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株式会社YE DIGITAL

https://www.ye-digital.com/

〒802-0003福岡県北九州市小倉北区米町2丁目1番21号APエルテージ米町ビル

(093)522-1010

『飼料流通合理化』でつなぐ日本の食、「飼料残量の見える化」で持続可能な畜産に寄与

コラム&ニュース コラム
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株式会社YEデジタルは、デジタル技術やデータ活用を通じてさまざまな課題解決を支援しています。

いま、畜産業界では飼料を「運びたくても運べない」という飼料輸送の問題が大きな影響を及ぼしています。これに対し、当社の飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee(ミルフィー)」を活用して効率化を図ることで、持続可能な畜産業の実現に寄与します。

国産の畜産物が食べられる世界を未来にも残すため、今の「あたりまえ」を続けるために取り組んでいます。

 

日本の食を支える畜産業に今、何が起きているのか?

私たちの食卓に欠かせない肉や卵。その生産を支えているのが、日本全国の畜産農家や飼料メーカー、運送会社などの畜産業です。しかし今、物流の変化による飼料供給の問題や人手不足、生産者の高齢化といった深刻な問題に直面しています。これらの問題が進行すれば、私たちの食卓にも影響が及ぶ可能性があります。

飼料が運べない⁉ 物流の危機が畜産業を揺るがす

2024年4月に施行された時間外労働の上限規制、「2024年問題」は、物流業界全体に大きな影響を与えました。特に、ドライバー不足や物流の停滞が顕在化し、畜産業界も例外ではありません。「運びたくても運べない」という状況が発生し、飼料輸送の問題が畜産業界全体に大きな影響を及ぼしています。

トラック
提供:YEデジタル

飼料の供給が滞ると、家畜の健康や成長に影響が出てしまいます。この問題を解決するために、法改正から1年が経過した現在も、地域の飼料輸送体制を維持しながら、畜産生産者や飼料メーカー、運送会社が連携し、『飼料流通合理化』に向けた取り組みを進めています。

 

『飼料流通合理化』が日本の食を守るカギ

『飼料流通合理化』は、「日本の食を守る」ためにも欠かせない取り組みです。効率化によって飼料の安定供給を実現し、飼料コスト上昇の抑制、環境への配慮や働く人の負担軽減にもつながります。SDGsの達成にも貢献するこの取り組みは、畜産業界全体の未来を支える重要なカギとなります。

現在、農林水産省を通じて全国の関係団体に通知や指導が行われており、地域レベルでも取り組みが進んでいます。具体的には、センサーを使ったデジタル化により関係者の連携強化によって飼料をまとめて運ぶことで輸送の効率化を高めています。また、配送ルートの見直しによって運送の無駄を削減するなど、サプライチェーン全体の最適化が図られています。さらに、在庫管理の改善や発注業務の効率化、高所での飼料タンク作業の負担軽減などを実現します。

私たちにできること! 飼料残量をデータで管理し畜産業の課題解決に寄与

飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee(ミルフィー)」は、YEデジタルの技術力と畜産農家の声から生まれたソリューションです。「Milfee」はタンクサイズや飼料形状を問わず、飼料の凹凸を加味した精度の高い計測が可能です。さらに、マッシュ飼料(粉体形状)の計測にも対応しています。

ミルフィー
Milfee(ミルフィー)

「Milfee」端末を飼料タンクの蓋の内側に取り付け、タンク内の残量をリアルタイムで計測し、そのデータをクラウド上で管理します。これにより、飼料残量を「見える化」することで、高所での目視確認が不要となり、作業の安全性と効率が大幅に向上します。また、畜産農家、飼料メーカー、運送会社がそれぞれパソコンやスマートフォンから、いつでもどこでも残量を確認することができます。

さらに、これらの飼料残量のデータを活用することで、飼料発注業務の支援や『飼料流通合理化』も実現します。これにより、畜産業界の人手不足や長時間労働、属人化作業、飼料配送効率の低下などの課題が解決し、働き方改革と生産性向上が期待されます。

2022年7月に提供を開始した「Milfee」は、2025年5月末時点で1,442農場に展開されています。これは、『飼料流通合理化』の取り組みが広がっていることを実感できます。

 

環境にもやさしい取り組み

流通の合理化によって、環境負荷の軽減にもつながります。ドライバーの高齢化や人手不足といった課題に対応し、高所作業や特殊車両の必要性など、飼料輸送特有の問題を解決するためにも、地域ごとの課題を共有し、関係者が連携することが重要だと考えます。その結果、輸送距離削減により温室効果ガスの削減が進み、環境負荷の軽減にも繋がります。

また、「Milfee」を導入して遠隔地からでも飼料の残量が確認できれば、配送ルートを最適化して走行距離を短縮することができます。北海道の事例では、これまで飼料の残量確認・補充に要した1か月の走行距離は1台あたり6,000キロメートルでしたが、「Milfee」導入後は4,000キロメートルに削減でき、CO2の排出量を削減することができました。「Milfee」は、当社の賛同するSDGs目標にも貢献しています。

さいごに

『飼料流通合理化』は、単なるコスト削減や効率化の話にとどまりません。それは、畜産業界全体の持続可能性を高め、未来の食糧供給を安定させるための重要な取り組みです。当社の「Milfee」をはじめとする新しい技術やシステムが、この変革を支える一助となり、さらに『飼料流通合理化』に向けて進んでいくことを願っています。畜産業界全体が一丸となり、持続可能で効率的な飼料流通システムを構築することで、未来の畜産業を支える基盤が築かれることを期待しています。

「食べること」は、誰にとっても身近なこと。

だからこそ、食の裏側にある取り組みを知ることで、日々の食がより豊かに感じられるかもしれません。

◎会社概要
会社名:株式会社YEデジタル
URL:https://www.ye-digital.com/
代表取締役社長:玉井 裕治
設立:1978年2月1日
資本金:749百万円(2025年3月1日現在)
従業員数:連結 692名(2025年3月1日現在)
事業内容:2003年、東証2部(現東証スタンダード市場)上場。

DX支援を中心にAI・IoTソリューションの開発・提供を行い、創業以来47年間にわたり培った技術と知見を活かして社会をリードするソリューションを提供。さまざまな事業の中でも、農業向けの飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee(ミルフィー)」は、畜産業界の働き方改革、生産性向上、飼料流通の合理化に寄与し、市場課題解決に貢献しています。

YEデジタル 町田
町田英之さん

◎筆者プロフィール
町田 英之 (まちだ ひでゆき)
株式会社YEデジタル マーケティング本部 事業推進部 ソリューション担当部長
YEデジタルに入社後、20年間にわたる営業のキャリアを積みました。

この経験を踏まえて、現在はマーケターとして畜産業における課題を、IoT技術を活用して解決するための戦略を立て取り組んでいます。「デジタル化による、働き方改革・生産性向上で農業・畜産の未来をつなぐ」を目標にスマートな畜産や農業化を支援していきたい!という思いで、取り組んでいます。

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