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未来富山が甲子園初出場 通信制×寮生活の実像と「参加資格」の要点

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【全校生徒24人中23人が野球部】決勝13-7、高岡商を撃破 創部8年で全国へ

未来富山のHP
富山みらい学園のHPより

第107回全国高校野球選手権富山大会の決勝は7月26日、富山市民球場で行われ、未来富山(富山みらい学園)が高岡商に13―7で勝ち、創部8年で春夏通じて初の甲子園出場を決めた。試合は3回に一挙6点を奪って主導権を握り、終盤の追い上げを許しながらも振り切った。江藤蓮が9回155球の完投で頂点に導いた。

 

「未来富山」は松山本校の通信制 24人中23人が野球部

FNNプライムオンラインによると、未来富山は愛媛県松山市に本校がある通信制「未来高等学校」の富山中央学習センターにあたる。

全校生徒は24人で、そのうち23人がアスリートコースで学ぶ野球部員だ。通信制の学習設計を生かし、卒業に必要な単位は主にプリント学習で取得するという仕組みのようだ。

学習は原則として午前中に各自で進め、午後は練習に充てる。1月と9月には本部から講師が派遣され、3週間程度の集中授業と試験を行う。寮は旧短大の宿舎を改装し、2~3人部屋で全員が寮生活を送る。県外出身が多数で、富山出身は1人というチーム構成も特徴だ。

チームを率いる角鴻太郎監督は、11日の初戦に向けて「暑い時間になるが問題はない」と調整の進みを語る。エースの江藤蓮は最速145キロの左腕で、富山大会でも投打で存在感を示した。

 

魚津市の熱量は“数字”で見える PV・募金・吹奏楽団

魚津市スポーツ協会の発表では、初戦の天候順延に合わせ、8月11日13:00から「ありそドーム」でパブリックビューイングを実施する。入場無料で、うちわを600枚限定配布。椅子の設置数に限りがあり、飲食は可能(販売なし)と周知した。

市内では応援バスの募集締切、複数の募金窓口の設置、地元3高校の吹奏楽部による臨時楽団の結成など、応援体制の整備が進む。地域の人的・物的資源が短期間で集結し、地元の“熱量”が具体的な数字と仕組みで可視化されている。

 

初戦は高川学園 8月11日(月・祝)13:00

組み合わせは高川学園(山口)。大会第6日の第3試合で、開始時刻は13:00。日程変更後の試合情報は大会公式の「阪神甲子園球場・高校野球情報」の8月11日欄に反映されている。

ネットワークの広がり 沖縄「KBC」も今夏8強

同じ未来高校ネットワークの野球部は沖縄にもあり、今夏の沖縄大会でKBC高等学院が8強に入った。通信制ネットワークを軸にした育成の広がりがうかがえる。

参加資格と公正性 通信制・学習センターはどう出場するか

大会の参加は、都道府県高野連に加盟した学校に限られる。参加チームは「その学校の代表」であることが求められる。分校は日本高野連の承認があれば単独加盟が可能で、定時制・通信制の取り扱いも各連盟規程に定めがある。

すなわち、富山の学習センターとして正式に加盟承認が成立していれば、富山大会に参加するルール上の根拠が整う。規程には違反時の措置も記され、公正性は制度設計で担保されている。

 

何が新しいのか 「学び」と「競技」の同時最適

通信制の柔軟性を使い、午前の学びと午後の練習、寮生活による結束、全国からの人材集約がかみ合った。学習権を確保しながら競技への投入時間を最大化する設計は、従来の全日制中心のモデルとは明らかに異なる。

運用の妥当性と地域性への配慮を前提に、教育とスポーツの両立を提示した今回の事例は、高校野球の多様化を象徴する出来事である。

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ライター:

新聞社・雑誌の記者および編集者を経て現在は現在はフリーライターとして、多方面で活動を展開。 新聞社で培った経験をもとに、時事的な記事執筆を得意とし、多様なテーマを深く掘り下げることを得意とする。

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