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エッグフォワード徳谷代表、涙の謝罪! 「経営中毒」配信休止で語られた経緯と労働局指摘スキームとに矛盾も

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エッグフォワードの1月9日のリリース
エッグフォワードのリリースより。助成金不正受給スキームを説明するも……

企業変革支援会社エッグフォワードの代表・徳谷聡氏がパーソナリティを務める人気ポッドキャスト『経営中毒』が、1月9日の配信をもって突如休止を発表した。

番組内で徳谷氏は、同社が関与した人材開発支援助成金の不正受給問題について「経営責任はすべて私にある」と涙ながらに謝罪したが、同日に公表された2度目のリリースと労働局の認定事実の間には、看過できない矛盾が存在している。

 

「代理店の暴走」主張と労働局認定の食い違い

エッグフォワード側は1月9日付のリリースおよび番組内で、問題の背景には販売代理店の存在があったと強調している。同社の説明によれば、販売代理店と顧客企業の間で新規顧客紹介に対する「営業協力契約」が結ばれており、これに基づく報酬支払いが、結果として助成金要件である「経費の全額負担」を満たさない「実質的な補填」とみなされたという。

また、このスキーム導入にあたっては専門家に細かく確認し「問題ない」との回答を得ていたとし、あくまで制度解釈の相違や代理店管理の不備であったというスタンスを崩していない。

 

しかし、この主張は東京労働局が昨年12月19日に公表した調査結果とは真っ向から対立する。労働局は、主語を明確に「エッグフォワード」とした上で、同社が「不正のスキームを考案」し、訓練委託元企業に提案するなど不正受給に関与していたと断定している。当局が作成した資料では、顧客が支払った訓練経費と同額が営業協力費の名目で還流される構造が図解されており、これが単なる紹介料ではなく、意図的に自己負担をなくして助成金を引き出すための仕組みであったことが示されている。

会社側が主張するような「代理店の独自判断」ではなく、会社主導の組織的な関与があったと認定されているのだ。

 

ポッドキャストで露見した「助成金ありき」の実態

公式見解として「適法だと思っていた」と繰り返す徳谷氏だが、9日に配信されたポッドキャストの後半では、これまでの主張を根底から覆すような事実を自ら口にしている。徳谷氏は番組内で、当時の営業活動の中に「助成金ありきの話がされていた事案も確認できている」と発言し、管理監督が甘かったことを認めた。

当初は「純粋な紹介への対価」と説明していたものが、ここでは「助成金ありき」、つまり実質負担をなくして助成金を得る提案が現場で横行していたことを是認した形となる。この発言は、労働局が指摘した「申請事業主に訓練経費の実質的負担なしで助成金を申請させるスキーム」という認定事実に限りなく近く、筆者が実際に同社に営業をされた会社に話を聞いた際の手口とも重なる。つまり、「代理店が勝手に暴走した」というコーポレートサイトのリリースで語られたストーリーの信憑性を揺るがすものだ。

 

「コンプラ違反」への失望と人気番組が遺した爪痕

2度目のリリースと番組での説明を経ても、世間の視線は冷ややかだ。SNS上には、通勤の供として番組を愛聴していたリスナーからの失望の声が溢れている。「原因が擁護のしようがない不祥事でがっくりした」「コンプラを守れないコンサルは詐欺師ではないか」。こうした厳しい批判に加え、巨額の不正に関与しながら「社労士に確認した」「行政処分ではない」といった言い訳に終始する姿勢に対しても、強い疑問が呈されている。

それでもなお、今回の配信休止を惜しむ声もまた後を絶たないのは、ポッドキャスト『経営中毒』という番組自体が、多くの経営者やビジネスパーソンのファンを生んでいたからだろう。「誰にも言えない社長の孤独」というテーマの通り、徳谷氏が自身の経験を交えて語る組織論や経営の葛藤は、表面的なノウハウではない、生々しくも本質的な響きを持っていた。その知見や言語化能力に確かな魅力があったからこそ、その裏で行われていた公的資金を巡る背信行為が、より深くファンを傷つける結果となった。

 

徳谷氏は配信休止を告げる番組の中で、時折言葉を詰まらせ、涙ながらに謝罪の弁を述べていた。しかし、最悪の形で露呈した今回の事案を、こうなる前に食い止める機会はあったはずだ。その意味で、経営者としての責任は重い。

なぜなら、2024年の暮れの時点で既に同様のスキームによる不正が指摘されており、是正するための時間は十分にあったからだ。昨年の段階で警告を受けていたにもかかわらず暴走を続けた事実は、同社の確信犯的な体質を浮き彫りにしている。「人の可能性を実現する」と説いてきた同社が、失われた信用を取り戻す道のりは極めて険しいものとなりそうだ。

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寒天 かんたろう

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ライター歴26年。月刊誌記者を経て独立。企業経営者取材や大学、高校、通信教育分野などの取材経験が豊富。

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