深刻な人手不足、報酬減額のリスク、複雑化する行政手続き…。多くの課題を抱える障害福祉業界。本記事では、そんな事業所の「今」と「未来」を支える、YTRディア法務事務所の篠原先生にお話を伺いました。
利用者のため、そして未来のために。 障害福祉業界との出会いと、その現状
「福祉業界をもっと明るくしたい」
そう熱く語る篠原先生は、行政書士として障害福祉事業所を専門にサポートを行う。10年以上にも及ぶ現場経験を持つ篠原先生だからこそ見える、業界の現状や課題がある。
「私が障害福祉の業界に関わって、かれこれ10年以上になります。日々、現場の最前線で働く中で、様々な課題を目の当たりにしてきました」
篠原先生が特に危惧しているのは、深刻化する人材不足の問題だ。
10年以上福祉現場を経験している行政書士。現場に寄り添った支援を特徴とする。
「介護や福祉の仕事は、体力面でも精神面でも負担が大きいにも関わらず、給与水準が低いという現状があります。そのため、慢性的な人手不足に悩まされ、本当にサービスを必要としている利用者の方々に、十分な支援が行き届いていないケースも少なくありません」
さらに、複雑化する行政手続きや、報酬減額のリスクなど、障害福祉事業所を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。
「制度やルールは毎年のように変わっていくため、事業所側は常に最新の情報にアンテナを張り、対応していく必要があります。しかし、現場は人手不足かつ情報に触れる時間の確保がしづらく、法改正に振り回されることで、なかなか本来の業務である利用者への支援に集中できないというジレンマを抱えているのです」
「思いやり」を行動に。 10年以上現場で培ってきた経験と、独自のサポート体制
そんな障害福祉業界の課題と向き合い続ける篠原先生。10年以上にも及ぶ現場経験を持つからこそ、そのサポートは、単なる手続き代行にとどまらない。
「行政書士として、書類作成や申請手続きなど、様々な業務を請け負っていますが、私が最も大切にしているのは、事業者の方々とのコミュニケーションです。現場で何が起きているのか、どんなことに困っているのか、耳を傾けることを常に心がけています」
毎月1回、事業所への訪問またはオンラインによる打ち合わせはもちろん、電話やメールでの相談にも随時対応。
さらに、篠原先生は独自の視点で、事業所では見落としがちなリスクや課題を洗い出し、具体的な改善策を一緒に考えるなど、きめ細やかなサポート体制を構築している。
「例えば、ケアレスミスによる報酬減額のリスクを最小限に抑えるために、職員の方向けに研修を実施したり、最新の法改正情報をまとめた資料を配布したりしています。また、事業所の経営を安定させるために、資金繰りや財務管理のアドバイスも行っています」
「人」と「組織」を支える。 経営者・従業員双方にとっての安心を創造
篠原先生のサポートは、事業所の経営者や管理者だけでなく、現場で働く職員一人ひとりに対しても、大きな安心感を与えている。
「以前、ある事業所の職員の方から、『篠原先生に相談したら、今まで悩んでいたことが嘘みたいに解決しました。一人で抱え込まずに、もっと早く相談すればよかったです』という言葉をいただいたことがあります。その言葉が、私の活動の大きな励みになっています」
利用者の方々はもちろんのこと、そこで働く職員にとっても、より働きやすく、やりがいを感じられる環境づくりを目指している篠原先生。
「福祉の仕事は、決して楽な仕事ではありません。だからこそ、働く人が安心して仕事に集中できるよう、様々な面からサポートしていきたいと考えています」
共に目指す、未来。 業界全体を巻き込み、若者が活躍できる環境へ
「障害福祉業界を人の役に立ちたい、社会に貢献したいという、熱い思いを持った人が輝ける業界にしていきたい」
篠原先生が目指すのは、そんな福祉業界を、もっと魅力的で、誰もが働きがいを感じられる業界へと変革していくことだ。
「そのためには、業界全体で協力し、人材育成や待遇改善、働き方改革などを進めていく必要があります。そして、若い世代が、未来に希望を持って働けるような環境を作っていかなければなりません」
行政書士の枠を超えて。 事業所の「これから」を支える存在へ
「今後は、行政書士業務の枠組みを超えて、障害福祉事業所の経営を総合的にサポートできるような体制を構築するために、法人化を目指したいと考えています」と篠原先生は語る。
現状の行政書士としての活動のままだと、顧客である事業所のニーズを満たしきれないと感じているという。
そこで、法人化によってより強固な組織基盤を築き、事業所の経営を多角的に支援できる体制を整備する計画だ。
「ケアレスミスによる報酬減額に備えた保険の提案や、事業所の資金繰りや財務状況を把握し、経営を安定化するためのサポート体制の構築など、法人化によってできることは大きく広がります。事業所が安心して本来の業務に集中できる環境を提供することで、ひいては利用者の方々へのサービス向上にも繋がるはずです」
現場を知り尽くした行政書士だからこそできる、質の高いサポート。篠原先生の挑戦は、日本の障害福祉業界の未来を明るく照らしていくに違いない。
◎プロフィール
篠原雄太郎
行政書士YTRディア法務事務所代表。就労移行支援・就労継続支援(A、B)を長く運営していくためのサポートが行政書士としてのやり甲斐。法改正対応の他、賃金、工賃アップのサポートもできます。
ホームページ:https://ytrdia-office.com