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106億2000万円が詐欺師の手に!警察庁が“偽警察詐欺”壊滅へ本格始動

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偽警察詐欺
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警察官を装い、電話で現金をだまし取る特殊詐欺の被害が急増している。今年1月から2月末までのわずか2カ月間で全国の認知件数は1039件、被害総額は106億2000万円に上り、過去5年の同時期平均を1.5倍以上も上回る異常事態となっている。警察庁は、通信事業者や海外の捜査機関と連携し、発信番号偽装を含む新たな詐欺対策を急ぐ方針だ。

 

警察署の電話番号が表示される「なりすまし電話」

近年、特殊詐欺の手口はますます巧妙化しており、特に警察官を騙るケースが急増している。犯人はインターネット回線を悪用し、警察署や警察本部の電話番号を着信画面に不正表示させ、本物の警察官からの連絡であるかのように装う手法を多用する。

警察庁の調査によると、2024年1月から2025年3月18日までに確認された「警察官騙り詐欺」のなりすまし電話の件数は1458件に上り、そのうち特に悪用された番号は以下の通りだ。

  • 警視庁新宿警察署:788件
  • 警視庁本部:171件
  • 兵庫県警本部:94件

この手口では、被害者に「あなたの銀行口座が詐欺グループに利用されている」「現金を警察が一時的に保管する」と告げ、直接現金を受け取る「受け子」に手渡させることが多い。また、一部では「暗証番号を教えてほしい」と言い、銀行口座から不正に金を引き出す手口も確認されている。

 

警察庁が新対策を発表 番号偽装防止と国際連携強化へ

警察庁は事態を重く受け止め、これまで以上に厳格な対策を打ち出した。

  1. 通信事業者と協力し、発信番号偽装を防ぐ新システム導入へ
    詐欺グループが利用する「偽装番号アプリ」に対抗するため、通信事業者と連携し、偽装番号を検知・遮断する技術の導入を進める。2025年度中の試験運用を目指し、国民が安心して電話を利用できる環境を整備する方針だ。また、スマートフォン向けの「偽装番号警告アプリ」の開発も検討されている。
  2. 国際捜査の強化 東南アジア拠点の詐欺グループを摘発へ
    近年、特殊詐欺の首謀者がタイやフィリピン、カンボジアなどの海外拠点から指示を出し、日本国内の実行役に詐欺を実行させるケースが目立つ。警察庁は、これらの国の捜査当局と協力し、日本の警察官を現地に派遣する計画を進めている。また、国際刑事警察機構(ICPO=インターポール)とも連携し、国外逃亡中の詐欺犯の摘発を強化する方針だ。
  3. 金融機関との連携強化 AIを活用し不審な送金を監視
    詐欺被害金は、国内外の銀行口座を経由して資金洗浄されるケースが多い。警察庁は、金融庁や全国銀行協会と協力し、AI(人工知能)を活用して以下のような不審な取引を検知するシステムを導入する予定だ。
    • 急な高額の現金引き出し
    • 送金先が短期間で頻繁に変わる取引
      さらに、銀行窓口やATMで高額な現金を引き出そうとする際、金融機関職員が声掛けを行い、詐欺被害を未然に防ぐ仕組みを強化する。
  4. 国民への警戒意識向上 詐欺防止キャンペーンを全国展開
    詐欺グループの手口は日々進化しており、高齢者だけでなく、若年層を狙った手口も増えている。警察庁は、自治体や民間企業と連携し、全国的な詐欺防止キャンペーンを実施予定だ。
    • テレビ・ラジオCMやSNSで注意喚起
    • コンビニATMや銀行窓口に警告ステッカーを貼付
    • ショッピングモールや地域イベントで防犯講習を開催
      特に「警察官が電話やSNSで金銭を要求することはない」という啓発メッセージを繰り返し発信し、詐欺被害の抑止を図る。
 

社会全体での対策が求められる

警察庁の幹部は、「特殊詐欺は個人を狙う犯罪ではなく、組織的な犯罪行為だ。警察だけでなく、通信・金融業界、国際機関と連携し、社会全体で撲滅する必要がある」と警鐘を鳴らす。

現在、警察庁は詐欺グループに対する厳罰化を含む法改正の検討も進めており、2025年中にも特定の詐欺手口を取り締まる新たな法制度が導入される可能性がある。

この急増する特殊詐欺を食い止めるためには、個人レベルでも十分な警戒が必要だ。不審な電話があった場合はすぐに切り、「#9110」や最寄りの警察署に相談することが重要だ。

 

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SHOEHORN くつべらマン

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児童養護施設の職員。特に中学~新卒年齢の若者の生活・医療・福祉・自立支援に従事している。勤務時間外では、様々な職業の方へ取材活動を実施しており、大人になる若者たちへ情報を提供している。

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