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【5万7000件超の反対署名】aespa紅白出場に批判拡大 change.orgで「出場停止求めます」うねり強まる

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韓国ガールズグループaespa
aespa Instagramより

年末の定番番組『第76回NHK紅白歌合戦』の出場者が発表された。若手アーティストの初出場が話題を呼ぶ一方、韓国の4人組ガールズグループ・aespaをめぐって、SNSではかつての“原爆連想ランプ騒動”が再燃し、出演の是非を問う声が一気に広がっている。NHKは「出演は総合的に判断した」と説明するが、戦後80年の節目で生じた波紋は小さくない。

 

世界的ガールズグループ・aespaの経歴と人気の実像

aespaは韓国大手「SMエンタテインメント」から2020年にデビューした4人組。
メンバーは、韓国人のカリナ(25)、ウィンター(24)、日本人のジゼル(25)、中国人のニンニン(23)から成る多国籍グループだ。デビュー当初から独自の“アバター世界観”を打ち出し、K-POPシーンの新機軸として注目を集めた。

日本では『Supernova』『Whiplash』『Drama』の3曲がストリーミング累計1億回を突破。アジア圏だけでなく欧米でも人気を拡大し、音楽賞の常連として世界的大型フェスに名を連ねるまでになった。知名度と勢いは、今回の紅白初出場組の中でも群を抜く。

しかし、日本での支持が厚い一方で、過去のメンバーの言動が“再燃”し、SNS上では賛否の声が大きなうねりとなって浮上している。

 

“原爆ランプ投稿”が再燃 ニンニンの過去が紅白決定と同時に物議

火種となったのは、ニンニンが2022年5月にファン向けアプリへ投稿した写真だ。
《可愛いライトを買ったよ。どう?》というコメントとともにアップされたのは、爆発によって生じる“きのこ雲”の形状を思わせる卓上ランプ。

このデザインが日本の原爆被害を連想させるとして当時も批判が一部で起きたが、今回の紅白出演決定を機に、投稿内容が再びクローズアップされた。
広島で約14万人、長崎で約7万人の命が奪われた原爆投下の歴史を持つ日本において、この投稿は「無神経」と捉えられ、SNSでは「紅白取りやめを求める」声が急増した。

2025年は戦後80年。司会には広島出身の有吉弘行(51)と綾瀬はるか(40)が起用され、長崎出身の福山雅治(56)、MISIA(47)の連続トリ起用も取り沙汰されるなど、象徴性の高い回といえる。
そうした背景も相まって、ニンニンの過去の投稿は“番組の空気感と整合しない”との懸念が強まっている。

 

BTS“原爆Tシャツ騒動”の前例が再び俎上に NHKの姿勢に疑問の声

韓国アイドルをめぐる“原爆連想”の炎上は今回が初めてではない。2018年、日本でも人気だったBTSのメンバーが、きのこ雲の写真がプリントされたTシャツを着用していたとして批判が集中。

同年11月の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)出演が急遽取りやめになった一件は記憶に新しい。この前例があるだけに、SNSではNHKの判断を疑問視する声が絶えない。

《BTSは出演取りやめなのにaespaは“良し”なのは筋が通らない》
《戦後80年の紅白で原爆ランプaespaを出す神経は理解不能》
《有吉と綾瀬が広島出身なのに今回だけ見逃すのはおかしい》

批判は勢いを増し、オンライン署名サイト「change.org」では「aespaの紅白出場停止を求めます」と題した署名活動が開始。18日夜の時点で5万7000筆超を集め、事態はもはや番組制作の内輪に収まらない社会的問題へと広がりつつある。

NHKは“意図なし”を確認と説明 それでも残る不信と違和感

こうした状況を受け、本誌は11月17日、NHK広報局へニンニンの過去投稿を把握していたか確認を求めた。すると担当者は、

「ご指摘の事案は承知していますが、所属事務所には、当該メンバーに原爆被害を軽視、揶揄する意図がなかったことなどを確認しています」

と回答。さらに出演決定の理由について、

「今年の活躍、世論の支持、番組にふさわしいかどうかなどを総合的に判断しました」

と述べた。

だが、意図の有無を確認しただけで出演に踏み切った姿勢には、視聴者からの疑問が収まらない。BTSの前例が明確に存在する以上、今の判断は“不公平ではないか”との不信感が渦巻く。

特に戦後80年を迎えた今年、被爆地出身者が司会に立つ特別な回で、原爆を連想させる投稿に関する懸念をどこまで考慮したのか。NHKの説明は形式的に聞こえ、火消しとして十分とは言い難い。

 

戦後80年の節目と公共放送の責任 紅白が問われる「判断の質」

紅白歌合戦は、単なる音楽番組ではない。戦後の復興期を支え、国民の年越し行事の一部になってきた“公共放送の顔”ともいえる存在だ。
だからこそ、その出演者選考には、社会的背景と国民感情への配慮が求められる。

今回、NHKは“意図なし”を確認して出演を認めたが、その判断が視聴者の納得を十分に得られているとは言い難い。国際化が進む中、文化や歴史に対する敏感さがこれまで以上に問われる時代である。

ましてや戦後80年。紅白という象徴的な舞台に立つアーティストの選定には、より慎重な配慮が必要だったのではないか。

aespaの実力も人気も疑いようはない。しかし、今回再燃した問題が示すのは、芸能活動の成果とは別に、日本社会が抱く歴史的記憶と向き合う姿勢を問う視線が、以前よりも一層厳しくなっているという現実だ。
年の瀬に向けて、NHKの判断力と説明責任が改めて焦点になっている。

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ライター:

千葉県生まれ。青果卸売の現場で働いたのち、フリーライターへ。 野菜や果物のようにみずみずしい旬な話題を届けたいと思っています。 料理と漫画・アニメが大好きです。

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