三重県鳥羽市浦村町に拠点を置く有限会社丸善水産と「海と日本プロジェクトin三重県」が協力し、地元名産の牡蠣をテーマにした「牡蠣せんべい」の新商品が2025年1月下旬から販売されることが発表された。
この商品には、地元小学生たちが学んだ成果や思いを封入したオリジナルのメッセージが含まれており、次世代への海洋保全の重要性を伝える取り組みとして注目を集めている。
子ども記者が学び、伝える「海の今」
今回の取り組みは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環で行われた。「海と日本プロジェクトin三重県」は2024年8月と11月に、三重県内の小学5年生・6年生計20人を対象にした海洋体験学習イベント「みえのうみ通信社2024 ~伊勢の名産ピンチ?養殖カキを徹底取材!~」を実施。参加した小学生たちは、養殖牡蠣が直面する環境問題やその背景にある変化について取材を通じて深く学んだ。
この学びの成果が、鳥羽市の特産品「牡蠣せんべい」に反映された。商品の封入紙には、イベントの様子や子どもたちが学んだ内容、感想が写真とともに記載されており、購入者に牡蠣の魅力と海の現状を伝える役割を果たしている。
商品概要と販売場所
「牡蠣せんべい」は2025年1月下旬から、鳥羽市の観光施設「鳥羽マルシェ」で販売される予定。価格は税込900円で、パッケージにはコラボレーションを示すステッカーが貼付されている。丸善水産の担当者は、「子どもたちの思いが詰まったこの商品を通じて、地元の海と食文化の魅力を多くの人に伝えたい」と意気込みを語った。
次世代へ向けた「海のプロジェクト」
「海と日本プロジェクト」は、環境悪化が進む海洋の現状を子どもたちや地域住民に「自分ごと」として認識してもらい、未来へ行動を促すことを目的としている。プロジェクトを通じたこうした地域密着型の活動は、地元の人々だけでなく観光客にも海の魅力と課題を広く伝える役割を担っている。
販売元である有限会社丸善水産の公式サイトや、「海と日本プロジェクトin三重県」の公式サイトでは、さらなる詳細や活動の背景についても紹介されている。
新しい「牡蠣せんべい」は、海と人々のつながりを再認識し、その大切さを未来へと伝える象徴的な商品として期待されている。