妥協しない姿勢は、年間13万組以上の挙式を支えてきた組織の経験に裏付けられている。
生木は扱いが難しいとされるが、その難しさが逆に、特別な一本を届けることへの高いハードルとなる。愛グループが厳格な基準を設ける背景には、「式場品質の感動を、家庭のクリスマスにも」という考えがある。
返却オプションと育成モデルで実現するサステナブルなクリスマス
返却オプションの存在は、単なる利便性を超えた意味を持つ。収納スペースに余裕のない都市部の家庭でも、本物のツリーを気兼ねなく取り入れられる。しかも返却後の木は廃棄されるわけではない。愛グループが引き取り、専門スタッフが再び植え込み、長期的に育成する。
「使ったら終わり」ではなく「使った後も生き続ける木」として扱う点は、環境負荷を減らす上で大きな意味を持つ。生木のクリスマスツリーの需要は近年高まっているが、同時に「役目を終えた木の処理」という課題も浮上してきた。返却して循環させるモデルは、この課題に真正面から向き合った取り組みといえる。
庭に植えて育て続ければ、毎年クリスマスのたびにその成長が話題になる。返却すれば、木は再び山の土に根を張り、来年のクリスマスに向けて生命力を蓄える。どちらの選択をしても、木は消費ではなく、循環の輪の中に残る。
“買って終わり”にしない循環モデルから学ぶ、これからのECの姿
今回の取り組みは、ECサービスのあり方に小さくない示唆を与える。オンライン販売は便利で効率的だが、同時に“モノが届いて終わり”という関係性に陥りやすい。一方、愛グループが構築したモデルでは、購入後に返却や育成という選択肢が生まれ、企業と消費者の関係が長期的な接点を持つ。
返却された木を再び育てるには、人手も設備もかかる。経済合理性だけを優先するなら、この仕組みは成立しにくい。しかし愛グループは、冠婚葬祭の現場で「効率を超えた価値」に向き合ってきた。人が手をかけて残す価値を信じているからこそ、返却モデルを採用できたのだろう。
今後、サステナブル消費が一層重視される中で、単なる“物販”を超えたサービス型ECは拡大する可能性がある。木を返し、新しい生命のサイクルにつなげるという思想は、循環型社会のヒントとしても重要である。クリスマスの習慣が、環境への配慮と楽しさを両立する形へ変わりつつある。こうした小さな変化が、未来の豊かな選択肢を生み出していくはずだ。



