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【2026年花粉】飛散ペース異例の速さ 東京・多摩はすでに予測の5割 ピークはいつまで続く?

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花粉症
PhotoACより

春の空気がやわらぎ始めるこの季節。例年なら少しずつ増えていくはずのスギ花粉が、2026年は異例のペースで飛散している。東京都多摩地域では3月初旬の時点で、すでにシーズン全体の約半分が飛んだという観測結果も出た。飛散量は昨年の同時期の約10倍。症状の重さを実感している人も多いはずだ。

いったい今年の花粉はいつまで続くのか。最新データから見えてきた、2026年の花粉シーズンの特徴を追った。

 

今年の花粉は“いきなりピーク級” 例年とは違う春の始まり

朝、家の玄関を出た瞬間、くしゃみが止まらない。
目はかゆく、鼻は詰まり、外の空気がどこか重い。

そんな違和感を覚えた人は少なくないだろう。2026年の花粉シーズンは、例年とは明らかに違う始まり方をしている。

観測データによると、東京都多摩地域では3月3日の時点で、予測されているシーズン最大量の約50%がすでに飛散した。通常であれば、まだピーク前にあたる時期だ。それにもかかわらず、シーズンの半分が終わっている計算になる。

さらに飛散量の多さも際立っている。多摩地域の累計飛散量は約3万2500個/平方センチメートル。昨年同時期は約3270個だったため、単純計算でもおよそ10倍に増えたことになる。

花粉症の人のなかには「今年はいつもより症状が重い」と感じている人もいるだろう。その体感は、データのうえでも裏付けられている。

 

スタートから急加速 今年の花粉は異例の飛び方

スギ花粉のシーズンは、通常ゆるやかなカーブを描く。

2月中旬ごろに飛散が始まり、
3月に入って徐々に増え、
3月中旬から下旬にピークを迎える。

しかし今年は、この助走がほとんどなかった。

飛散が始まったかと思うと、数日のうちに急増し、序盤から大量飛散が続いた。結果として、3月初旬の段階でシーズンの半分が終わるという異例の展開になったのである。

背景には、冬から春にかけての気温変動があると考えられている。暖かい日が続くとスギの雄花が一斉に開き、花粉を放出する。そこへ乾燥した晴天と強い風が重なると、花粉は空気中に一気に広がる。

今年はこうした条件が重なり、序盤から飛散量が跳ね上がったとみられている。

 

ピークはいつ終わるのか 今年は短期集中型の可能性

では、このまま大量飛散が長く続くのだろうか。

結論から言えば、ピーク自体は強いものの、終了は例年より早まる可能性がある。

すでにシーズンの半分が飛散しているため、後半は例年より短くなるとみられているからだ。

ただし、この先1週間ほどは注意が必要だ。

晴れて気温が上がる日には、花粉が一気に舞い上がる。乾燥した空気と強い風が重なると、遠くの山林から花粉が運ばれてきて濃度が急上昇することもある。

つまり今年の花粉は、長期間続くタイプというより、短い期間に集中して飛ぶタイプといえる。

この数週間をどう乗り切るかが、今年の花粉症対策の大きなポイントになる。

 

花粉は毎日飛ぶわけではない 突然増える日がある

花粉は、シーズン中ずっと同じ量が飛び続けるわけではない。

実際には、数日間で急激に増えるタイミングがある。

暖かい日差しが差し込み、強い風が吹く午後。山林のスギの雄花が開き、花粉が一斉に空へ舞い上がる。目には見えないほどの微粒子が空気中に漂い、遠くから運ばれてきた花粉も重なって濃度が高まる。

専門家によれば、こうした大量飛散の日はシーズン中に数回あるという。

普段は症状が軽い人でも、こうした日に外出すると、突然くしゃみや鼻水が止まらなくなることがある。

花粉症の人にとっては、まさに見えない嵐のような存在だ。

 

花粉が少ない地域はどこか 海に囲まれた島は少ない

全国の観測データを平均すると、花粉の量には地域差もある。

もっとも少ない地域の一つとして知られるのが、鹿児島県の南西諸島にある徳之島だ。観測では花粉がほとんど検出されない日もあるという。

同様に、奄美大島や喜界島など海に囲まれた島では花粉の量が少ない。風上にスギ林が少ないためと考えられている。

首都圏でも湾岸エリアは比較的少ない傾向がある。海からの風が吹くことで、山間部の花粉が届きにくいからだ。

一方、山林に近い地域では状況が大きく変わる。

東京都町田市や神奈川県相模原市などでは、花粉量が多くなる年もある。周囲に広がるスギ林から花粉が直接飛んでくるためだ。

同じ首都圏でも、場所によって花粉量は大きく変わるのである。

 

日本人の約半数が花粉症 もはや国民的な症状

近年の調査では、日本人のおよそ半数がアレルギー性鼻炎を抱えているとされる。そのなかでもスギ花粉症は4割近くに達している。

くしゃみや鼻水といった症状は軽く見られがちだが、実際には生活への影響は大きい。

集中力の低下
睡眠の質の悪化
仕事や学習の効率低下

こうした状態が数週間続くと、日常生活のパフォーマンスは大きく下がる。

そのため最近では、花粉症を単なる季節の不調ではなく、生活の質に関わる慢性的な症状として捉える考え方も広がっている。

 

重症花粉症に新しい治療 注目されるゾレア

こうしたなか、重症の花粉症患者のあいだで注目されている治療法がある。

ゾレア(オマリズマブ)という注射薬だ。

花粉症は、花粉に対する免疫反応によって起きる。体内でIgE抗体が働き、ヒスタミンなどの物質が放出されることで、鼻水やかゆみが引き起こされる。

ゾレアは、このIgE抗体の働きを抑えることで、アレルギー反応そのものを抑制する薬である。

ただし、対象となるのは従来の薬で効果が不十分な重症患者などに限られる。また費用も高く、自己負担額は数千円から数万円になることもある。

そのため現在は、シーズン中は症状を抑えながら、オフシーズンに舌下免疫療法で体質改善を目指すという治療法も広がっている。

 

2026年花粉シーズンの焦点

2026年の花粉シーズンには三つの特徴がある。

飛散ペースが非常に速いこと。
序盤から大量飛散が起きていること。
ピークは強いが終了は早まる可能性があること。

つまり今年は、長く続くタイプではなく、短い期間に集中する花粉シーズンになる可能性が高い。

この数週間をどう乗り切るかが、症状の重さを左右する。

外出時のマスクやメガネ、衣類の工夫に加え、帰宅後の洗顔やシャンプー、室内の換気方法など、基本的な対策を徹底することが重要になる。

目には見えないが、確実に空を漂う花粉。
2026年の春は、その見えない粒子との静かな戦いが、すでに始まっている。

 

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ライター:

広告代理店在職中に、経営者や移住者など多様なバックグラウンドを持つ人々を取材。「人の魅力が地域の魅力につながる」ことを実感する。現在、人の“生き様“を言葉で綴るインタビューライターとして活動中。

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