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テレ朝「ナスD」経費不正517万円とパワハラで降格処分、人気番組「ナスD大冒険TV」も打ち切り

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テレビ朝日
photoACより

テレビ朝日の人気番組『ナスD大冒険TV』が突然の終了を迎えた。番組の顔として知られた「ナスD」こと友寄隆英ディレクターが、約517万円にのぼる経費不正受領とスタッフへのパワーハラスメント行為が発覚し、降格処分となったためだ。名物ディレクターとして人気を博した彼に、いったい何が起こったのか。事件の背景と影響について詳しく解説する。

 

事件の概要

テレビ朝日は3月19日、同局のコンテンツ編成局第2制作部エグゼクティブディレクター(50)に対し、経費の不正使用およびスタッフへのパワーハラスメント行為があったとして、同日付で降格処分としたことを発表した。問題が発覚したのは、同ディレクターが担当していた人気番組『ナスD大冒険TV』(日曜午前11時)。視聴者から愛されてきたこの番組も、今回の問題を受けて放送終了が決定。

事件の詳細

■ 不正経費517万円の内訳

テレビ朝日によると、問題のディレクターは2019年から2025年1月までの約5年間にわたり、個人的な会食費や物品の購入費など約517万円を会社の経費として処理し、不正に受領していたという。テレビ朝日は「経費の不正利用が1686件にのぼる」とし、その詳細は「私的な飲食代やプライベートでの購入物品など、会社の活動とは無関係な費用が含まれていた」と説明している。

■ パワーハラスメントの実態

さらに調査の過程で、同ディレクターが複数のスタッフに対して人格を否定するような発言を繰り返していた事実が確認された。行為は主に社外の編集室などで行われており、関係者によると「スタッフへの威圧的な言動や長時間の叱責が頻発していた」という。

今回の処分内容

■ 「ナスD」本人の処分

テレビ朝日は、これらの重大なコンプライアンス違反を重く受け止め、当該ディレクターを懲戒処分のうえ降格とした。加えて、彼が不正に受領した約517万円については、すでに全額返済済みだという。

■ 監督責任者への処分

さらに、今回の問題に関しては管理監督責任が問われ、コンテンツ編成局長ら3名が減給処分を受けた。担当役員の西新常務は、役員報酬の10%を3か月間自主返納することを発表。

今回の事件の影響と反応

 

■ 番組『ナスD大冒険TV』打ち切り

「ナスD大冒険TV」は、名物ディレクターである友寄隆英ディレクターが出演しながら世界中を冒険する人気番組で、多くのファンを抱えていた。特にSNS上では「破天荒な行動が面白い」と話題を呼び、定期的に特番も放送されるほどだった。しかし、今回の問題を受け、番組の公式サイトやSNSはすべて閉鎖された。

■ 視聴者の反応

突然の番組終了に、視聴者からは「好きだったのに残念」「どうしてこんなことに…」と落胆の声が相次いだ。その他にも「517万円も私的に使っていたなんて」「パワハラがあったって内部通報だろうな」という意見も見られた。

テレビ朝日の対応と再発防止策

テレビ朝日は「視聴者、関係者の皆様の信頼を裏切る結果になったことを深くお詫び申し上げます」とコメント。そのうえで、早急に以下の対応策を進める方針を明らかにした。

  • 経費処理のチェック体制の改善
  • ガバナンス強化のための再発防止策の策定・実行

テレビ朝日は過去にも「ナスD」の行動に対して物議を醸したことがあり、2017年には『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』でCG加工による「顔黒塗り」演出が話題になった経緯がある。今回の問題を受け、視聴者との信頼回復が今後の課題となるだろう。

まとめ

当該ディレクターの降格処分と『ナスD大冒険TV』の打ち切りは、多くの視聴者に衝撃を与え、テレビ朝日のガバナンス体制にも疑問を投げかける結果となった。今後、同局が再発防止策をどのように進め、信頼回復を図るのか、その動向が注目される。

【参照】当社社員に対する懲戒処分について(テレビ朝日)

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ライター:

新聞社・雑誌の記者および編集者を経て現在は現在はフリーライターとして、多方面で活動を展開。 新聞社で培った経験をもとに、時事的な記事執筆を得意とし、多様なテーマを深く掘り下げることを得意とする。

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