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サーキュラーエコノミーを実現する「カーボンフリーファーム」始動

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インフラックス、石垣島で循環型畜産に挑む

カーボンフリーファームのコンセプト
カーボンフリーファームのコンセプト(提供:INFLUX)

再生可能エネルギー事業を手がける株式会社INFLUX(以下、インフラックス)は、沖縄県石垣島において、環境負荷を最小限に抑え資源の循環利用を追求する「カーボンフリーファーム構想」に基づいた牧場運営を開始した。

その第一弾として設立されたのが、グループ会社である八重山列島カーボンフリーファーム合同会社(以下、八重山列島CFF)だ。同社は、サーキュラーエコノミー型の事業モデルを確立し、持続可能な畜産業の構築を目指している。

地域資源を活用した循環型畜産システム

八重山列島CFF バイオマス発電設備完成予想図
八重山列島CFF バイオマス発電設備完成予想図(提供:INFLUX)

八重山列島CFFは、まず地域の既存の畜産農家の事業を継承し、石垣島を代表するブランド牛である「石垣牛」の繁殖・肥育の一貫生産を行う。牛舎の改修等を行いながら2025年より順次運営を開始し、将来的には500~600頭規模まで拡大する計画だ。

さらに、地球温暖化の要因の一つとされる牛のげっぷに含まれるメタンガスを抑制する特殊な飼料を用いることで、メタン排出量を抑えた牛肉生産にも取り組む。こうして育てられた「脱炭素牛」は、石垣牛に並ぶ新たなブランドとして確立を目指していく。

「脱炭素牛」の開発
「脱炭素牛」の開発(提供:INFLUX)

牧場運営で発生する牛糞尿は、1日当たり島内畜産農家から回収する分と合わせて100トンを超える見込みだが、同社はこれを貴重な資源として有効活用する。
具体的には、グループ会社が展開するメタン発酵型バイオガス発電事業の原料として供給し、電力エネルギーを生み出す計画だ。さらに、バイオガス発電のプロセスで発生する発酵残渣は、特殊肥料として精製し、地元農家へ還元する。石垣市が長年抱えてきた家畜糞尿による環境汚染問題の解決にも貢献できる見込みだ。

老朽牛舎を水耕栽培農場へアップサイクル

また、老朽化が進みその機能を失った牛舎は、水耕栽培農場として再生する計画もある。バイオガス発電で得られた電力や発酵残渣由来の液肥を活用することで、廃棄物を出さないクローズドループ型の食料生産システムを構築する。

インフラックスは、八重山列島CFFを通じて地域雇用を創出し、将来的には宿泊施設や飲食店を併設することで、観光資源としても活用していく方針だ。そして、この石垣島発の「カーボンフリーファーム構想」を成功モデルとして、全国各地への展開を目指している。

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ライター:

サステナブル情報を紹介するWEBメディアcokiの編集部です。主にニュースや解説記事などを担当するチームです。

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