
「美味しい!」——その笑顔の裏で、彼女は一体何を捨てていたのか。 登録者数85万人を誇り、韓国グルメブームの頂点に君臨していた人気YouTuber「とぎもち」。そんな彼女の華やかな帝国が、たった数秒の「切り取り漏れ」によって、音を立てて崩れ去った。画面に映り込んだのは、あろうことか咀嚼した食べ物をそのまま吐き出す姿。しかし、本当に恐ろしいのは、その後の彼女の冷徹なまでの対応だった。
衝撃の瞬間!YouTuberとぎもちの「吐き出し編集ミス」はなぜ起きたのか
事件は12月21日、いつものように投稿された最新のASMR動画で起きた。マイクが拾う心地よい咀嚼音、そしてとろけるような韓国グルメの映像。しかし、視聴者が多幸感に浸ろうとしたその刹那、編集者の指をすり抜けた「禁断の数フレーム」が、世界中に解き放たれた。 画面の中の彼女は、一口含んだ直後、味わう素振りも見せずに画面下方へと食べ物を吐き捨てた。本来なら、魔法のカット編集で「完食」へと繋ぎ合わせるはずの工程。そこで起きた、あまりに初歩的で、あまりに致命的なミス。この一瞬が、彼女が長年築き上げてきた「美味しそうに食べるお姉さん」という虚像を、粉々に粉砕した。
画面の下で待ち構えていた「専用の器」が物語る、あまりに手慣れた日常
ネット民を最も戦慄させたのは、吐き出した「場所」だ。それは、不意の体調不良で差し出された予備の皿などではない。カメラの画角から絶妙に外れた彼女の膝元、あるいは足元に、あらかじめ「ゴミ捨て場」として鎮座していたであろう専用の器である。 吐き出す動作に一切の迷いはなく、それはまるで呼吸をするかのように手慣れたものだった。その流れるような所作は、これが撮影現場における「いつもの光景」であったことを残酷に物語っている。画面の上では満面の笑み、画面の下ではドロドロとした食べカスの山。このグロテスクな二面性に、長年のファンは生理的な嫌悪感を隠せずにいる。
【独自考察】大食い・ASMR界隈に蠢く「公然の秘密」と廃棄の闇
今回の騒動は、とぎもち個人だけの問題なのだろうか。YouTubeの大食い・ASMR界隈には、長年囁かれ続けてきた「公然の秘密」がある。 1本の動画を撮るために、演者の胃袋の限界を超えた数キロ単位の食材が用意されるが、実際にそれをすべて飲み込める人間は一握りだ。特に「音」を売りにするASMRの場合、映像としての嚥下(えんげ)よりも、咀嚼した際の鮮明な「音素材」を集めることが最優先される。その結果、カメラが回っていない瞬間に吐き出す「食べ捨て」は、一部のクリエイターの間では効率的な撮影手法として常態化していたという。 高画質カメラに囲まれたスタジオで、食材は「命」ではなく、単なる「音を出すための素材」として処理される。とぎもちが画面外に置いたあの器は、歪んだビジネスモデルが生んだ「必要悪」だったのかもしれない。
なぜ誠実な謝罪がないのか?「8年間の信頼」を捨てた彼女の選択
「8年前からずっと見ていたのに、裏切られた」。ネット上には、青春の一時期を彼女の動画と共に過ごしたファンたちの、悲痛な叫びが溢れている。ASMRとして「音」と「視覚」で快感を提供してきた裏で、実際には食べ物をゴミのように扱っていたという事実は、ファンにとって耐え難い背信行為であった。 しかし、これほどのバッシングを浴びながらも、彼女から放たれたのは真相の究明でもなければ、誠実な謝罪でもなかった。そこにあったのは、冷ややかな沈黙と、あまりに早すぎる「幕引き」の準備だった。
逃亡か火消しか?無期限活動中止の理由に潜む「不自然な釈明」
炎上が収まらない中、彼女は突如として「無期限活動中止」を宣言した。投稿された動画で彼女が語った理由は「数ヶ月前からの心身の不調」。だが、これを聞いて納得する者は、もはや少数派だろう。 吐き出しシーンが流出し、証拠を突きつけられた直後という、あまりに都合の良いタイミング。「批判から逃げるための逃亡中止」「病気を盾にした火消し」――そんな厳しい視線が注がれる中、彼女は核心部分への言及を避けたまま、カメラの前から消え去った。なぜ彼女は、真実を語ることよりも、被害者として幕を引くことを選んだのだろうか。
再起不能?彼女が再び「美味しい」と笑える日は来るのか
一度刻まれた「吐き捨て」のイメージは、たとえ数年の休止期間を経たとしても消えることはない。いつの日か彼女が再びカメラの前で何かを食べたとしても、視聴者の視線は常に画面外の「見えない器」を追い続けることになるだろう。 食を商売道具にし、視聴者を欺き続けてきた代償はあまりにも重い。YouTuberとして再起を計ろうとも、あの「一瞬の流出」が突きつけた不誠実な真実を、人々が忘れることは二度とないのかもしれない。彼女の帝国は、あの一瞬のミスと共に、永遠に閉ざされたのだ。



