
女優の米倉涼子(50歳)が公式サイトで、自宅に捜査機関が入った事実を認めた。捜査は一区切りとの認識を示し、心身に問題はないと説明。イベント欠席やアンバサダー辞退が続いた背景を、各報道を踏まえて整理する。
公式サイトで初めて語った一連の報道 謝罪と事実認定、にじませた活動継続の意思
声明は「関係者及びファンの皆様」と題され、「週刊誌等の報道により憶測が飛び交い、皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪から書き出された。これまで自身の状況を伝えることができなかったとした上で、報道が先行したことへの苦しい胸中を吐露している。
その上で米倉は、「一部報道にありましたように、私の自宅に捜査機関が入りましたことは事実です」と明言した。沈黙を続けてきた理由については、「弁護士の方々とも相談をし、捜査に全面的に協力する観点から、私からの情報発信を控えておりました」と説明。逃げや否定ではなく、冷静に手続きを優先してきた姿勢を示した形だ。
声明では詳細な内容には踏み込まずつつも、事実関係の一部を認めた上で、自身の言葉で整理した点が大きい。「今後も捜査には協力して参ります」としながらも、説明責任と節度のバランスを取った発信となった。
捜査は一区切りとの認識 強調された心身の安定
注目されたのは、「これまでの協力により、一区切り、ついたと認識しております」という一文だ。具体的な結論には触れていないものの、現段階で一定の整理がついたとの見解を示したことで、過度な憶測を抑える狙いがうかがえる。
また、「私の心身には問題はありません」と明確に否定した点も重要だ。欠席や辞退が続いたことで、深刻な体調悪化や精神的な不調を懸念する声も広がっていたが、本人の言葉で否定された意義は小さくない。「初心に立ち返り、一つひとつ真摯に取り組んで参りたい」と結び、女優業への意欲もにじませた。
相次いだ欠席と辞退 広がった不安の連鎖
米倉を巡っては、9月以降、公の場から姿を消すケースが続いていた。9月19日に予定されていた「バーニーズ ニューヨーク 銀座本店 リニューアル記念イベント」を体調不良で欠席。関係者説明は簡潔だったが、影響力の大きいイベントだけに波紋を広げた。
さらに、英自動車メーカーのアンバサダーとして就任が発表されていた「ランドローバー ディフェンダー」についても辞退が判明。25日に予定されていたプレス発表会は中止となり、仕事面での変化が一気に表面化した。
10月6日に行われた「クラリーノ美脚大賞」授賞式も体調不良で欠席した。長年この賞の象徴的存在でもあった米倉の不在は、ファンのみならず業界内にも衝撃を与えた。
この頃から週刊誌やニュースサイトでは、体調問題に加え、捜査機関の動きがあった可能性を示唆する報道が散見されるようになった。ただし、具体的な内容には踏み込まず、「関係者によると」とする形が多く、情報の断片化が憶測を増幅させる結果となっていた。
再始動への道筋 問われる今後の発信と仕事選び
今回の声明は、騒動の収束を示すだけでなく、その先にある再始動の具体像をどう描くかという点でも重要な意味を持つ。米倉は新たな出演作や復帰時期について詳細を語らなかったが、女優としての歩みが止まっていないことは、すでに明確な形で示されている。
米倉が主演した エンジェルフライト 国際霊柩送還士 は、続編が待望の映画化され、2026年2月13日(金)より Prime Video にて世界独占配信されることが正式に発表された。
ドラマ版は国際霊柩送還士という知られざる仕事に光を当て、社会性とエンターテインメント性を両立した作品として高い評価を受けており、その延長線上に位置付けられる映画版は、物語の集大成とも言える位置付けになる。
今回の声明で米倉が「心身には問題はありません」と強調したことは、この映画配信を見据えた発信と重なる。イベントや式典といった生の場への露出を抑える一方で、完成された映像作品を通じて現在地を示すという選択は、近年の仕事観とも一致する。欠席や辞退が続いたことで生じた空白は、結果として作品への注目度を高める側面も否定できない。
騒動の渦中にあっても、女優としての評価軸は揺らいでいない。世界配信という形で再び観客の前に立つ「エンジェルフライト」映画版は、米倉涼子の再始動を象徴する一本となりそうだ。派手な復帰宣言ではなく、作品そのもので語る。その姿勢こそが、今後の発信と仕事選びを貫く軸となっていく可能性が高い。



