廃棄ドレス活用や植物染料で環境配慮
婚礼大手の株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ(T&G)は、傘下のドレスショップ「MIRROR MIRROR」にて、サステナブルドレスラインの新作を発表した。レンタル期間終了後のドレスを再利用した「アップサイクルドレス」4型と、植物染料を用いた「ボタニカル・ダイ ドレス」3型を展開し、環境配慮への取り組みを強化する。
廃棄ドレスに新たな命を吹き込む「アップサイクルドレス」
アップサイクルドレスは、レンタル期間を終えて廃棄予定だったドレスを丁寧に解体し、状態の良いパーツを選別、組み合わせることで新たなドレスに生まれ変わらせるもの。今回発表された第3弾では、初のジャケットドレスをはじめ、パフスリーブが印象的なビスチェドレス、シースルーのロングスリーブドレス、チュールを贅沢に使用したペプラムスカートのドレスなど、個性豊かな4型が登場。
ジャケットドレスは、Aラインドレスをスレンダーなドレスにリメイクし、上質なサテン生地を活かしたジャケットを組み合わせることで存在感を演出。ビスチェドレスは、キャミソールドレスからデザインを一新し、別ドレスのスカート部分をパフスリーブに転用することで愛らしい雰囲気に仕上げた。
ロングスリーブドレスは、ベアトップドレスに3Dフラワー刺繍のチュール生地を重ね、肌の上に刺繍が浮かび上がるクラシカルなデザインに。カラードレスは10着のドレスから様々なパーツを使用し、複数の色のチュールを重ねることで唯一無二の色味を表現。特徴的なペプラムスカートは、解体後に全体のバランスを計算しながら再構築している。
自然の彩りを楽しむ「ボタニカル・ダイ ドレス」
ボタニカル・ダイ ドレスは、日本で自生する草木から採取した染料を使用。今回は、びわ(ブラウン)、よもぎ(グリーン)、小豆(アイボリー)の3色で展開する。
ブラウンのドレスは、光の加減で色調が変化し、植物の温かみを感じさせる。グリーンのドレスは、よもぎの持つ優しいトーンが魅力で、オーガニックコットンの生地と相まって自然な風合いを醸し出す。アイボリーのドレスは、繊維や染め方によって色が変化する小豆の特性を活かした、柔らかな色合いが特徴。
ウェディング業界の持続可能性を目指すT&Gの取り組み
MIRROR MIRRORは、「人生の特別な一日には、環境にも思いを巡らせたい」という理念のもと、サステナブルドレスラインを展開。T&Gは、ドレスだけでなく、結婚式場やその他商品、サービスにおいてもサステナビリティに継続的に取り組み、「幸せがめぐる、サステナブルな社会の実現」を目指している。
未来への展望
T&Gは今後も、環境負荷低減と持続可能な社会の実現に向け、様々な取り組みを推進していく方針だ。ウェディング業界全体のサステナビリティへの意識向上を牽引していく存在として、更なるイノベーションが期待される。