
サステナブルメディア「ELEMINIST」による親子向け体験イベントが12月6日、代官山で初開催される。遊びを通じて環境配慮型プロダクトに触れ、未来の暮らしを親子で考える機会をつくる狙いだ。
親子で楽しむサステナブル体験イベントが代官山で初開催
ELEMINISTによると、同社が開催する「ELEMINIST MEET for KIDS」は、親子が環境配慮型のプロダクトや体験に触れられる新企画として位置づけられている。会場のTENOHA代官山には、食品、生活雑貨、繊維メーカーまで幅広いエシカルブランドが集結する。従来の「ELEMINIST MEET」が読者と企業をつなぐ場として定着してきた流れを汲みつつ、親子の学びに焦点を移したのが特徴だ。
子どもの興味を引き出すエシカルブランドの体験型コンテンツ
イベントの軸となるのは、ただ「与えられた情報を聞く」形式ではなく、遊びや感触を通じて環境価値を体験する仕掛けだ。植物をまるごと使い切る食品ブランドZENB、ゼロウェイストに挑むMammaBaby、量り売りや環境配慮型パッケージを推進するビオセボン、リサイクルポリエステル繊維を展開する帝人フロンティアなど、取り組みは多岐にわたる。どのブランドも“負担ではなく選択肢としてのサステナブル”を子どもの視点に近い位置で提示し、体験の中に学びが溶け込む設計になっている。
ZENB・MammaBaby・ビオセボンなど人気ブランドが参加
食品分野ではZENBが黄えんどう豆を使ったスナックや焼きドーナツを提供し、植物を丸ごと使う発想を味覚から伝える。MammaBabyはB Corp認証を取得し、環境配慮のある容器のアップサイクル体験を展開する。ビオセボンは子ども向けの有機スナックを試食できるほか、オンラインでも使えるクーポンを配布する予定だ。さらに、帝人フロンティアはリサイクルポリエステル繊維「ECOPET®」を活用したワークショップを用意し、身の回りの繊維製品と循環の関係を丁寧に可視化する。
循環型社会を学べるワークショップが子どもの学びを深める

会場では、素材に触れ、つくり、持ち帰る体験を通じて、循環型社会の根幹を子ども自身が理解する構造になっている。MammaBabyは廃棄予定だった容器を活用した“マイボトルづくり”のアップサイクル企画を準備し、帝人フロンティアは端切れを使ったオーナメント制作を実施する。こうした体験は、資源の行方や環境負荷といった抽象的なテーマを、手触りを伴った実感として子どもたちに伝えるものとなる。
親子の“未来の選択”を支えるエシカル消費の入り口に
エシカル消費の市場は拡大傾向にあるが、日常に取り入れるには具体的な選択肢に接続する機会が重要になる。ELEMINISTの取り組みは、親子の対話を助け、家庭での“環境に配慮した選び方”を具体化する入口として機能する。企業の姿勢を直接知る場は、単なる商品選びを超え、暮らしの判断基準を更新する契機となるだろう。未来を担う子どもたちが環境課題を“自分ごと”として捉えるための土台づくりとして、このイベントは新たな意義を帯びている。



