
2008年の北京五輪男子100m平泳ぎで2大会連続の金メダルを獲得し、「何も言えねえ」の名言で国民の記憶に残る北島康介(42)。その北島に、銀座ホステスとの不倫疑惑が浮上したと「週刊文春」が報じた。
文春が報じた銀座密会の一部始終
文春によると、6月28日の深夜、雨上がりの銀座でスーツ姿の北島が小芝風花似とされるホステスA子と笑みを交わし、高級車で港区の高級マンスリーマンションに向かう姿が確認されたという。さらに、同誌取材班は北島が頻繁にクラブに通い、A子と親密な時間を過ごしている様子も繰り返し目撃している。
詳細は「週刊文春」本文に譲るが、直撃に応じた北島が再び「何も言えねえ」と答えたやり取りは、彼の代名詞でもある言葉の“再利用”として波紋を広げている。気になる読者は、ぜひ文春の記事そのものを参照してほしい。
水泳界と経済界を行き来する北島の現在地
北島は2016年に現役を引退後、東京都水泳協会会長として水泳界に携わり続けてきた。2023年には国際水泳殿堂から表彰され、依然として競技界の象徴的存在である。同時に実業家としても歩みを進め、2025年6月には不動産事業を展開するHESTA大倉の副社長に就任。
会社経営や広告活動を通じて、水泳以外のフィールドでも存在感を増している。
HESTA大倉と北島の関わり
HESTA大倉は住宅・不動産を基盤にしながら、ソーラーパネルなど再生可能エネルギー事業にも注力する企業だ。北島は副社長として同社に参画し、「ちょ〜軽い」というキャッチコピーで広告にも登場した。
北島の名言をもじったプロモーションは話題を呼んだが、その背景には異色の経営陣もある。代表を務めるのは、安倍晋三元首相銃撃事件を機に辞職した奈良県警元幹部の鬼塚友章氏。スポーツ界の英雄と元警察幹部が経営の場で交わる構図は、今回のスキャンダルと相まって一層注目を集めている。
HEATA大倉とは
北島が副社長を務める株式会社HESTA大倉は、昭和39年創業の不動産・建設会社を母体に、近年はエネルギー事業にも注力している。とりわけ同社が力を入れるのが「HESTAソーラー」だ。
HESTAソーラーは「曲がる・薄い・軽い」という特徴を持ち、従来の太陽光パネルでは難しかった多様な設置を可能にする製品だ。街の屋根や壁など様々な場所に取り付けられ、町全体が発電所になる未来像を提示している。東京都の「機能性PV」認定を受けたほか、都内で進む太陽光発電設置義務化にも対応し、全国的な販売拡大を進めている。
2025年5月には、北島が出演する新CM「まちが発電する篇」が放送開始となった。テレビ東京系「ガイアの夜明け」で初披露されたこのCMでは、北島自身が「クリーンエネルギーの未来」を語りかける姿が印象的に描かれている。かつて「ちょ〜気持ちいい」で時代を沸かせた言葉は、今や「ちょ〜軽い!」というコピーとともに、環境分野の広告にも活かされている。
同社は本業の不動産やリゾート事業と並行し、再生可能エネルギー分野に積極投資することで、持続可能な社会の実現を企業理念に掲げている。北島の副社長就任は、単なるイメージキャラクターに留まらず、企業の新規事業と社会的発信を結びつける役割を担うものと見られる。
名言の再登場が持つ意味
アテネ五輪の「ちょ〜気持ちいい」、北京五輪の「何も言えねえ」。北島の名言は時代を象徴する言葉として国民に刻まれた。しかし今回、文春直撃の場面で再び「何も言えねえ」が口にされたことは、当時とは全く異なる文脈で受け止められている。
歓喜の場面を彩った言葉が、不倫疑惑の釈明に転用されたことにより、ギャップが鮮烈に浮かび上がった。言葉の再利用は冗談としての軽妙さを帯びながらも、同時にかつての輝きとの落差を世間に強く印象づける結果となった。
レジェンドのイメージと今後の行方
子煩悩な父であり、協会会長や経営者としての責任を担う立場でもある北島康介。その一方で、銀座での密会や不倫疑惑が報じられたことで、スポーツレジェンドとしてのイメージは揺らぎ始めている。競技の功績や名言の記憶があるからこそ、今回の報道は世間に大きな落差をもって受け止められた。スポーツ界の英雄の「現在地」と「過去の栄光」が交錯するなか、今後の動向は注視されるだろう。